(読書)三面記事小説
角田光代
(電子書籍)
(内容紹介)
「私は殺人を依頼しました。
恋人の妻を殺してほしいと頼みました…」
誰もが滑り落ちるかもしれない、
三面記事の向こうの世界。
なぜ、姉夫婦の家は
不気味な要塞のようになってしまったのか?
家出少年を軟禁する主婦の異常な執着心。
「死んでしまえ」と担任の給食に
薬物を混ぜる女子生徒。
平穏な日常が音をたてて崩れてゆく瞬間の
リアルな肌触り、
追いつめられていく様子。
現実の三面記事に書かれた、
いわくありげな事件から著者が幻視した、
6つの短篇。
街で見かける人達、
親子や恋人同士、友達同士。
彼らの会話を少し聞いたりするだけで
将来の話をしてるのかな?
別れようとしてるのかな?
ここにいない人の悪口を言ってるのかな?
なんて
友達と一緒に勝手に想像したり
見かけて印象に残った人を主人公にして
短いお話を作ったりするのが好きだった。
だから
三面記事からヒントを得ての小説を
ワクワクしながら読んだ。
読後はワクワクとは程遠く
辛くて落ち込んでしまったけれど。。
どの話もそこらじゅうにありそうで
でもどこかでとどまっていて
一線は越えていないだけ。
自分も隣り合わせにいるのかも
と思わされた。
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