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不安はどう解消していくべきか?

 生活において様々なことで不安を感じることだろう。
 一般的に不安は極めて原始的で本能に組み込まれた感情である。防衛本能の一種で、不安を感じることで危機や危険から離れたり、将来的に回避するための行動を起こすシグナルである言える。そのため一切不安を感じないというのはそれはそれで大きな問題である。
 つまり、ある程度の不安は場合に応じて発生して当たり前であるということだ。少々の不安は生存するために受け入れざるを得ない。
 しかし、厄介なのは生活に支障が出るほど不安に飲み込まれてしまう場合だろう。そのため不安に飲み込まれる前に対処しなければならない。

 不安に飲み込まれる一例を挙げると、あることに不安を感じていても理性で押し殺そうとするパターンである。
 人間には強い理性と言うものが備わっており、不安の原因を解決するのではなく理性で鎮めようとする事ができる。しかも鎮めるようとするだけでなく本当にある程度鎮まるのであるからある意味すごいと言えよう。
 しかし、理性で鎮めたところで、不安の原因は解消されていない。そのため理性の対極にある本能としては「逃げろ!」と不安を感じ続けている。はじめは小さな不安でもそれを理性で抑えて逃げないでいると、逃げさせるために脳は不安を増強させ、不安は大きくなる。
 理性と本能ではやはり理性は本能には勝てない。時間をかけ大きくなった不安は、生活に支障が出ることはある意味必然と言えるだろう。

 不安が大きくなっていく様は空腹を感じるのと近しいものがあると筆者は感じる。
 どういうことかというと、空腹を感じたとして、理性でご飯を食べているところを想像したり、食べたいもの考えたりしたとしても、腹は満たされることはない。はじめは少ししかお腹が減っていなくても食べずにいるとどんどん空腹は大きくなる。脳が「これだけ空腹を味あわせてもお飯を食べないか!」言わんばかりに空腹はエスカレートし、原因のお腹が空いた状態が危機的になる前に行動を促すため空腹というシグナルが強くなるのである。空腹を抑える最大の対策は理性ではなく、素直に食べ物を食べるということだ!
 だから、不安に関しても理性で抗うのではなく、初期の段階で素直に不安や恐怖に従い原因を客観的に整理して突き止め対処して脅かす存在を消し去るもしくは落とし所を見つけることが重要だと考える。
 不安は空腹と同じく危機を回避する重要なシグナルでありそれに従うべきである。

 不安に対しては素直に早急に対処するのが吉であろう。
 何かに不安を感じているのであれば今からでも遅いと言うことはない。

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