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GENJI*REDISCOVERED       今日の源氏 『光る君へ』4

第四話 のタイトルは「五節の舞姫」。
* 歴史上の「紫式部」(の記録)と、大河ドラマの主人公「まひろ」
の(伝記と、この度のフィクションを)区別をはっきりさせておくために
ドラマでのお話しは「まひろ」と書くことに。

初回、ちょっと面食らった「オープニングのタイトルバック」。テーマ音楽の事は置いておいて、「えーっと」と戸惑い。 この頃の-あれやこれやの下手なCG製花畠模様…よりは良いと思いますが、主役の実写を入れた、思わせぶりな、昔のピンク映画のぼやかし画面…みたいなモヤモヤ。 一編を通して「手」を繋ぐのか… がテーマなのか、「官能「的」」を描きたいのか、言いたいことが… まだ…なのか、よく…なのか、わからない映像です。
デザイナー氏への「上に載る登場人物名(の方が大事なはずなのに)が読めない!」という問題を、解消せずに放映にしたNHKの情けなさ…、現場、何か難しいんでしょうか。-というのは「視聴者からのクレームで…」を待ったのでしょうか、この4回目から、朝日なのか夕日なのかの眩しい部分上-文字の周りに薄墨を掛けて→字幕が見えるように直されていたから。 ← この問題へのその操作は、本放送する前に出来た事だろうに。 多くのカットの中央に持ってきている光。「この映像だと、名前が見えない!」って、俳優縁者からも言われてたかとも思うのですが。
は、さておき、です。
回のタイトル「五節の舞姫」に、まひろが選出される展開は、本当に見事なドラマ作りです。 指名された 公卿と受領の「家」から、帝や上級貴族に召されることも覚悟の上でのお勤め、舞姫(と、その陪従の少女たち)の選出は、下命された側の一大事だったようです。-身柄 的にも装束の誂え等々資金的にも。 
土御門(左大臣)家の、姫「倫子」が召されては。と、代わりの乙女にまひろが出る。…3回目からの上級貴族との交わりから、一気に宮中で「帝前」に。宮中を見てみたい…という「好奇心」より、「倫子さまのためなら」という気立て、(は、後々の3人の関係に働くんでしょうね、)「怖いもの知らず」なまひろです。
そして、その場で、あの「三郎」が実は、右大臣家の三男で、母を殺めた「みちかね」の弟!であることを知ったまひろ。なるほど…すごい(気絶もありの)ドラマ展開でした。

『五節舞』の様子の資料の筆頭 1171年の『承安五節絵』には、残念ながら「舞」本番の場面が伝わっていません。 で、想像される『五節舞』の装束は、やはり同じく平安時代後期の『年中行事絵巻』巻5の「内宴の妓女の舞」の、唐装束で、髪上げをして挿頭の花を付けた天冠を着けた姿が充てられます。 どちらも、紫式部の時代から1世紀半ほど後の資料ですが。
文字で書かれた「五節の姫、陪従の様子」が『枕草子』に。 「世に稀なこと」と言われた993年の、中宮「定子」が「五節を出ださせたまう」時のこと。=「一条帝」の時代、「関白道隆」「定子」父娘の絶頂期で、舞姫とお付きの陪従、童女、下女らで総勢20人超えだった様子。 他の舞姫も
15人以上での参内だったようです。
日程は、 帝、帝の代で、内容に移ろいもあった様ですがドラマの頃は、 
子日  宮中『常寧殿』 に上がり、逗留。
丑日  夜に参内「帳台試」=全員での舞合わせ。花山朝からは帝の内見が
寅日  清涼殿で、帝の前での「御前試」
卯日  夜『新嘗祭』  日中、清涼殿で后に殿上人も加えて「童女御覧」
辰日  『豊明節会』の『五節舞』 ←本番。
まひろのスケジュールは、ドラマで再現のⅹ4くらいのいろいろが…。
緊張や、疲労、過労で、倒れる舞姫も史実あったとのこと。そうでしょう。
あと、花山帝の「即位」とのタイミング…。『大嘗祭』の『五節舞』は、
舞姫5人なのですが…。

あ、ドラマに織り込まれた『源氏物語』は、『少女』帖の『五節舞』に、
「光源氏」の筆頭家臣「惟光」の娘が(光源氏の手配で)出るのがあるが、源氏の子息「夕霧」の「付文」の展開。ドラマとの交点は…。

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