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クリスコラム54 【マイナス金利政策って何?】

今回は度々ニュースになる
マイナス金利政策。

マイナス金利政策って何?
について解説します。

昨年年内のマイナス金利解除の可能性が浮上し、
それを受け10年物の日本国債の利回りが
0.7%台まで上昇しました。


ところで、「マイナス金利政策」とは?




言葉を聞いたことはあっても、
その政策を説明して、
と言われると少し困ってしまう方は
多いのではないでしょうか?


そこで本日は、
そもそもマイナス金利政策とは何なのか、
もし解除されれば私たちの生活に
どのような影響があるのかを解説していきます




【マイナス金利って何がマイナス?】
その名の通り、金利がマイナスということは
分かりますが、よくよく考えると金利が
マイナスってどういうこと?となります。



これは、100万円のお金を預けると、
99万9,000円になって返ってくるような
イメージです。



しかし、現在、銀行の普通預金の金利は
確かに低いですが、マイナスになる事は
ありません。

それでは何がマイナスなのでしょうか?



普段我々が利用している民間銀行は、
日銀に預金口座を持っていて、
お金を預けています。



日銀が「銀行の銀行」と
呼ばれる理由はこれです。



その預金は、他の金融機関などへの
貸付に利用されていたり、
単純にお金を置いていたりと、
預金している事情は様々ですが、
日銀はその預金のほんの一部に
年0.1%のマイナス金利を課しています。



これがマイナス金利政策です。

金利は様々なところに連動するため、
この政策の影響を受けて、
民間銀行間の貸出金利や短期金利
(主に期間が1年未満の金利)が
マイナスになっています。



【金利をマイナスにしている目的は?】

マイナス金利が設定された状態では、
日銀にお金を預けていても、
お金は増えるどころか減ってしまう
ことになります。



そうすると、民間銀行はお金を
日銀に預けるのではなく、
企業や個人にお金を貸し出そうという
気持ちが強くなることが予想されます。



お金の貸し出しが増えれば、
景気は上向き、長く続いたデフレ経済を
脱却することができると日銀は考えたのです。



【もしマイナス金利が解除されたら…?】


私たちの身近な生活に最も関係するのは
住宅ローンです。


住宅ローンには、大きく分けて
固定金利型と変動金利型があります。


固定金利は主に長期金利
(主に期間が1年以上の金利)に連動し、
変動金利は短期金利に連動します。

2022年末から日銀が行っていた
YCC(イールドカーブ・コントロール)修正は、
長期金利の水準を調整しようとした
金融政策です。



そのため、住宅ローンの固定金利は
昨年から徐々に上昇しています。

一方、短期金利については、
日銀がマイナス金利政策を保っていたため、
金利は低下し続けていました。



今後マイナス金利が解除されると、
短期金利上昇に伴い、変動型の
住宅ローン金利も上がる可能性が出てきます。

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