昔の豆腐づくり~臼で大豆を挽いて~
こんにちは、長老大学オンライン支店スタッフのあいかわです!
5月も下旬が過ぎ、もうすぐに入梅の時期になりますね。まだまだ肌寒い日もありますので、利用者様方とともに、寒暖差に気をつけて過ごしていきたいなと思います。
今回は、H様の聞き書きをさせていただきました。H様は、お父様が戦争に徴兵されて亡くなったため、子どものころから、お母様と豆腐づくりや炭焼きをして生計を立てていたそうです。そのなかでも、ここでは昔の手作りのお豆腐の製法について、とても貴重なお話を紹介したいと思います。
大豆を臼で挽く
最初、臼とお聞きしたとき、お餅をつくときにつかうものが頭に浮かびました。しかし、H様の教えてくださった臼は、それとはまたちがう形のものだったそうです。
下記、どんなものかわかりやすく説明されている動画様がありました。
船橋市広報課(2021/02/24)『使ってみよう昔の道具「石臼」【生涯学習チャンネル】』(https://youtu.be/UcvB6g_OaSI)
挽いた大豆を釜で炊き、袋に入れて絞る
豆乳を固めて成型する
上記の工程を、毎朝すべて機械なしの人力で行なっていたということに、ただただ驚きました。
また、できたお豆腐は、毎朝通学時に、H様が売って歩いていたそうです。
買ってくださる方々は、いつも「おいしい」と言ってくれたそうです。H様は、毎朝そうやって学校に行きながら、おうちのお手伝いも一生懸命しているということで、学校の先生から推薦されて表彰状をもらったそうです。お母様もとても喜んでくれたそうで、額縁に入れて、表彰状をおうちで飾っていたとのことでした。
なお、豆腐作りについては、農林水産省のホームページにこのような記事があります。
農林水産省(n.d)『特集2 新・日本の郷土食(1) 日本が誇る健康食 豆腐と豆腐料理』(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1301/spe2_01.html)
また、動画サイトにはいくつか、昔ながらの製法を映像で紹介しているものがありました。イメージがとてもしやすいと思います。
KSB瀬戸内海放送(2017/07/21)『昔ながらの製法守る…釜で炊く豆腐屋さん』(https://youtu.be/Km-cU7UhZmc)
これらを拝見したうえで改めてH様のお話を考えますと、例えば機械で大豆を挽くところを、H様のおうちは臼で挽いていらっしゃった点など、「昔ながらの」と紹介されているこれらの製法よりもさらに手間がかかっており、ものすごく手間暇をかけてつくられていたことがわかります。ミキサーなどの機械が普及したいま、このような製法でつくられているところは、もうほぼないのでないでしょうか。
豆腐は日本の伝統的な食べものですが、その歴史を知るうえで、H様のお話は、大変貴重なものだと感じました。
H様、とても貴重なお話を聴かせていただき、本当にありがとうございました!
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