引っ越しは安く簡単に!家具付き物件が当たり前な中国

みなさんこんにちは。日本は梅雨の季節到来で雨の日も多くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか?

私事ですが先日引っ越ししました。それに伴って、ゴミの処分や不用品の処理、荷物の運び出しから手続き関係など、やらなければならないことが多く、何度も調べながら進めました。

そんなこともあり、ふと中国の引っ越し事情が気になりました。日本で一般的に利用されているようなサービスややり方は日本独自のものなのでしょうか?今回はより中国のリアルな声を届けるべく、CHReportメンバーのキタにインタビューしながら調査を進めました。それでは、引っ越し作業に文化の違いがあるのか、見ていきましょう。

日本と中国の持ち家率

まず、日本の持ち家率を見てみましょう。総務省統計局が2018年に調査した結果によると、日本の持ち家率は61.2%と報告されています。半数は超えており、一見それほど低いようには思えません。

次に中国の持ち家率を調査したデータを見てみます。中華人民銀行の報告によると2019年時点で中国都市部の持ち家率は96%だそうです。調査年、対象者、分析方法などが異なるので一概に比べることはできませんが、中国の方が持ち家率は高いと言えるでしょう。

これについてキタに聞いてみたところ、

そうですね。中国の大都市の人は、資金と部屋の購入資格さえあれば、家買うのは一般的です。年々、部屋の値段が上がっていますので、特に大都市、新築は抽選で、しかも付近の同じ質の中古部屋より安いので、新築の抽選が当たったら、まず資金を集めて購入するでしょう。

とのことでした。日本では結婚や子育てをきっかけに家を購入することが多いイメージですが、中国ではそういった節目にとらわれず、持ち家を求める人が多いようです。


大学生はアパートを借りる?

では、進学を機に都市部にやってきた大学生はどうでしょうか?

中国の大学生はほぼ全員寮に住みます。とても安くて、私の時代だと、家賃は一年で2万円未満で、今でもあんまり値上げしていないと思います。
4.5人でシェアするんですが、勉強スペースもありますし、なにより大学の敷地内にあるので通学もいらないし、快適です。

とのことでした。中国の大学生は寮に住むことが一般的なようです。
日本では親元を離れて進学する場合、入学前に賃貸住宅を探し契約することが多いと思います。学生生活調査(JASSO)の調査によると、寮に住んでいる人は全体の5.5%ほどにとどまっています。

持ち家率、大学生の居住形態を見ると、中国にはあまり引っ越しする機会がないと考えられます。


それでも部屋を借りる場合

とはいえ、引っ越しをするケースがないわけではありません。日本では一般的に家具家電などが備え付けられていない部屋を借り、自身で購入した家具家電を搬入します。自分たちでは運び込めない大きな家電もあるので、荷物が少ない場合以外は引っ越し業者を利用することも多いでしょう。家族で引っ越す場合は引っ越し業者にかかる料金が40万近くすることもあります。

日本では当たり前の引っ越し作業ですが、中国ではちょっと事情が違うようです。

賃貸の場合、中国の賃貸物件は家具付きが一般で、ベット、机、冷蔵庫などの家具家電の運び込みなどは必要ありません。車持ちの友人や家族に助けを求めるのもありますし、'货拉拉'(トランクなどの出車)のサービスを頼む人もたくさんいます。基本的に最低限の金額で引っ越すことを皆が求めています。

中国ではいわゆる引っ越し業者を利用することがあまりないようです。中国国内で引っ越し経験のあるキタの友人に話を聞くと、

ほぼ全員'货拉拉'ですね。業者さんに頼むことなさそうですね。前、四川のアメリカ大使館が四川から撤退する時も、'货拉拉'を頼んでいました。
一応引っ越し業者がいると思いますが、あんまり一般的な引っ越しに使われていないイメージですね。

とのことです。货拉拉というサービスを利用してい人が多いようです。


货拉拉とは?(huolala)

「货拉拉」は、「貨物の移動をもっと快適に」をミッションに、「貨物移動=货拉拉」をビジョンに掲げ、同一都市/都市間の貨物輸送、企業物流サービス、引越、LTL、自動車のレンタル・販売、自動車のアフターマーケットサービスなどを展開するインターネット物流モールです。

実際に货拉拉を利用した方もいらっしゃるようです。

荷物の運び出し、搬入、車の手配など自分が希望するサービスを選んでWeChatを利用して申し込むようです。

日本では1カ月以上前に引っ越し業者を手配するのが一般的ですが、货拉拉は当日空いていたら利用できることもあるそうで、CHreportメンバーの言葉を借りると、”引越しのウーバーイーツ”のようなサービスといえそうです。


日本の引っ越し、ここが大変!

5年間日本で生活し引っ越し経験もあるキタに、日本の引っ越しについてインタビューしてみたところ興味深いことが聞けました。

Q.日本の引っ越しで大変だったことはありますか?
A.家具家電が備え付けてないことです。家財を買うと処分するのにもお金がかかるし、冷蔵庫や洗濯機、テレビや机なども結構丈夫で、長年使えるはずなのに資源の浪費がひどいなぁと思います。

Q.処分結構大変ですよね。戸惑いはありましたか?
A.粗大ゴミ処分の受付が1カ月前にしないといけなかったり、一部受け付けられない家電もあったりして・・・。外国人は家電製品の処分に困ります。それに値段も結構高いです。

Q.日本での引っ越しは業者に頼んでいましたか?
A.私は頼んだことないです。笑 1人で電車で運んでました。

資源の問題は深刻です。粗大ゴミ処理場に行くとまだ使える家電が捨てられているのを目にします。行政でリユース品として再利用を促している都市もありますが、全国的とはまだいえないようです。


まとめ

今回は中国と日本の引っ越し事情について調査しました。中国の引っ越しは日本人のイメージする引っ越しとは少し違うようでした。

これは、同じアジアであっても国が違えば習慣や文化が異なることの一例だと思います。ビジネスに関しても、”似ているようで違う”中国の事情をよく知ることで、中国の風土にあった展開をしていくことができると考えます。

CHReportは中国現地のあらゆるデータを基に、消費者動向を分析したレポートです。日本では手に入らない貴重な生の声を知ることができます。

中国ユーザーのニーズを知り、効果のあるマーケティングをしていくために、CHReportをご活用いただければと思います。

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今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!

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