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風の中に溶けた

アルバム"IN SOMEWHERE NIGHTS"のリリースから早半年、2曲入りシングル"in your room / belarus"が本日リリースになった。アルバムリリースから、まだ2ヶ月くらいしか経ってないような感覚。

IN SOMEWHERE NIGHTSのコンセプトは、"私ではない誰か、ここではないどこか"という自分ではない第三者目線であり、広い場所を見ているものだった。
今回の"in your room / belarus"の2曲はそれとは対極に、"誰かじゃない私の、どこかじゃないここで"という、パーソナルな、もっと自分の内に向いた部分をコンセプトに書いた。

"部屋"はとてもパーソナルな場所だと思っている。自分のほぼ全てが目に見える状態でそこにある。
好きなもの、色、性格、雰囲気。自分の素であり、口には出さないような部分も見える場所。部屋に人を招くのは、そういう部分をさらけ出す感覚がある。
「(500)日のサマー」でトムがサマーを家に入れる感覚ではなく、サマーがトムを家に招く時の心情のような。
そういう、私でありあなたの"パーソナルで簡単には踏み込めない部分"という意味で"in your room"と付けた。

全く煌びやかでなく代わり映えのしない、何の変哲もなく呼吸をするように淡々と過ぎていく毎日や、棘のように引っかかっていても、目を瞑ることでやり過ごそうとしている事。踏み込めない核心の部分。
そして何かを素直に綺麗だと思える感覚。人の言葉に濁ってしまう前の自分の中の本心と感情。
そういう日々心の中を行き来する感情や出来事、飾らず全くそのままあるものを書こうと思った。

そして前作に収録されている"night night, sleep tight"などは子供に向けたような歌詞でもあったので、今回はもう少しビターな、大人として、のような部分も意識して書いた。

和訳はこちらより。
in your room
belarus

曲に関していつも考えているのは、何かのジャンルに振り切らないこと、だった。
でも今回は、そこもあまり気にせずただ好きなように作った。
前作IN SOMEWHERE NIGHTSからは”The Postal Service"や”Tycho"のようなエレクトロ感を少し取り入れようとしていて、belarusはもう少しそこに別の要素も織り混ぜながらを掘り下げた曲。
in your roomは完全に一人で制作するのであれば、というのがテーマとしてあった。一度、大好きなインディーポップ・インディーロックに振り切ってみようと作った曲で、アルバムを作り終えた直後には出来ていた。曲も歌詞もアルバムとの対比になるように、アルバム内ではやらなかったものを作ろうと思った。
という背景もあり、私が一人で演奏していたり、打ち込みで作ったin your roomのデモバージョンがIN SOMEWHERE NIGHTSの特典として入っている。

配信のリンクはこちらより。
https://t.co/NoSxfdH8XY?amp=1

そしてこの2曲のサポート、レコーディングは
Bass : 坂本宗介
Drum : 宮澤純一郎 (17歳とベルリンの壁 /エイプリルブルー)
Recording, Mixing, Mastering : 横尾一成 (velvet room studio
artist photo : 岡安いつ美
といういつもお世話になっている布陣。ありがとうございました。

アルバムのライナーノーツすらまだ書けていないので、年内を目標に書こうと思う。そして文章を書くのがだんだん苦手になってきているので、来年はもう少しこまめにブログを書くようにしよう。目標。

では、新しいシングル"in your room / belarus"ぜひ聴いてね!

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