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臍帯血移植

いろいろと順番が前後しますが……
造血幹細胞移植をした2019年の秋のお話です。

骨髄バンクのドナー候補者さん

骨髄バンクでは適合するドナーさんが見つからず悶々とした日々を過ごしていました。
その期間、体調も普段通りで、でも仕事は休んでいてこんな元気なのに仕事休んでいていいのだろうかと罪悪感でいっぱいの心でした。。。
家でごろごろしてると罪悪感に押しつぶされそうだったので昼間はよく公園に行って散歩してたなあ…。
このときも、まだ、いまいち自分が移植をするなんて信じられなかった。

骨髄バンクでHLA型が8つのうち7つ適合している方が何名かいらっしゃったのですが詳しい検査の結果ドナーさんは見つからず……。

(バンクに登録してくれていてドナー候補者の方には通知が行き、詳しい検査をしてもらって、その結果でドナーになるかならないかが決まります。この検査費用は患者が負担します。ドナー候補者の方の費用負担はゼロです。詳しくは下の日本骨髄バンクのHPを御覧ください。)

辞退された方ももちろんいらっしゃると思うのですが、何名かの検査費用の請求書が来て、結果としてはドナーさんにはなっていただけなかったけど…
どこの誰かもわからないけれどその人が私のために検査に行ってくれたんだと思うと胸が熱くなりました。泣
本当にありがとうございます。

臍帯血バンクでドナーさん決定


ある日、主治医の先生から電話があり
「臍帯血バンクのほうで移植可能なドナーさんの臍帯血がある」
との連絡。
確かそのときに、電話で大まかな入院スケジュールなどを伝えられて展開の速さにびっくりしました。
「臍帯血は冷凍保存されていて、いつでも移植ができるからなるべく早めに」とのことでした。

その後、病院で先生から詳しいお話。
すべてのHLA型が適合していなくても移植ができるみたいで、私もすべては一致していないけど移植可能な臍帯血を見つけていただきました。
血液型も違っても問題ないということで…
私はB型。
ドナーさんの臍帯血はO型。
「血液型も変わります」とのことで「えーーーー!?」とびっくり。
「でもB型は性格占いやらなんやらで悪いことしか書かれないから(B型の方は共感していただけますよね?笑)O型になれるのがうれしいです」と先生に言ったら苦笑された…。

現在はO型になりました!
O型の私はまだ3歳です(笑)
見た目は大人、血液は子ども!なわたくしです。

検査入院

早速移植に向けて検査入院して身体をくまなく調べます。
病室に着くなり13本の採血……看護師さんたちがぞろぞろ…「13本は最強だわ…がんばって!!」とみんなに応援される。

・1日目…CT、レントゲン、腹部エコー、心臓エコー、心電図、肺機能検査、血液検査

・2日目…リハビリ科、婦人科、耳鼻科、口腔外科、マルク

・3日目…MRI、放射線科、眼科

検査入院は本当に忙しい!!
分刻みでいろんなところから呼ばれて9階の病室からいそいそと。。。

この検査入院で一番つらかったのが婦人科の内診…。
1日目のCTで子宮筋腫らしきものがあるから婦人科に行ってくださいとだけ言われて、診察室入ったら「じゃあズボンとパンツ脱いでこのイスに座ってください」
え!?これって…。
婦人科の内診なんて初めてだった私。
パニックでした。
激痛……。
結果やっぱり筋腫が何個かあったけどすぐ手術が必要なものではなくてとりあえずよかった。。


涙目でとぼとぼ病室戻ったら間髪入れずにマルク。泣
とほほ。

うれしかったのは口腔外科。
生まれつき歯は丈夫な私。
小学校以来歯医者さんには行ってなくて、久しぶりの歯医者さんにドキドキ。
大きな総合病院の口腔外科だからまちの歯医者じゃだめな患者さんばかり来るからなのか…
先生「おぉ~!すごいきれいにされてますね」
と感心され、上機嫌。

いろいろな検査や診察を受け、移植に問題なし!とお墨付きをいただけました!!
よかった。

インフォームドコンセント

この入院中にインフォームドコンセントで母と一緒に移植について詳しく先生から話を聞く機会がありました。

しょうがないと思うんだけどリスクや副作用の話ばかりでちょっと怖くなる。
でもそのリスクよりも移植をすることの方がメリットが多いと判断して治療の決断を先生方がされたんだから、信じてやるしかないよねという気持ちを強く思う。

臍帯血のドナーさん(正確に言えばお母さんと繋がっていたへその緒の先につながっていた赤ちゃん)は関西地方の2月生まれの男の子だということも教えてもらった。
決まりで詳しいことは教えてもらえないけれど、きっとかわいいおもしろい男の子なんだろうなあと勝手に想像してにやにやしてしまう。

今この瞬間もこの男の子は元気にどこかで生きているのかと思うと本当に不思議な体験だなあと思う。
その子の血液細胞が私の身体にも流れているなんて……
あー!私の足りないおつむでは理解できぬ…!!
人間ってすごい。
そして臍帯血のドナーの男の子と、何よりも臍帯血を提供しますと言ってくれた男の子のお母さんとお父さん
本当に本当にありがとうございます。

臍帯血を提供できる産院がこれからさらに増えていきますように。

看護師さんのやさしさ

この検査入院で感じたこと。
私がお世話になった、そして移植のときにもお世話になる血液内科の看護師さんが本当に身体面も精神面も支えてくれました。

急に移植の日程が決まって不安だらけの私に
「移植できることをプラスに考えてがんばりましょう!私たちも精一杯支援しますね」
と声をかけてくれたり、

インフォームドコンセントのときに移植の入院直前にどうしても大好きなGLAYのライヴに行きたいと先生に言ったら、うーんと言う顔をしながらも
「感染症だけはくれぐれも気をつけて行って来てくださいね。あー…でも上の先生は絶対行くなっていうだろうなあ……」
と最後にぼそっと(笑)
一緒にその場にいた若い看護師さんが一緒に病室に戻るときに
「移植前のパワーもらうために私はいいと思うけどなー。楽しんできてね!」
と言ってくれて本当にうれしかった。

ほかの看護師さんもみんなあたたかい人たちばかりで、この人たちと一緒なら移植も乗り越えれるかなと思った検査入院でした。



長くなっちゃった。。
ここまで読んでくれてありがとうございます!泣
途中で離脱した方もありがとうございます!…このメッセージは届いてないか……笑

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