見出し画像

Pコミュマイベスト10(?)in2021 年末大増刊号

はじめに

いや~、年の瀬ですね。この1年は短かったのか長かったのかよく分からないんですけど、なんだかんだずっとシャニマス追っかけてました。コンテンツとしては4年目となり円熟期ながら、挑戦は続けてきた一年だったのかなという印象があります。またストレイ・ノクチルと共にシャニマスにも人が増えた状況ということで、シャニマスのコミュニティもネットの色んな所にある訳ですけど、ファンの反応・テキストを目にする機会が1年ずっとあったな~と。これを読んでいる貴方には説明するまでもないでしょうが、シャニはコミュ読んでなんぼみたいな部分もあって、感想や意見を言ったり読んだりするのも醍醐味のひとつです。そういう意味では、身内向けながら1年継続的にシャニ配信を続けたり幾つかnoteに記事を公開することも出来たので、"コンテンツを広げる責任"をいくらか全うできたのではないでしょうか(笑)
 それでまぁその締めくくりとして今年もやります「pコミュマイベスト2021」。同じ取り組みを去年やったのですが、拙文ながら想像以上多くの方にご覧いただけまして。

素直に書いて良かったな~嬉しかったな~というのもあるんですけど、この手の記事は書くにあたってシナリオを横断的に振り返るのでやってて楽しいんですよね。何が言いたいかと言うと、貴方もやりませんか?
って書いてたら、公式で凄く良い企画やってくれたので嬉しかったです。

これ凄く良い企画ですよね。シナリオの良さを共有する方向の取り組みはもっと積極的にやってほしいところ。

2021年のPカード振り返り

前置きはこのくらいにして。去年の例に従い、まずは今年追加のPカードを振り返ってみましょう。月の区分と並びは実装日基準です。

1月 5枚
【おみくじ結びますか】福丸 小糸
【日刊ウィズ・ユー!】小宮 果穂
【風がかけていくように】有栖川 夏葉
【黒百合前で待ち合わせ】風野 灯織
【Housekeeping!】芹沢 あさひ

2月 4枚
【BON・BON・DAY!】大崎 甜花
【はり・はり】芹沢 あさひ
【♡LOG】市川 雛菜
【琴・禽・空・華】幽谷 霧子

3月 3枚
【約束ペタル】大崎 甘奈 …天井
【はれのひ喫茶店】福丸 小糸
【ロー・ポジション】杜野 凛世

4月 5枚
【花風Smiley】櫻木 真乃
【はるさき可憐花】黛 冬優子
【I・OWE・U】西城 樹里
【つづく、】浅倉 透
【夏は来ぬ】有栖川 夏葉 …天井

5月 5枚
【Makeup♡Box】市川 雛菜
【♡まっクろはムウサぎ♡】七草 にちか
【階段式純情昇降機】杜野 凛世
【ROUNDLY】緋田 美琴
【ハッピー・アイ・スクリーム】桑山 千雪 …天井

6月 4枚
【今のうちは走らない】和泉 愛依
【雨・雨・電・電】幽谷 霧子
【たまゆらフレーミング】八宮 めぐる
【ヴぇりべりいかシたサマー】七草 にちか

7月 5枚
【おかえり、ギター】浅倉 透
【アバウト-ナイト-ライト】田中 摩美々
【ダウト】樋口 円香
【涼】風野 灯織
【ONSTAGE?】黛 冬優子

8月 4枚
【♡コメディ】三峰 結華
【一億回めくらいの、その夏】七草 にちか
【バス・タイムの気分で】大崎 甜花
【ピトス・エルピス】樋口 円香

9月 4枚
【夏、イエー】桑山 千雪
【渦と淵】白瀬 咲耶
【砂糖づけ・ビターエンド】園田 智代子
【TRICK☆☆☆】市川 雛菜

10月 4枚
【フルスロットルエイジ!】小宮 果穂
【黄葉の冠】芹沢 あさひ
【秋空ばくちずさんで】月岡 恋鐘 …天井
【ちょー早い!】和泉 愛依

11月 5枚
【Hakoni□a】三峰 結華
【かぜかんむりのこどもたち】幽谷 霧子
【フロイラインに心酔】園田 智代子
【CHILLY】緋田 美琴
【雪空セパレート】大崎 甘奈 …天井

12月 3枚
【Have a bad day♥】田中 摩美々
【SEASON】緋田 美琴
【てのひらの答え】福丸 小糸

去年に引き続き、今年も実装されたPカードの総計は51枚でした。
ガシャ成績の話をすると去年の揺り戻しでしょうか、今年は結構天井を叩かされました。ただそれなりに実弾を入れたこともあり、コンプにかなり近づけたのは怪我の功名というべきか。

【ビードロの翳】
【レッツ☆忍び足!】
【浪漫キャメラ】
飛んで行ったお金のことは考えない

でも、正直さすがにしんどいですね。諸々切り詰めてなんとか貯金は出来てますけど…来年はもう少し戦略的に石の投資をしていこうと思います。ひけらかしはこのあたりまでにして本題に移りましょう。

10位【かぜかんむりのこどもたち】

翅あるものたちの装飾楽句
霧子・智代子スタンプガシャにて実装

非常に…非常に悩ましい判断でした。絶対に入れたいカードは優先的に上の順位にねじ込めるんですが、「これめっちゃ良いよな~」というラインのカードの扱いが凄く難しいんです。それがランキング作成の醍醐味でもありますが…
色々対抗馬と比較して悩んだ結果、【琴・禽・空・華】と霧子LPの存在を加味してこの一枚としました。【琴・禽・空・華】は本来なら選びたかった一枚であることには間違いないのですが自分の感覚としても解釈しきれていない部分があるように思えてならず、LPの視点を引き継いだこちらを選ぶことにしました。ある種の敗北宣言でもあります。

霧子のコミュは、シャニマス全体を見渡してもその感性の鋭さ、繊細さは群を抜いているように思います。「言われれば分からないこともないが、そんなことは思いもしなかった」情緒を見つけ出す才能が随一というか。この一枚ではそうした実力をまざまざと見せつけられました。

影絵からその議論を引っ張る手腕、何者?

その人が、その人として描写されているか。その描写が、その人のイデアと乖離することなく我々の目に映っているのか。光の当て方でいくらでもその形を変えうるキャラクターは、そのキャラクターとして貴方に見えているか。

あとTrueを読んでいて思ったのですが、やはり霧子についてはどう考えても時間を進めたがっているように思えてなりません。

9位【Hakoni□a】

オータム・メイプル・ボックス(2021)の報酬pSRとして配布

ノクチルLPと共に実装。ノクチルLPを先に読んでしまった反動でこちらは少し間を開けて読んだのですが、その間に伝わってくる評判でどうやらかなり良い内容らしいとは察していました。

[任意のアイドル]でよく見るぞこのパターン

蓋を開けてみるといきなりこれで笑ってしまった。このやり取りはあちらにおける三峰のオタクとその仲間のもので、推し売りとやんわりとしたnot for meの公開演習とも言うべきか。やり取りが見事なまでの現代オタクのそれだったり公共の場でやれる面の厚さだったりで笑ったというのもあるのですが、これ、まんまシャニマスのオタクだなと思ったのが一番です。思慮に裏付けされた多面的な魅力をアピールするところとかもう如何にもじゃん。

見せる部分を変えたと彼女は表現しましたが、上のようなやんわりとした拒絶を目の当たりにしても昔ほど深く思い悩まなかったり、楽しむ自分を意外に思われてもよいというように、どうしても思い悩んでしまう部分というのをいくらか吹っ切れたように思いました。彼女の内省はしばしば雨に喩えられてきた訳ですけど、ここに来て晴れやかな気持ちで進むことが出来るようになったというか。

いい笑顔見せてくれるしさぁ、
ほんとに仕事楽しいんだなぁって感じもするしさぁ
だから、スカウトしたくなっちゃって
あなたなら、
素晴らしいプロデューサーになれると思ったんです
本気であなたに、プロデューサーになってもらいたいんです
———みたいな?

その締めくくりとしてTrue『雨、リバイバル』で二人の出会いを再演するというのが本当に良かった。個人的に25人の中でもトップクラスに三峰の出会いコミュが好きなのと、あとプロデューサーがめちゃくちゃ好きなので三峰の言ってること全部「そうだよなぁ」ってなったから。

あ、今更注意ですけどこの記事ではどっちが主役なんだよってくらい彼の方にも注目して書いていきますんでどうぞ宜しく。

8位【フルスロットルエイジ!】

フルスイング・イニング
果穂・千雪スタンプガシャにて実装

このカードのコミュについて語るべきことは多いとも少ないとも言えません。
このカードにおけるテーマは「意味」でしょう。我々が日常で触れる物や参加するイベントまたは取り組みには、大抵の場合「意味」が込められています。それは構造や意匠、目的という形でそれらに埋め込まれた、成立・存続のための極めて重要なファクターです。
それははっきりと目に見える形をしているかもしれないし、巧妙に隠されているかもしれません。

登場する「意味」の一例

回りくどい話は一旦おいておいて、問題の場面の話をしましょう。
果穂が留守番をしていた控え室を訪ねたスタッフが、そこにプロデューサーが不在だったがために無駄足になったことへの苛立ちを理不尽にも果穂にぶつける場面です。

今年最もプレイヤーの怒りを買ったであろうモブ第一位

なにこいつ?それが大人の吐く台詞か???
よしんば死ぬほど時間に余裕がなかったとしても、このやり取りにおいて果穂の発した冗長な台詞は「えへへっ、ありがとうございます!」だけだし、しかもそれはお前が寄越したお世辞に対する社交辞令だから100:0で悪いのはお前だろ

語気が少々荒くなりましたが、まぁほとんどの方に同意いただけるでしょう。しかもタチの悪いことに、この「事故」は何の脈絡もなく起こったものです。大人ですらこんな理不尽はそう予測も納得もできないのですから、小学生ならさもありなんというところ。

俺も分からんわ

果穂の戸惑いを察し、巧みな話術でメンタルケアを行うプロデューサー。

小ボケをかましてるのもわざとっぽい

話は前後しますが上のドーナツの話は事故の当惑から果穂の気をそらすための蘊蓄トークだった訳ですね。ここにも「意味」が潜んでいる。
しかしまぁ、ここの彼の察しと機転の良さには笑ってしまいました。ほとんどエスパーのそれですが、ひょっとしたら件のクソ野郎に心当たりがあったのかもしれませんね。

その場は彼がうまく収めた訳ですが、この一件は果穂の中でしこりとして残ってしまっていたようです。ふと、話し相手である彼にとってこの会話における「意味」が何なのか?という疑問が首をもたげてしまう。

物事の裏に存在する意味についての話題が続いていたところですから、人とのコミュニケーションにおいてもその命題が成立するのかと考えるのは自然な帰結です。そしてアイドルとプロデューサーという関係で二人を捉えたとき、この会話がその双方に業務的な利益や意味を生んでいるようには思えない。だとすると、彼はこの会話に何の意味を見出しているのか?あるいは、自分は何か意味を指す出すことを求められているのか?そういう疑問、そして不安に襲われた訳ですね。こうしてみるとやはり果穂はかなり聡い子だなぁと思わせられます。

そんな疑心暗鬼に陥りかけた果穂に、彼は誰かと心を通わせるのに理由なんていらないんだ、と諭してくれます。
たしかに自己のうちで問題が解決するのならわざわざ他者と対話する意味はありません。が、日常的な会話においてそうした「意味」を意識することは双方においてあまり無いでしょう。それは組織活動や手続きといった、ある種のプロトコルが存在するやり取りにおいて要求されるものです。
その言葉に果穂は得心し、心を開くことを恐れないでいてくれました。
とっても温かい話でしたね、ちゃんちゃん♪

―――というだけの話ではなくて。
このカード、構成が非常に上手い。
読み物としてシャニマスをやってると、そのカードやイベントシナリオのテーマはなんだろうな~って読みながら考える瞬間があると思うんです。
比喩にまみれた読み解き甲斐のある話から、まぁあまり言葉を選ばずに言うと本当にただいちゃつくだけの話とかもあって、どっちかなって。

コミュ4なんて本当にただ蘊蓄が語られるだけなんです。そうして迎えたTrueでも、最初は給食の話をしている。微笑ましいんですけど「で、結局これは何の話のカードだったの?」という疑問が湧くんですね。

そうしたタイミングで、先の果穂の気づきが語られる。したり顔で語っていたような理屈ばっかり考えているような我々は、「君と話をしたい」という原始的な欲求とその尊さを知らぬ間に取り零しているのだと気づかされる訳ですね。少なくとも自分はそうでした。

自分には彼のような言葉を出すことは無理なのは当たり前で、そういう彼がとても好きなんですけど、「無理だ」で止まるのもそれはそれで大人として無責任な態度なのかもしれないなぁと少し反省させられました。

余談
件のモブについての素晴らしい考察があるので勝手に紹介しておきます。

7位【渦と淵】

蜜の味をアナタに
咲耶・にちかガシャにて実装

コミュ読了後のイラストに対する印象の変化が特に好きな一枚。
「『咲耶が見せたい咲耶の一枚』を選ぶ」というお話です。
咲耶といえば芝居がかった口調やジェンダーを超えて魅了させようという立ち振舞いが真っ先に目につきますが、その奉仕精神とアイデンティティの均衡は彼女をめぐるシナリオにおける大きな柱と言えるでしょう。
自分が見せたい自分とはまさにその問題そのものであり、冒頭からこのカードの重要性が読者に提示される訳ですね。

そして、この議論をする上でGRADの存在は無視できません。WING・感謝祭の「自分の意思をないがしろにしない」という所から一歩進み、「たとえ誰かが望まない場所に今いるとしても、自らの選択を肯定する」という結論を出しました。

かつての咲耶からは想像もできないその力強い選択はLPにおいても強く意識されており、アイドルのここまでの総括的なシナリオも多いなか咲耶のLPは明確に「GRADの続編」としての色が強かったのではないでしょうか。

こういう状況を踏まえると、雑誌側のオーダーに即答できなかったことは正直意外でした。ただこうして改めて文字に起こすにあたって整理してみると、LPまでの議論は選択の肯定であり、実は「私がなりたいのはこれだ」という結論までは至っていなかったのだなあと。自分が思っているよりもずっとそのカリスマ性を疑っていなかったという意味で、雑誌担当者に近い気持ちになりました。
さて、そうした状況を不甲斐ないと悔いつつ見せたい一枚を探す咲耶。
自分の選択を肯定するとは言っても、それは取りこぼす人々を無視するという訳ではない。GRADでも触れられていた「強欲さ」です。

そんな難題に糸口をもたらしたのはやっぱりあの男。「よく知る人が見せた不甲斐ない一面から新たな魅力を知る」という文脈として使われたのは憐むべきか笑ってやるべきか難しい所ですが。

隔たりなどないのだという咲耶。
その言葉もまた、「求められる白瀬咲耶」でいた頃には出なかったものでしょう。華やかで特別な存在として衆目を集める存在としてだけではなく、そこに生きる等身大の人間としてたくさんの人と繋がっていく。それは彼女の願いと彼女自身の尊重を両立した在り方のように思います。
今後の共通シナリオがそのように展開していくかどうかは分かりませんが、なんにせよ重要な議論がなされた一枚です。

余談ですが、1/60 Natural Heartを踏まえて読むと面白い一枚でもあります。

6位【ピトス・エルピス】

不当に順位が低いってパンチ飛んできそう。
【渦と淵】以降は全部共通コミュとの関連がかなり強くて実装時期との関係も評価に影響しているんですけど、正直なところ今年はかなり激戦でほとんど同着みたいな感覚ではあります。好みの差というか、実際どれが1位でもそれなりに納得できるのではないでしょうか。そう思ってもらえるよう頑張ります。

ピトスは色々観方がある一枚だと思うのですが、個人的には必読の一枚ではないのではないのかなと思っています。樋口円香ってこういう人だよね?分かってるよね?というのを念押しする一枚というか。イデア論に代表されるように彼女がプラトン的価値観を持っていることはWING時点で窺えますし、激情についてはもう言うまでもないですよねw
なので意外性という点ではあまりなかったんですよ(笑いのツボは予想外でしたけど)。じゃあこの一枚は別に読まなくてもいい部類のコミュかと言われると勿論そんなことはなく、「歌」に強力なフォーカスを当てることでLPへの橋渡しの役割を果たす重要な一枚として捉えています。つまり上のような樋口円香評を丁寧に整理しつつ、彼が彼女をどう捉えどうそこに至ったかを描く一枚ではないかと。

たとえば【ギンコビローバ】では彼の思想とそれに対する彼女の屈折した感情が描かれたことは大いに話題になりましたが、つづくGRADで一方の気づきがもう一方の苦悩を晴らす糸口となる様子が描かれたことも印象的です。円香が何と言うかはさておき彼らは理想家という点で根本的に似通っているということと、ただ向き合い方が違うだけなのだということは読者にとってはもはや明らかな事実(要出典)となっていたのではないでしょうか。台詞のハーモニーのところなんて円香が知ったら何て言うんでしょうね、ほんと。

またピトスにおいて、円香にはいくつか矛盾した言動が見られます。これもまた、「表現したいと思う自分を隠したがっている」という指摘を補強する描写です。特に「宝石箱みたいなオルゴール」については、それが円香自身の暗喩であることは論を待ちません。何しろ「ダイヤの原石」ですから。

演出についても特筆しておくべきでしょう。テキストに載らない音声や被せる音声を利用した演出を多用し、その練度も高めてきたシャニマス。この一年はそうした技法の更なる開拓を強く意識していましたね。灯織LPにおける路駐はネタになりましたが、この研究は続けていって欲しいものです。

ピトスにおいて投入されたのは地の文を背景にしてしまう大胆な演出で、選択肢によって表示される文章も変わる気の入りよう。
「ログに残らないどころか音声でもない視覚情報によって展開を補助する」という点では透GRADの♡(いいね)演出の類型と言えるかも?
円香は過去に彼の言葉を「歯の浮くような」と形容しましたがそれは彼女も大概なので、シャニマスがフィクションであることとを差し置いてもシナリオ全体が(良い意味で)芝居のような雰囲気を醸していて面白い。

ひとつ意外だったのは、ここに至るまで彼が樋口円香の激情を確信できていなかったということです。
まあ難しい態度を取られていますし、聡い子だと評していたのもあり、信頼に足る人物として見てもらえるようにという努力で手一杯だったのかもしれません。割と前から色濃く出された彼の我は更にそのブレーキが緩められ、彼自身がプロデューサーではない彼としての振る舞いを強めることで自分たちを俯瞰する余裕を手にしつつあるのかも。
にしてもLPは良かったね。LPの話してぇ〜〜〜時間ないから無理だけど。
ブレーキ緩めるとかじゃなくてアクセルベタ踏みなんだもん。
ちなみにLPで言うと、霧子・夏葉・あさひ・透・円香が特に好みでした。

5位【砂糖づけ・ビターエンド】

少女・デイドリーム 智代子ガシャにて実装

良かった。本当に。
智代子と言えばチョコアイドルという言葉に代表されるようにキャラクター性を前に出したアイドルですが、その実キャラクター性を武器にするべく「見られる自分」を強く意識した立ち振る舞いを実践してきた非常にアイドル意識の高い人で、それはかの黛冬優子も一目置くほど。同時に、クリーンかつクレバーと表現するにはどこか失礼に思えるほど誠実な人柄も大きな魅力で、そんな彼女に舞台の代役の白羽の矢が立つのはごく自然な道理だったのかもしれません。

代役としてのオファー。相応の覚悟が要る仕事
リスクは承知の上で引き受ける智代子

狭い範囲…かどうかはともかく特定の層にはある程度頷いてもらえる話だと思うんですけど、プロデューサーから特に読解力・洞察力があることを認めて接されているなってアイドルが何人かいるじゃないですか。中でも智代子は特に彼からの信用が厚いというか、「彼によるプロデュースと自身による自己プロデュースのバランス」を智代子が意識的にコントロールできているので彼も職業の本分を全うできているな~と感じるんですよね。智代子が恋愛的な要素を前面に出していない(あるいは弁えている)というのもあるんでしょうけども。

智代子さん…?

代役。事情は場合によるものの比較されることは避けて通れません。彼が言うまでもなく、その重みは彼女も分かっていたことでしょう。観客に満足してもらえるようにと人一倍努力しますが、それが世に出る前に彼女を守るものはそう多くありません。智代子はセルフプロデュースが上手いという話をしましたが、そこには勿論広報活動も含まれます。それは発信だけでなく受信も行うということ。悪意のあるなしに関わりなく比較と落胆に晒され傷ついてしまう。それでなお挫けることなく努力を重ねる智代子と、それに対するプロデューサーの姿勢が良かった。ここの選択肢どれを選ぶかによって結構アプローチが変わるんですけど、自分は左が好きですね。

表には出さないものの心労を察して

この選択肢を選ぶと、そうした辛い状況を智代子も彼も具体的に言葉にしないんです。これは想像なんですけど、そういう気持ちを智代子が言葉にしないのは色々考えてのことだと思うんですよね。言葉にするとより辛くなるとか、作品のファンの心配は自然な気持ちだから落ち込むんじゃなくてそれに応えなきゃとか、そういう心配はさせないようにしようとか。本当のところは彼女しか分からないにしても彼女なりに考えての行動だと汲んだうえで(これは甘奈GRADなどでも見られた動き)、彼女の洞察力を信頼して敢えて迂遠な表現で彼女の努力を損なうことなく認めてあげるところが良かったし、やっぱりちゃんと伝わっているところも良かった。

高校生相手にそんなネチネチ攻撃して恥ずかしくないのか

意地悪な質問にも真摯に対応。おそらくこうした攻撃を自力で解決することのできるアイドルは他にもいるでしょう。智代子の凄いところは、質問に答えること、作品のファンに寄り添うこと、自分の正直な気持ちを伝えることを同時にやってみせたところです。付け加えるなら、「意地悪だっただろ?」という問いかけに対して苦笑いするだけで否定も肯定もしなかったところも凄かった。残心。アイムベリーベリーソーリーでも見られたような「誰かを悪しように言わない」ポリシー。

泣かされました

「誰もが認める一番にはなれない。でも、誰かにとっての一番にはなれるかもしれない」と言う智代子。ひょっとしたらそれが智代子にとっての(あるいはシャニマスにとっての)「トップアイドル」の定義なのかもしれません。
283は人格者揃いですが、洞察力とそれを言語化する力、機転の良さ、向上心と分析力を全て備えたアイドルは事務所内にはいないような気もします。少なくとも、そのバランスにおいて彼女の右に出る者はいないでしょう。

それでも

そして持てる全てを尽くしても届けきれない「誰か」がいるというこの話、正直に言えば自分はその「誰か」に近い反応をすると思います。それだけ前任者の仕事が素晴らしかったということであり、そんな彼女ならばどう演技したのだろう...作中でも再三言及されるように、そう思ってしまう気持ち自体はとても自然なものだとも思います。ごく当たり前の帰結を描くからこそ、そこに寄せる気持ちに強い輪郭が生まれるのでしょう。それでも役の向こうに演じる人がいるということは忘れてはなりません。

そのどうしようもない事実に涙を堪えるくらい悔しがる智代子のプライド、プロ意識の高さ、そしてその姿を映さない演出も素晴らしかった。たぶん、そこをイラストに起こすことも出来たと思うんですよ(それこそ、【ドゥワッチャラブ!】みたいに)。あくまで自分の全力の「アイドル」だけを見せるという彼女のスタンスに対してのリスペクトなのかもしれないなぁと思っています。

余談(察せるだろうから見たくなければ飛ばしてくれ)



このエピソードを語っておいて件の話に全く触れないというのも不誠実でしょう。シャニマスとしても期せずして直面することになりましたが、クリエイターが人間である以上色んな理由で起こりうることは分かっていたはずです。もっと別のポジションの人間が交代することもあるでしょうし、もう既に起こったことでもあります。作品あっての彼ら、彼らあっての作品。どちらが先かという話に決着は無く、また両者を完全に切り分けることも出来ないでしょう。もしそれが可能なら、クリエイターと言う職業は必要ありませんから。自分としては、出された仕事が全てだと思います。シャニマスと言う作品とそれを創る人々を応援しております。





4位 七草にちか三部作(?)

説明を、させてください。
3枚を一枠に収めるってレギュ違反だろって、そりゃそうなんですけど、不可分にして分かち難いってやつなんです…無茶の代わりにこの順位に甘んじる、ということでひとつ無理くり順位つけなくてよくない?
と言い訳を並べたものの、実際3枚となると何から書いていいものやら...

こんな無茶をやる時点で明白でしょうけど、にちかのシナリオがめちゃくちゃ好きなんです。その理由を上手く言葉に起こせるか自信がないんですけど、たぶん自分は懸命な「願い」や「祈り」に弱いんです。個人の能力を超えて「可能であること」を保証できないにも関わらず、それでも焦がれて捨てられない思いのしぶとさにどうしようもなく惹かれてしまう。

にちかで祈りというと準決勝前のセリフを切り取って「あの聖人君子のシャニpが匙を投げた〜」だのという言説がありますが(敢えて嫌な言い方をしています)、にちかのシナリオに横たわっている本当に大切なものはその次の、「どうか君が幸せでいてほしい」という祈りだと思うんです。
父を幼い頃に亡くし、母は病床に臥せり、経済も家族との時間もけして豊かではない状況の中に育った彼女は幾度も喪失を経験してきました。
衆目を集めたことへの羨望か、伝説の下の哀しさへの無意識の共感か、彼女は八雲なみへの強烈な憧れを胸に人生を大きく変える行動を蹶起します。
そうして挑んだWINGで、二人を取り巻く数奇な運命のもと彼はずっと彼女の意思と彼女の幸福について葛藤と問答を繰り返しました。

にちかは幸せになるんだ
俺に、そのための仕事をさせてくれ

にちかWING『そうだよ』

そうして最後に出したこの答えは今年のシナリオの中でも最も強く印象に残った台詞のひとつです。そんな「幸福」をモチーフとして、にちかの夏の前後を描いたのがこの3枚なのではないかと思い、このたび無理やり一枠に収めさせていただきました。

【♡まっクろはムウサぎ♡】

Candy or Honey? にちか・雛菜ガシャにて実装

【♡まっクろはムウサぎ♡】(以下はむウサ)(凄いカード名だな)は、個々のコミュが時系列的にどのあたりに挟まるかは必ずしも明確ではありませんが、事実上ほとんどWING編の補完シナリオと言っていいでしょう。にちかの振る舞いを眺めたとき、その辛辣さ―——もはや攻撃性と言うべきでしょう――を真っ先に指摘する人も少なくないのではないでしょうか。心の中で何が起こってそういう気持ちになっているのかを意識できるくらいに大人になっている人ならば、彼女の攻撃は求めることへの裏返しが多いこと、その本当の矛先は彼女自身に向かっていることは容易に見て取れるはず。ですがもし仮にそうでなかったとしても安心。はむウサでは彼女の攻撃性とその背景が執拗かつ丁寧に強調されます。

心に余裕があって時間に余裕がないプロデューサーと、
時間に余裕があって心に余裕がないにちか。
非常に分かりやすい対比です
よくわかる七草にちか

まるで読者に解説をするかのようにフロアマネージャーとプロデューサーが語ってくれるので、はむウサでは「にちかは何故こういう性格になったのか」を否が応でも窺えるでしょう。
…窺えるのですが、二人のことが好きなのでさすがに見ているのが辛いところもありました。WING共通コミュよりずっと辛い。当たり方が強いというのもありますが、八雲なみとにちかの数奇な重ね合わせに漂う哀しさよりずっと現実味の強いすれ違いだったからなのかも。

(自分語り)12の時に母を亡くしてからというもの祖父母に良く世話になったのですが、露骨に喪失を埋めようとしているように見えたんでしょうか、初めは彼らの心配りがどこか煩わしくて。それでもまさかそう言葉に出す訳にもいかないので素っ気ない態度が多かったことを思い出します。

この人も大概苦労してるんでしょうね

誰かの気持ちに寄り添おうとすることを「家族なら出来る」の一言で片づけるのもよろしくありませんが、フロアマネージャーの言う通り家族でも恋人でも友人でもない他人の気持ちに寄り添おうとすることはとても大変なことです。アイドルとしての目標や仕事上の希望を訊いたり反映させたりすることはともかく、心に抱えているしこりを解きほぐそうと苦慮することは本来、学校の先生やカウンセラーでもないプロデューサーという仕事の領分には含まれないはずです。しかし彼は、むしろそちらが本分であるかのようにアイドルたちと接してきました。円香をして「あなたはアイドルをプロデュースしていない」と言わせるその姿勢には功罪あれど分け隔てはなく、それはにちかに対しても例外ではありません。

それをやろうと言うのかい

二人の(一方的な)軋轢は、彼の健気なまでの献身に折れる形でにちかが歩み寄りを見せます。その健気さ一点押しで相手に罪悪感を抱かせてガードを解かざるを得ないようにするところ、そういうところが「ずるい」「嫌い」って言われる理由だぞ~~

Trueもめっちゃくちゃ好きですね。というかそういう記事とはいえやっぱ順位付けするの間違ってる気がしてきたな…

街に住まうひとびとの営み。
シャニマスが見つめつづけるもののひとつ
"お姉ちゃんとか、おじいちゃんとかおばあちゃんとか
病院にいるお母さんとか、
今は住んでないけど、おじさんたちとか……
未来に増える家族とか!
そういう、みんなが戻って来る場所っていうか"

ありふれていて特別さなんてどこにもないそれはアイドルの夢というには矮小すぎるのかもしれないけれど、しかし彼女がその奥底で本当は求めてやまない「幸福」の原点なのでしょう。そう話す姿にひどく心を動かされてしまったのですけど、これを読んだその時はその感情がどう表現されるのか分かりませんでした。

そうなの?
そうだよ

取り消せませんよ

【ヴぇりべりいかシたサマー】

期間限定 ふたつのピアスみたいに、永遠
にちか・真乃スタンプガシャPlusにて実装

透の例に倣い、6月末にイベントシナリオ「-0 0 - ノー・カラット」と共に実装された2周目pSSR。大言壮語、自信と後悔、自傷癖、余裕のなさと、七草にちかという人間の性質がきっちり詰めこまれた一枚です。めちゃめちゃネガるじゃんって話ですけど、そうした人間臭さ(そう言ってよければガキ臭さ)は彼女の大きな魅力です。行き過ぎることも往々にしてありますが…

このカードのテーマはギャップなのかなと思います。ギチギチに詰まったスケジュールでもスマートにこなせるという理想と結果の乖離、経済格差、手応えと結果の相違、立場の断絶。えーこれ以上は類義語が出てこないので勘弁してください。

ここではオーディションにおける一幕に注目します。結論から言えば2次予選で落選してしまうのですが、そのオーディションは(判官びいきはあるかもしれませんが)実力で言えば合格は確実視されていて、彼女自身も手ごたえを感じていました。不合格の報せを聞いて思わず飛び出してしまうにちか。その脳裏には、犯した数々の愚かさが浮かんでいました。

この正当化、身に覚えのない人の方が少ないんじゃないでしょうか?

人間ですから、全部の事を完璧にこなすことなんて出来ません。無駄な時間を全部努力につぎ込んでいても本当に合格できたかもわかりません。それでも自分の慢心ばかりが思われて情けなさで胸がいっぱいになってしまう。部活や入試などで同じ思いをした方も多いでしょう。

雑草だ、なんて思っているのかもしれないですね

にちかは自らを打ちのめす現実に対して真っ当に傷つく心と、それでも逃げ出さないバイタリティもちゃんと持っているのだと思います。ただ彼女は後者を評価せず(あるいは気づかず)、打ちのめされてしまう自らの未熟さを攻撃してしまう。まるでお手本のような「目指すべき人間」とは程遠い、不完全で等身大の人間がそこにいます。そういう彼女の隣に立って哀しみを分かち理想をひたむきに追い求めるプロデューサー…じゃないのが、凄く良かった。

最早お馴染みと化した彼のモノローグを示すエフェクト
彼の本質
はむウサの一幕も思い出されますね

彼はステージに立つ人間ではない。ステージに立つ辛さも、ステージに立てない悔しさも経験していない。経験できない。にちかが己の甘さ未熟さに涙を流したとしても、その悔しさを分かつ資格は彼にはないのです。

彼が頻繁に見せる自己評価の低さや献身性というのは謙遜でもなんでもなく本心なんだろうとは思っていましたが、この言葉で確信しました。プロデューサーとしての彼が彼女たちに出来ることは少なくて、だからこそ出来ることだけでも持てる力を全部捧げたいということなんでしょうね。それでも追わなければと思った時はその立ち位置を無視してでも追える男。

ライ麦畑でつかまえて

そして先ほど「ギャップがテーマ」と書きましたが、それを埋めることもまたこのカードのテーマです。自虐を繰り返し、何も上手く行かない、いい所なんて一つもないと叫んだにちかにしてもそれは断絶の先に手を伸ばし続けていたことの証左であり、彼らはそこから逃げようとはしなかった。その苦闘は彼らにそれを飛び越える翼を与えはしなかったけども、夏のはじまりよりもずっとそれは縮まっているのでした。

【一億回めくらいの、その夏】

サマー・フェスティバル(2021)の報酬pSRとして配布

同じ夏の間に2枚実装され、かつ2つとも「夏」をテーマにしたコミュが描かれたというのは初めてかも?このイラスト凄く色彩豊かで好きな一枚です。「バイト先の先輩」の先輩のお店のPRをにちかが請け負ったことが話のネタになりますが、これは報酬発生してるんでしょうか?事務所通してなかったっぽいですけど、明るい部屋のノクチルみたいに事務所への依頼として再処理してアイドルとしてのお仕事として扱ってくれたんですかね。

このエピソードで注目すべき点はまぁ、この発言に集約されるでしょう。

公式による「七草父≒プロデューサー」の事実上の太鼓判

つまるところ彼は、にちかが父親からの愛を満足に享受できなかったことによる欠落を埋めようとしているんでしょう。そのように見えます。
それほど愚かなお節介もそうないですけど、彼が哀しいくらいに七草家の亡き父に似ていること、そのことを彼は(おそらくにちかも)知らないということが283プロを巡る物語にこれ以上ない切なさを与えています。彼の優しさを知っているからこそ、その愚かさを強く咎めることが出来ないのです。

授業参観と揶揄された撮影も終わり、帰路につく直前に海を見つめていたにちか。状況を考えれば海で遊んだ経験はあまりなさそうですが、年齢や世間体を気にして欲を抑えているように見えました。ならばと彼は率先して海に飛び込むことでそのガードを解きます。お前が遊びたかった訳じゃないよな?

夏の回想。
つづく背景はどれもいかサマを思わせるものばかりで、
この2枚が繋がっていることを暗示します。

幸福の定義は人によって様々でしょうが、彼の考える幸福(というより自然権といってもいいかもしれない)には「まっすぐに人と繋がれること」が含まれているのではないかと、諸々の描写を見ていて思います。一方にちかが思う幸福を掴むためには、ノー・カラットの一幕で彼が言ったように「幸せを求めていい」と思えることから始めなければならないのでしょう。にちかの攻撃性は彼女自身へとその矛先が向いていると先ほども書きましたが、そこには「求める自分」を諫める意図があるように見えます。喪う苦しみ、求めてもそれを得られない苦しみを味わうくらいなら初めから求めなければいいとか、そんなところではないかと思っていて(そう仮定するとアイドルを志したことが如何に特異だったのかということでもあるんですけど本旨ではないので割愛)。

にちかが幸せを求められるようにと手を尽くすこと。改めて言うと、それはアイドルプロデューサーの仕事ではありません。他人の人生に深く介入することは、身勝手とさえ言えるのかもしれない。

それでも彼はそうしたいと思ってしまった。

好きだよ、お前のそういうところ

必ずしも理想的な結果ばかりではなかったかもしれませんが、夏を通して、にちかは懸命に生きました。その夏が終わろうとしていても、それを求めてもいい―――果たしてにちかが、それと同じことを幸せへの向き合い方にも適用出来たのかは分かりません。それでも沈む陽を見つめる彼女は幸せそうで、そのことは誇っていいのではないかと思います。

ところでひとつ書いておきたい大きな気づきがあって。唐突に思われるでしょうけどダークソウルというゲームの話をほんの少しします。このゲームには「人間性」っていうアイテムがあって、人間とその他の生物を別ける非常に重要な概念として頻出するモチーフなんですけど、そのモチーフの一つとして登場する「追う者たち」っていう魔術のフレーバーテキストがこうなんです。

陰惨な世界観が目立ちますが、
その実「美しさ」の哲学が随所に見られる作品です

自分はこれを「愚かしくも何かを求めてやまない気持ちこそが人の本質」という話だと解釈していて、もの凄く美しいテキストだなとよく思い返しているんですけど、この記事を書いていて唐突にSHHis、ひいてはシャニマスに感じている美しさはこれなのかもしれないなと大真面目に思いました。

今この記事は【X-Day】配布前に大急ぎで仕上げているところなのですが、いつかちゃんとにちかや美琴がそれぞれの幸せの青い鳥を見つけてくれると信じてるからな、頼むぞほんと。

3位【おみくじ結びますか】

期間限定 糸と吉
小糸・凛世スタンプガシャPlusにて実装

3位は小糸の2周目pSSR「おみくじ結びますか」。
しかしながら、ある意味で今年最も罪深い一枚と言えるかもしれません。内容的には完全に共通シナリオの重要度であり、なんであればGRADよりも意義のある話だと評する人がいてもおかしくない(というか自分がそう)。もしあなたがこの一枚をお持ちでないなら、この段落は飛ばして何とか入手してお読みになってください。

本題に入りましょう。コミュ1のやり取りも好きなんですが割愛。有名な神社での撮影のお仕事のオーディションを勝ち取った小糸。

「どのオーディションに勝ったのか」と聞く辺り、
それなりに数をこなしている様子
もっとも、その打率は芳しくなさそうではありますが

しかしながら、その撮影は2人のモデルが起用されるものでした。小糸が本来受けていたハイティーン役にはもう一人のモデルが合格しており、小中学生向けの着物モデルとしてのオファーが来たのでした。容姿の幼さを露骨に指摘するものであり、それなりに落ち込んだ様子ながら半ば言い聞かせるように「快諾」します。求められる姿でいることも大事だけど、なりたい姿を描くことが一番重要だという彼に対して、それでも見えている目標が欲しいと返す小糸。

その思いは彼女がひとりで勉強をしていた過去と無関係ではないでしょう。あるいは何を目指すべきか知らぬまま揺蕩うノクチルに在って思う所もあったのかもしれません。彼はそれを汲むことにしました。

"ひとつひとつの仕事をこなしていく中で
小糸がどうなりたいか、考えていくのもいいと思う"

「君はどうしたいのか」はシャニマスで最頻出かつ最重要のテーマですが、彼女はその課題とともに撮影に挑むことになります。

不幸…というべきか、些かショッキングな事実が小糸を襲います。自分より年下の子が本来狙っていた座を勝ち取り、年上の自分がより幼い役を演じるというのですから、その心情は察するに余りあります。ただそのコンプレックスを相手にぶつけたのはよろしくなかったですね。WINGから見られる小糸のよくないところとして「自分は特別に不幸だ」と考えている節が少しあります。母親に対して感じる圧やひとりだけ幼馴染3人と違う学校で過ごした時間がよほど堪えているのでしょうが、人間誰しも辛い経験や思いの一つや二つ抱えているもので、皆色々向き合いながら生きているものです。小糸の今後の課題として、共通コミュで大きくかかわって来るでしょう…

中学生モデル のようすが…

ん?

ストレート 160km/h

直接指摘された~~!!

"……あの子のことを小糸が羨ましく思うように
あの子も、同じような気持ちを持っていたのかもしれない"

よりによってめちゃくちゃピンポイントで踏み抜いてる~~~!!!

言ってたことまんま言われた~~~~!!!!

しかも自分で辿り着いて解決した~~~~~~!!!!!!
これ共通シナリオだよね?
え????限定なんですか!?!?!?!?!???

えー、あの、はい。だいたいこれが読んでた時のリアクションです。今年のpカード全部引いて読んだんですけど、これ以上に罪深い一枚は他に無いですね。ええ。恒常で必読の内容だなって一枚はちらほらありましたけど、限定でここまでの話をやり、かつ共通シナリオで特にその議論が拾われることのなかったカードは今年どころか他を探してもないと思います。シャニくん、いかんですよそれは。

ただ流石に罪深いだけはありこのカードの議論は非常に本質的です。

"わたし、今もずっと気が付かなかったかもしれません"

彼はアイドルたちに未来について質問する際、しばしばアイドルではなく別の分野で活躍することや、芸能界を辞めることすら選択肢として提示します。彼にとって大事なのは彼女達がアイドルであることではなく、彼女たちが幸せであることです。そのうえで、彼女たちがアイドルでいたことが彼女たちの幸せに繋がるように仕事をしている人です。
小糸は、必ずしもなりたいと思ってアイドルを志した訳ではありません。それでも「自分と同じように暗い気持ちの誰かの居場所を作りたい」という目標を見つけたのがWINGでした。今回得た「誰もが心に傷を抱えている」という気づきは、彼女が世界をまっすぐ見つめる支えとなったはずです。
それは彼が理想とする「283プロのアイドル」の在り方でしょう。

余談

ここ爆笑しました

2位【Housekeeping!】

期間限定 What A Wonderful House!
あさひ・甘奈スタンプガシャPlusにて実装

2位はあさひの4周目pSSR「HouseKeeping!」。
初体験となるミュージカルの仕事と、成長痛がテーマのお話です。

あさひが今興味をもっていることだけではなくて、まだ見ぬたくさんの新しいことをやらせてあげたいという彼の気持ち。それはしかし彼女に伝わっていないのかもしれないし(シー・スルー/"She" through)、ひょっとしたら彼のエゴでしかないのかもしれない。それどころか親切のつもりがその実、あさひの自由な成長を阻害していることすらあるのかもしれない。

そうしたあさひと彼の間にある優しくも切ない関係が描かれた一枚で、ポテト崩しにつきあいながらその思いをぽつぽつと語る彼とあさひの姿にさめざめと泣いてしまいました。こうして書いている今も泣いています。

”うん、次も……
新しい山に挑戦しような"

なんとなく、彼は「あさひはいつかもっと高い所にいく」と考えている気がします。「俺はそこには行けないかもしれないけど、もっとあさひが自由にその可能性を発揮できる場所があるなら、それを見つけなきゃいけない」っていう優しくも寂しい使命感を感じるのです。

…という所感を読後某所に残していたのですが、そこに来たのがあさひLPだったのでその思いが報われたような気持ちになりました。その時の気持ちは既に言葉に起こしたので、短いですがここでこれ以上語ることはしません。

担当という文化は正直肌に合わないけど、その未来を最も見たい人であることは認めざるを得ないのかもしれないです。どうかそこにお前がいてくれ。

1位【ロー・ポジション】

万塁絶唱 どエモい一打でございます 凛世・千雪ガシャにて実装

栄えある(?)2021マイベストは凛世の6周目pSSR【ロー・ポジション】でした。担当している/していないに関わらず、皆さんにおかれましてもこの一枚が与えた衝撃は大きかったのではないかと想像します。ただその衝撃のほどを十分に理解するには、凛世とプロデューサーをめぐる物語の状況を踏まえておく必要があります。その意味では無条件でお勧めできる一枚と言う訳にはいかないのですが、絶対に読んで欲しい一枚であることには違いありません。

前振りとしてその状況を振り返っておきましょう。似たようなことを去年の記事でも書いたのですが折角なので。

鳥取出身の凛世が何故かひとり多摩周辺を歩いていたところ、下駄の鼻緒が切れてしまい困窮してしまいました。するとある男がやってきて、持っていたハンカチと五円玉でそれを修繕してくれました。人柄かその容姿か、どちらに惹かれたのかは分かりませんが、彼女は男に一目惚れをしてしまいました。どうしても恩を返したいので連絡先を教えて欲しいと言うと、男は名刺を差し出します。男は「283プロダクションのプロデューサー」でした。かくして彼女は「283プロ所属のアイドル、杜野凛世」となります。

初めこそ彼に尽くしたいが為になったアイドルでしたが、得難い仲間やファンの声援は彼女の世界を大きく広げてくれるものでした。様々な活動を通して、アイドル杜野凛世は順調に羽ばたいていきます。その一方で、彼女の恋路は明るいものではありませんでした。幸運なことに、果たしてプロデューサーは素晴らしい人徳を備えた職務に真面目な好青年でした。しかし不運なことに彼は大人で彼女は16歳の子供だったのです。加えて二人は「アイドルとプロデューサー」という関係で、社会通念としてその関係の上に相愛が成り立つことは許されません。彼は立派な仕事人ですから、当然自らのアイドルをそのような目で見ることもなければ、そのようなリスクを伴う行動も徹底的に回避します。

凛世は思い悩みます。一度は実らぬ悲恋だと受け入れようとしましたが、彼女が苦しむたびに優しいプロデューサーは必ず手を差し伸べてくれるのです。その苦しみの真意を知らぬままに。諦めきれない想いとそれが伝わらない苦しみに、遂に悲痛な叫びを彼にぶつけました。彼はようやく、自分がとても重大な気持ちを見過ごしていることに気づきます。自分の心を犠牲にしなくていい、求める心に従っていいんだと、それが何なのかは知らぬまま、しかし向き合うことを彼女に約束します。

それで状況は大きく変わるだろうと思われました。確かに凛世は変わりました。それまでの彼女だったら飲み込んでいた言葉や行動を抑えることをやめ、欲しがる姿勢を取るようにしました。しかしプロデューサーはそうは行きませんでした。彼も知らぬ内なる声が咎めるのか、それまでの振る舞いや関係を変えようとすることが出来なかったのです。何かを聞き零しているのかもしれないというしこりだけが彼の心に強く残ったまま、二人の関係をめぐる物語はそこで止まっていました。

概ねこんなところでしょうか。要するに、美しい悲恋に惹かれたものの、その状況が変わるかもしれないと湧きたっていたところ結局状況はあまり変わらず、一定の理解は示しつつも読者が業を煮やしているという状況にあったということです。ロー・ポジションは、そんな状況で実装されたカードでした。

それではローポジが如何にそのしこりを解し、そしてぶち上げたのか、ひとつひとつ見ていくことにしましょう。

コミュ1:「知らぬ顔」

ジェネレーションギャップ

フードコートで仕事の都合で遅い昼食を摂っていたプロデューサーは、喧噪の中女子高生たちの会話を耳にします。彼女たちは上の世代の絵文字の使い方をネタに笑っており、まさに上の世代である彼はひっそりと自嘲気味に落ち込みます。するとその会話から聞き覚えのある声がします。凛世です。彼女らは凛世の友人であるようでした。凛世が頬にケチャップがついたということでナプキンを取りに行ったところ、彼女も彼の姿を認めます。彼にしてみれば盗み聞きをしていたようなものですし、凛世にしても年上の文化を揶揄っていた訳ですからお互いに気まずい場面です。

退路は無し

ここでまず意識されるのは、世代の違いでしょう。彼と凛世の間にはおそらく一回り近い歳の差が空いているということが示されています。次に意識されるものとして、凛世は高校生であるという事実です。浮世離れした言動の彼女を「リアリティのある」と形容することは流石に憚られますが、作中において、彼女はごく普通の学生として確かにそこに生きているのです。今アイドルとして活動している彼女たちにも「アイドルではない自分」としての時間があり、それを忘れてはならないということは【天・天・白・布】や千雪GRADをはじめとして様々なシナリオで描かれてきたこと。つまりこの【ロー・ポジション】はその系譜に名を連ねる一枚ということになります。

選択肢でその場のやりとりが変わりますが、どれもお上品ながら非常に甘く微笑ましいのでこのゲームが美少女ゲームであることを強く思い出されていいですね。メメントモリ(?)

上手い

コミュ2:「芽ぐむ頃」

すみません、ちょっとパンチです
マジでいつか足元掬われるぞ

モラル~~~ こういう倫理観がアップデート出来てない人いますよね。色々と希釈されているのは感じるんですけど、そのせいで逆にこういうおっさん居る~となり最悪な気分になります。先方の部下も事態の最悪さを認識してくれているのがせめてもの救いか。ここでは彼が漢を見せることによってその場を凌いでくれました。先方のメンツも潰してないので上手いことやったと思います。

面の皮の厚さ以外全ての営業マン必須スキルを習得してそうだなこいつ

場所をファミレスへと移し、事故のアフターケアを行う彼ら。ここの選択肢どれ選んでも良すぎるので全部観ましょう

選択肢「ごめんな」

たぶん凛世が初めて見た「スーツの下」にいる彼の姿。
語り掛ける言葉は、半ば彼自身に向けているようにも思えます。

大人の世界と子供の世界の間に立ってそれらを取り持つ役目を担う彼。作中で描写されるものに限ってすら、こうした不快な思いをしたことは一度や二度ではありません。それでも彼がその青さを失うことなくプロデューサーという仕事を続けていられるのは、そうすることが彼女たちが羽ばたくために必要だから。

選択肢「そういうことじゃないんだ」

こんなに綺麗な青色を売り込みなんかで汚しちゃ駄目だよ
上手いし上品だし良すぎるしでもう訳分からん

そして羽ばたく彼女たちも、そういう彼のことをちゃんと見ています。「彼を含めた283プロ」を見守ってくれる人たちが沢山いることは、諸々のコミュを読んでいれば言うまでもないことでしょう。精一杯信用に足る大人になろうと藻掻く彼もまた、283プロに欠けてはならないひとです。

選択肢「……俺もなんだ」

大人としての言葉

彼は自分の青さに自覚的ですから、「本当に大変なこと」に向き合っているアイドルたちの方がずっと早く大人になるかもしれないという言葉も偽らざる気持ちでしょう。その言葉に対する凛世の返しで泣きそうになりました。

そうだよな…
あいつより早く大人になりたいよな…
その隣を同じ歩幅で歩きたいよな…

時間は万人に平等です。それでも貴方の隣に並びたいという気持ち…
Trueを除けば、ここの台詞が一番胸に刺さりました。

コミュ3:「春雪」

文量ではなく間と比喩で語るコミュ。

極めて入りの早いお仕事で、寮に直接迎えに来るというプロデューサー。辺りはまだ暗く、太陽すら昇っていないほどの早朝。寝ていてもいいよという彼の言葉に首を振り、彼女は味噌汁を用意して待っていると伝えます。

アニメーションのシーンですね。彼が迎えに来たところで温かな陽の光が彼女を照らし、彼は一杯の味噌汁を受け取ります。

記憶が正しければ、ここに至るまで凛世が彼に手料理を振舞うことはなかったはず。そんなささやかな願いすら叶うことを許されなかった夜が明け、二人の関係が確かに変わったことを予感させる温かな朝が訪れた。ガシャ演出でも今年一番好きなアニメーションです。(思い出演出だとぶっちぎりで【つづく、】)

コミュ4:「濡れて参ろう」

雨宿りで言うと、
凛世の最初のPカード【想いいろは】も思い出す

雨宿りに図書館に駆け込んだ二人。雨が止むまでの間、順当に本を読んで時間を過ごす運びになります。凛世が手に取ったのは「お侍さまの物語」でした。ちょうど今の彼らのように、雨宿りをきっかけに出会った侍と商家の娘の物語だという。

物語の半ばにあり、悲しい展開もあるかもしれない
言うまでもなく凛世の悲恋の暗喩でしょう
(スクショ加工するの…疲れちゃった…)
行く先は知らないけれど、昏いばかりでもないというメッセージ

コミュタイトルの「濡れて参ろう」。『月形半平太』という戯曲の有名な台詞として「春雨じゃ、濡れてまいろう」というものがあるそうです。こちらは調べて初めて知ったのですが、なんだか文化を隔てているはずの「雨に濡れても」にも通ずるマインドを感じるのが面白いですね。

春雨とは、霧のようなこぬか雨だけに、傘をさしても埒があかないことから、この名台詞が生まれたといわれる。

同サイトより

悲しいものも含め、彼と凛世の行く先に起こる出来事を全身で受け止めて進んでいくのだということなのでしょうか。それは凛世花伝における悲愴な覚悟とはまた違った趣であるように思えます。二人は大きく変わりました。

ここまでの描写を通して考えてみた時、そこにあるのは「二人の世代は違う」という事実や、「立場の中に生きている」という事実をただ主張するものであるように思えます。もちろんそれらから演繹的に「世代も立場も違う二人の恋は許されない」と導くことも可能なのですが、むしろ今回は「違う時間に生きている二人が立場の中で最大限相手を思いやること」と言う風に、その関係を肯定的に描いているように思えます。少なくとも、ここまでの描写で「悲恋」に感じるある種のネガティブな感情を惹起させられることはほとんどありません。それはローポジ初見プレイ最中のアバウトな読解のもとの感覚においてもそうでした。おそらく、凛世の物語を追っていた多くの方がコミュ4までで十分な満足感を得ていたのではないかと推察します。

True:「木に花咲き」

レッスン場へ凛世を送り届ける道すがら、プロデューサーは凛世の友達たちの姿を認めます。そうと判断できるということは、自然に考えればコミュ1で見かけた高校生たちということでしょう。彼女たちへの挨拶もほどほどに運転へ戻ろうとする彼に、凛世は話しかけます。

凛世にとっては本当に些細な世間話のつもりだったでしょうが、彼はその言葉にふとフードコートでの光景を思い出します。

「ぽつぽつと話し始めたら大事な話」法則、あると思います

きっかけはクレープの話でしたが、「学校が終わったら○○しよう」というありふれた誘いをこれまで何度も断って来たのかもしれない…というところまで想像が及んだんじゃないでしょうか。こうして凛世にもアイドルと何ら関係のない普通の学生の友達がいるけれど、アイドルとして活動するために本来当たり前に経験できるはずの時間や経験を凛世が犠牲にしてしまっていることを気に病みます。彼も出来るだけ仕事以外の時間を作れるようにと配慮して仕事量を調整してきましたが、実際に青春の1ページが犠牲にされているところを目の当たりにすると堪えたんでしょうね。

特に凛世はその言動や佇まいから「学生」というイメージは後手になりがちですし、放クラの一員としてアイドルの仕事に対してもノリノリで楽しんでいる様子をよく見ていたでしょうから、そのダメージと言うかギャップもひとしおだったのではないでしょうか。でもこの時点ではまだ、【天・天・白・布】と似た話だなぁ程度にしか思っていませんでした。

おっと?

お、返した。ギンコと同じ感じか
あ~凛世でもそれやるのか ふ~~ん

ほ~~ん?

やっぱスーツ着こんでる話だよね~
あれ?でも、なんかちょっとガード緩い気もするな
まあ円香相手じゃないしそんなもんなのかな?運転中ってのもあるか

難しい話ですよね。彼女は「杜野凛世」というれっきとした一人の人間だけれど、「283プロ所属アイドル杜野凛世」でもある訳です。特に芸能人は何故か公人活動のようにその個人性が無視されて扱われる悲しい側面を持ち、「アイドルとそうでない時間」の境界線は曖昧になりがち。
またメタ的な話の場合、その事情はより顕著になります。「杜野凛世」は「アイドルマスター シャイニーカラーズ」という作品のキャラクターです。そしてアイドルマスターというIPにおいて、ほとんどの場合それらは「アイドル」として扱われます。ゲーム内部においてこそ彼らの当たり前の人間としての側面を扱おうという気概はありますが、グッズや作品としてその外部に広く展開・認知される上で彼女らは「アイドル」です。

あぁ…
うん…
ん?
へ~~~~~~珍しい
お前もだいぶ変わったんだなぁ…

うおっ

マジで声出た

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

いやマジでヤバいわ
え?つまりプロデューサーじゃないプロデューサーってことだよね??
うわ~~

やっぱそうじゃん!!!!!あ~~~~~!!!!!!!!!
めっちゃ良い~~~~!!!!
まだ3月だけど今年一番かもしれんわ

え!?まだ終わらないの!?????

映さないの!????????
エモすぎ~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!

…という感じで、まさに万塁絶唱のどエモい一打でございました。アイドルじゃない凛世と、プロデューサーじゃないあいつなら、二人の間にある大きな隔たりを一つ越えて心を通わすことが許される。その隔たりはとても大きく、立場の隔たりを超えたとて無くなるものではないけれど、それでもようやく二人は対等な人間として同じ時間を過ごすことが出来たのです。そしてその瞬間はプレイヤーには明かされなかった。それは彼らだけの時間だから。そこには何にも替えがたい美しさと、「プレイヤー=プロデューサー論なんてクソ喰らえ」「俺は二人を描くんだ」と言わんばかりの痛快さでブン殴られた気持ち良さが共存していました。シャニマスの醍醐味はやっぱこれですよね、このゴリゴリの思想の強さ。「アイドルマスターはアイドルとプロデューサーの物語だから、クレープを食べに行くところはアイドルマスターが描く領分ではない」という解釈も見かけましたけど、そちらも凄く痛快。

この話を長く苦しい恋路を歩んできた凛世でやったこと、そしてそういう状況だったからこそコミュ1~4で十分にカタルシスのあったローポジションの最後で特大ホームランをぶち上げたこと、このインパクトに並ぶものはそうありませんでした。文句なしの今年一位です。

総括

えー、この記事2万5千字弱らしいです。去年からだいたい1万字超えてますね。去年の記事は2徹くらいして寿命を削ったので反省し、11月ぐらいからちょこちょこ書いてはいたんですけど…
ただ遅筆なことを差し置いてもこうして眺めると共通コミュとの連関の強さを意識させられ、語るべきカードが多い一年だったと思います。

ちなみに今年の一枚

イルミネ~ノクチルはLPまでを語り終え、程度の差はあれど一旦の区切りを見るようなアイドルも多いと思います。そしてシーズはいよいよルカを強く巻き込み始めました。「7ユニットが揃った」という発言も遂に公式側から飛び出し、「空は澄み、今を越えて。」という名を冠する4thライブの発表、新CDシリーズ「PANOR@MA WING」の発表…283プロの物語は新たな展開を前にしつつあるように感じます。

4年と言う時間を積み重ね、コンテンツの新鮮さ、新たなユニットの追加という武器を失ったシャニマスは次にどういう一手を打つのか。「#283をひろげよう」という意味深なタイトルのイベントシナリオと共に、その今後を楽しみにして筆を置かせていただきます。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

引用

【フルスロットルエイジ!】小宮果穂の例のスタッフ 〜快い楽しみを求めるための趣味コンテンツに出てくる、不快な存在について〜
「春雨じゃ、濡れてまいろう」 | 枡屋儀兵衛 / Kimono Factory nono
アイドルマスターシャイニーカラーズ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?