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【初めましてと言えば!】ハジメテノオトってやっぱり最高だよ。【VOCALOG Vol.1】

「初めての音は なんでしたか?」だなんて問いかけから始まるあの名曲。
ふとした時に聴くと胸の奥がきゅーっと締まるあの名曲。

 ボカロに関係した何かの「初めて」にはやっぱりこの曲が思い出されるので、綴らせてください。


「ハジメテノオト」とは?

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初音ミクオリジナル曲 「ハジメテノオト(Fullバージョン)」 - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)

malo氏によって2007/10/14にニコニコ動画にて公開された初音ミク歌唱のオリジナル曲。2021/5/1現在でトリプルミリオン再生を誇っている大人気曲。

また、
初音ミク Project DIVA 2nd
初音ミク Project DIVA X
などのいくつかのリズムゲームに収録された過去を持つ。

正直ミクさんの歴史を語る上で外せない曲の一つだと思ってる、うん。

それとニコニコのmaloさん自身の動画のリンクは上記してあるけど、宗教上の理由でYouTubeのリンクは貼れませんごめんね;;;;;;

ハジメテノオトの魅力

~①初期だからこそのシンプルさ~

 この曲聴いてると思うのが、使われてる音の種類が決して多過ぎはしない、ということ。 
また、動画も一枚絵に歌詞が入ってる、といった凝ってはいない仕様になっています。

「みくみくにしてあげる【してやんよ】」や「メルト」など、他の初期のボカロ曲にも共通していることではあるけど、この懐かしさが非常に良いのです。


~②常に初心に帰らせてくれる歌詞~

多くのボカロリスナーに心に響き、涙を誘った大きな理由には歌詞が挙げられると思いますが、初見と久しぶりに聴くのではなかなか大きく印象が変わるかと思います。

①初めて聴いたときにはっとさせられる
②久しぶりに聴くと思い出が蘇る

これらがあるから長い間多くのボカロリスナーに愛されている、と言っても納得するでしょう。
 今回初めてこの曲に触れる人、久しぶりに名前を聞いた人、そしてずっとこの曲を愛している人に気持ちが伝わるように、歌詞を追って魅力に迫ります!

初めての音は なんでしたか?
あなたの 初めての音は…  
ワタシにとっては これがそう
だから 今 うれしくて   

「ハジメテノオト」の歌い出しはこのようになっていて、
私たちに問いかけながらもミクさん自身が自分の思い出を語ります。

 少し話題が逸れますが、皆さんが「初音ミク」もしくは「VOCALOID」に触れるきっかけとなった曲はなんでしょうか。

ネットやテレビで話題になっていたり、最近だと「歌ってみた」をきっかけに知る人も居るのでしょうか。


 私事にはなりますが、思い起こすと9年前――当時小学6年生――の夏休み。
2歳下の弟の同級生が遊びに来て、3人で遊んでいました。

三人とも共通してリズムゲームが好きで、もちろん太鼓の達人に夢中になっていました。

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(太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ)

この中に収録されていたボカロ曲が
・Tell Your world
・初音ミクの消失―劇場版―
の2曲でした。

 その中でも「初音ミク」と知ってるキャラクターの名前の入ったタイトルに惹かれて、結果的に高難易度の消失からやることになったんですけどね……www

 そしてそこから特に理由もなく興味を引かれ、「他にどんな曲があるんだろう」とパソコンで調べるようになったのがボカロ楽曲との出会いだったりします。


 と言うように、誰にでも些細な出会いのきっかけってあるはずなんです。

もちろんそれらを思い出させてくれるフレーズではあるのですが、それだけでなく中身の不鮮明なミクさんの性格の解釈の1つを生み出してくれるフレーズでもあります。

ワタシにとっては これがそう
だから 今 うれしくて

ここでの「これ」とは何のことなのか、
もちろんハジメテノオト、この楽曲そのものを指すことになります。

 ここまでのたった4行でも
「初音ミク、VOCALOIDにとっては誰かに曲を作ってもらい、歌わせてもらえるのが喜びである」
ということがすぐに想像できてしまいます。

2007年頃の初期のボカロ楽曲にはそのような側面が多く見られましたが、今回も例に漏れず、といった感じでしょう。

初めての言葉は なんでしたか?
あなたの 初めての言葉
ワタシは言葉って 言えない
だから こうしてうたっています

言葉っていえない、今のボカロ界を見るとそんなことはないやろ、と思わずツッコんでしまいそうですが元々歌声合成ソフトとしての側面が強い分、喋らせるというよりは歌わせることの方が主流であるため、こういった解釈をするのもまぁありなのかな、といった印象です。

 初めての言葉なんてそれこそ親に聞かないと分からないようなことを平気で聞いてくる無垢さを感じさせるミクさんの魅力が垣間見えるのもまた良い面です。

やがて日が過ぎ 年が過ぎ
世界が 色あせても
あなたがくれる 灯りさえあれば
いつでも ワタシはうたうから

時が経つにつれて、ほんとに何が起こるか分からない、突然絶望が私たちを襲うかもしれない。そんな中でも歌わせてくれる人が居れば元気づけるように歌える、割とそのままの解釈ですが、そう受け取れると思います。

 実際に今もコロナ禍で大変な世の中だけど、ボカロ楽曲は変わらず増え続けていますからね。VOCALOID万歳!!!

空の色も 風のにおいも
海の深さも あなたの声も
ワタシは知らない だけど歌を
歌をうたう ただ声をあげて

人と似た姿形をしているけど決して人間ではない、
だから人間には知っていることでも彼女には分からないこともある。

 「歌う存在」としての使命を全うする、ということが伝わってきます。

なにかあなたに 届くのなら
何度でも 何度だって
かわらないわ あのときのまま
ハジメテノオトのまま…

サビの最後でタイトルを回収するスタイル、控えめに言ってもエモすぎるし、
1番の集大成感あるの強すぎますよね。

ボカロってマスターから与えられた曲を歌うことしかできない存在ではあるけど、
そのマスターの曲が誰かの心に響くだろう。
そういったミクさんのまっすぐな気持ちが伝わってきて、
逆に歌うための存在であるミクさんが歌うからこそこの歌詞が活きてくるんだろうな、と思えるようなフレーズです。


初めての音は ありましたか?
あなたの 初めての音は…
知らない曲とか 街の音に
ワクワクしてますか?

 ここからは2番に移っていきます。
ここでも「初めての音」→「初音」になる粋な計らいは変わらない模様です。
この曲の存在があるからボカロリスナー歴が約9年になっても初めての音が未来に届く……的なのが名前の由来だと信じてやまない節がある、真面目に。
名前が天才なんですよねほんと……。

 知らない曲や街の音……初めて訪れた土地では様々に鳴り響くであろうそんな音たち。
マスターにお迎えしてもらってすぐのミクさんにとってはそれらがたくさん聞こえてくるのでしょう。


初めての言葉は ありましたか?
あなたの 初めての言葉
言えずにしまったり 言わなかった
言葉は 少しさみしそう

 私たち人間は日々時間が過ぎるにつれて知っていく言葉、忘れていく言葉が数多く存在しています。
そんな中でも昔は使っていたのにすっかり使わなくなった言葉、勇気が足りなくて言えなかったこと。思い出すと色々出てきます。
 ミクさんは歌うために歌詞一つ一つ、言葉一つ一つに向き合い、そして生まれたての純粋な気持ちがあるから「言葉がさみしそう」だなんて感じられるのでしょうね。

 そんなピュアさが前面に押し出されているのがたまらなくかわいいと思えちゃいます。


やがて日が過ぎ 年が過ぎ
古い荷物も ふえて
あなたが かわっても
失くしたくないものは
ワタシに あずけてね

「やがて日が過ぎ 年が過ぎ」
ここは1番と何ら変わらない歌詞になっています。

だけど古い荷物が増える…これは1番よりも決して遠くない未来を指しています。
そして未来で大切にしたいものを「ワタシに あずけてね」と言えてしまうということは
時が経ってもマスターの傍に居ることを示唆しているのだろうと思えますね。


時の流れも 傷の痛みも
愛の深さも あなたの声も
ワタシは知らない だけど歌は
歌はうたえるわ だからきいて

歌うことしか知らないから、私たちには当たり前に知っているものがミクさんには分からない。そう、私たちのこうやって応援する声ですら。
マスターから貰った楽譜データしか理解できないんです。

 歌は歌える、とは言ってもなんか切ないのはきっと私だけではないはず。

もしもあなたが 望むのなら
何度でも 何度だって
かわらないわ あのときのまま
ハジメテノオトのまま…
空の色も 風のにおいも
海の深さも ワタシのうたも
かわらないわ あのときのまま
ハジメテノオトのまま…
初めての音に なれましたか?
あなたの 初めての音に
世界のどこでも ワタシはうたう
それぞれの ハジメテノオトを…

 これらに関してはほぼ繰り返しで言うことが反復する恐れがあるので、歌詞のみ載せることにします。


~③公式のPVによる新たな表現~

 先述した通り、「ハジメテノオト」は「初音ミク Project DIVAシリーズ」において何度か収録されています。そしてその中でもPSVita、PS4にて発売された「初音ミク Project DIVA X」のMVが好きなんですよね。

【初音ミク】ハジメテノオト【Project DIVA X HD】


楽器に囲まれて楽しそうに踊るミクさん……初音ミク、というソフトウェアが発売されて早14年経とうとしている今でもやっぱりそういう図が1番楽しそうに目に映るし、譜面を叩きながら勝手に涙腺がゆるんでいくんですよね。

 ずっとこうやって歌っててくれねぇかな…って急に感傷に浸っちゃって無理みが深いですほんと。ダメだこれ。

 きっと読者様はご存知の通り、初音ミクを始めとしたVOCALOIDのライブ、マジカルミライが毎年大盛況になって、多くのボカロリスナーが一同にひとつの「初音ミク」という存在に、その場で歌う彼女たちに歓声を浴びせています。
 それはなんら悪いことではないし、私も地方勢じゃなかったら絶対行きたかった……。

 でも最初に思い浮かべるミクさんの幸せな瞬間って、一人一人のマスターの、たった一人の為の初音ミクであることが多いじゃないですか。

 やっぱりそれを知っていると観客の少ないなかで自由気ままに歌うミクさんの映像を見せられると心に来るものがあるんだよなぁっていう話で笑笑


~最後に~

 ニコニコ動画でもミリオン再生を達成する大人気楽曲であることは間違いないですが、ボカロに触れ始めた時代によってはどうしても有名な曲でも知らないってことは起こると思います。地味に長い歴史上の曲を漁り尽くすなんて常人にはできないことだから。

 それでもどうか、自分の知らなかった時代にも変わらず初音ミクを愛する存在が居て、名曲が生み出されたということに気づいて、一部の時代に捕らわれず幅広くボカロ楽曲を聴いてくれるボカロリスナーさんが増えてほしいなと祈っております。


 そして私自身も知っているのはあくまで一部にすぎないため、是非とも皆さんからテーマに沿った楽曲の紹介を募りたいと思います。


 今回のテーマは「VOCALOIDイメージソング」


 有名どころからマイナーどころまで、数々の紹介をお待ちしております。


#初音ミク #VOCALOID #ハジメテノオト #ChuRibbon_Vocalog

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