【料理】ご飯を炊くYO【お家バージョン】
お釜でご飯を炊くお家
匙を知らない若い世代
今時の子どもたち(20歳ぐらいの人たちも)は、匙って言葉を知らないんですってね(どこかで書いたっけ??そうだったらゴメン💦)。
「なんていうの??」「スプーン」
これはある日の友人との会話。
っておいっ。日本人なのに??知らないの??教えないの??知らないってことは、学校で教えないんだろうなぁ。ってことは「金の匙を咥えてきた」とか「医者の薬も匙加減」とか「匙を投げる」とか、諺として消えてっちゃうってこと???「おさじですくってアイスクリームを食べる」ってのも『昭和の言い回し』ってことになっちゃうわけ??
じゃあ、なおさら電気炊飯器が作られる前に使われていたお釜なんて見たことないよね。若い人たちは。きっと。
お釜でご飯を炊く家
実家はお釜をガスコンロの上に置いて、ご飯を炊く家だった。母が新しいものがキライ、というか苦手な人だったのだ。
ヘンテコなこだわりのある母
話はちょっとだけ変わって、母の最晩年。ずっと団地住まいだった母の、その団地の建て替え話が勃発した。もう20〜30年以上も前だと思う。新しいものや新しい環境が苦手な母はもちろん反対した。そうしてパッと見はボヤッとした人だったので、団地の古株さんたちが説得に来た。だけどね〜、パッと見だけなんだよ、ボヤッとしているのは。超頑固で、身内にはヒステリーを爆発しまくる典型的な内弁慶の母。この時は頑固さを発揮して、最後まで説得に応じない一人になった。だけど活動家になるタイプでもなかった。
説得しに来た人の何人かは、建て替えに時間がかかることに業を煮やして引っ越していった。新しい設備のキレイなお家に早く住みたかったんだよね。当然だ。
結局、母ともう数名のみが反対している状況ということになったときに説得に応じた。その時にはもう建て替え自体は決まっていて、いつ引っ越すか、という話だったと思う。一時別の場所に引っ越して、建て替えの終わった団地に再度引っ越した。
だけどね〜、新しい団地の部屋にある最新設備。例えば台所に備え付けの食洗機もディスポーザーも結局使わなかった。電子レンジも最後まで買わなかった。でもね、オーブントースターは使ってた。蛍光灯の昭和のペンダントライトを新しい部屋でも使っていて、LEDは「光が気持ち悪い」と最後まで使わなかった。それから新しいウチにはガスの床暖が入っていたけど、なぜだか電熱ヒーターがいつまでも部屋の中にあった。洗濯機も二槽式にこだわった。
母はそういうヘンテコな人。バブル前の高度成長期。70年代で何かが止まっている人だった。
お釜でご飯を炊く家
そういう母のこだわりの一つはお釜でご飯を炊くことだった。60年代の私の幼少期にも、そんなお母さんは少数派だった。友だちが遊びに来ると、みながお釜にびっくりしていた。
さすがに70年代になって「もう電気釜にしていいかな?」と母は聞いてきた。母は40代から50代に差しかかろうとしていた。そんなこと聞かずとも、母は好きなようにすればよかったのだけど。でも、それまでに私たち子どもは何度も「なぜうちはお釜でご飯を炊くの?」と聞き、母はその度に「その方が美味しいからよ」と答えてきた。電気釜や炊飯ジャーのご飯なんか食べたことなかったハズなのに。比べようがないのに。でもまあ、そうやって、大人の正当化をしてきたわけだ。新しいものにすぐには飛びつけない母の性格。それにすっかり洗脳されていた私たち子どもは、「お釜で炊いてよ」とねだった。「その方が美味しいんでしょ?」と。まったく悪気なく。気遣いのできない子どもたち。母はもうお釜の重くて厚い木の蓋も、鉄製の重いお釜本体も「扱いづらいなぁ」と思っていたのかもしれないのだけど。
さて、ふたたび母の最晩年。私は疎遠にしていたので、どうやってお米を炊いていたのかはわからない。電子レンジがないから、チンして食べるタイプのご飯じゃないはず。炊飯ジャーを買っていたのか。遺品の中に重くて厚い木の蓋の鉄製のお釜はあったけ?(もうだいぶ前なので記憶にない)。鉄瓶(南部鉄瓶などの鉄製の湯沸かし)や鉄製の鍋はあったけど。そうそう。重い鋳物のステーキパンは形見分けでもらってきた…(まったく孝行娘じゃない。ゴメンよ。母…)(あ、今時はスキレットというのよね、鋳物のステーキパンは…)。
つまり何が言いたいか、というと、私はそんなヘンテコな母の娘で、ヘンテコなこだわり気質を受け継いでいるってこと。
我が家の炊飯方法3つ
そう。ヘンテコなこだわりのある母の娘である私。そういえば素直に炊飯ジャーでご飯を炊いてないYO。そりゃお釜では炊かないけどね。というわけで、最近のご飯の炊き方の移り変わりを紹介してみます。
圧力鍋で玄米ご飯
もちろん若い頃は炊飯ジャーを持っていたし、使っていた。だけど、あるとき玄米ご飯の圧力鍋で小豆ご飯を炊く方法を教えてくれる人がいて、圧力鍋を買ったんだ。で炊飯ジャーはもっぱら炊いた玄米ご飯の保温用に。だいぶ長い間、その圧力鍋で玄米を炊いていたなぁ。
炊飯土鍋(蓋が二重のもの)
それから、白米が食べたくなって、今度は土鍋を買った。蓋が二重になってるやつ。3合炊き。なぜか、炊飯ジャーを買うという選択肢はなくって、土鍋にした。いや、一応炊飯ジャーも調べたけど、なんか種類がたくさんあって選べきれなくて、やめちゃった。それで土鍋にした。
こういう新しいツールって、自分なりの使い方を見つけるのに少しばかり時間がかかる。最初、蒸らし時間を15分程度にしていたら、土鍋の内側にご飯が引っ付きまくって「なんか変だゾ」感が拭えない。
蒸らし時間を30分程度にしたら、テロン、ツルンとご飯が土鍋から剥がれ??る。「おお。これじゃ」とだいぶ長い間この土鍋を使っていた。
炊飯土鍋(鈴型のもの)
私のこだわりは変な方向を向いているので、ご飯はいっぺんに炊いて保温なり、小分けに冷凍なりして、こまめに炊かないことを旨としている(多くの人は炊き立てを旨としておられるようなのですが)。3合では「しょっちゅう」炊いている感があることに気づき、5合炊きを買い直すことにした。そして今度は鈴型のものにした。確か蓋が二重のものは5合炊きがその時はなかったの。
で、しばらく使ったのだけど、また玄米ご飯に戻すことにした。そのために圧力鍋を買い直した。前のものは圧のかかり方が弱くなっちゃったんだよね。
鈴型の土鍋で、きのこご飯
憧れの炊き込みご飯。美味しい炊き込みご飯を炊く人にいつも憧憬を抱いてきた。いや、炊き込みご飯の素とか買ってきちゃえばいいのかもしれないのだけど、ね。私が憧れるタイプは、「これでもか」というくらい具がたくさん入ったヤツ。味付けもできれば自分家の調味料でなんとかしたい。
今まで炊き込みご飯に躊躇があったのは、玄米ご飯は保温がデフォなのに、炊き込みご飯はどう考えても玄米ご飯のような長期保温には適さない。だから私にとって玄米ご飯での炊き込みご飯は考えられない。
具材たっぷり、にすると、蓋が二重の炊飯土鍋は3合炊きなので、2合プラスたっぷり具材で、3合炊きに収まるのかな〜という懸念(具材は調理前はやたらと嵩張る)。
「そうか、じゃあ、5合炊きの鈴型土鍋で炊けばいいんジャね?」と、やっと昨今思いついた。やってみました〜。
…なんだけど、今日はここまでにします。【作ってみた】は、また別記事にする方がよいような気がしてきたので。もったいぶっているようで、申し訳ないです。そういう意図ではなくって、この記事はご飯の炊き方で完結する方がよい気がしたので。単に、うちのご飯の炊き方変遷記なのですが。どうぞ、ご了承くださいませ。
おまけ:さらに見識を広げたり知識を深めたい方のために
玄米ご飯の炊き方
下記のものは圧力鍋を使っていないけれど、全般的にはこんな感じ。小豆を混ぜるのと、保温をしっかりするのが特徴です。
圧力鍋
私が持っているのの新しいバージョンみたい。
保温ジャー
もしかしたら、今時は圧力鍋じゃなくても玄米が美味しく炊けるのかも、だけど、私が炊き方を教えてもらった時は、圧力鍋だったので、保温ジャーを別に購入した。
炊飯土鍋(蓋が二重のもの)
多分、下記のものを買ったと思う。残念ながらC国製
下記のものは日本製。
鈴型の炊飯土鍋
形が可愛いし、美味しく炊ける。