子どもたちの渡し船〜吉野川とともに
こんにちは、長老大学オンライン支店スタッフのあいかわです!
2022年ももう4分の1が過ぎましたね。桜の花も満開で、本当に景色のうつくしい季節となりました。
今回は、T様の聞き書きをさせていただきました。T様とお会いするのは初めてでしたが、丁寧にご挨拶して下さり、緊張もすぐにほぐれました。
子どものころ、T様のおうちは山の上のほうにあったそうで、学校へ行くためには吉野川を渡らなければならなかったそうです。また、川では魚釣りもしていたとのことでした。今回は、川にまつわるそれらのお話を紹介したいと思います。
(見出し画像はT.T写真提供の本山町昔の写真プリントより)
<自分たちで船を渡す>
いくらロープがあったとしても、子どもが、自分たちで船を使って川を渡るというのは本当にすごいことだと思います。危険と隣り合わせだと思いますが、幸いにも転覆したことはなかったということでほっとしました。
T様も川に落ちたことがあるそうで、着替えるために自宅に戻らなければいけなかった話を笑いながらして下さいました。
2メートルでは足もつきませんし、とても深いですよね。T様にお聞きしたところ、舟が通るところはそれよりは浅かったようですが、増水などで川を渡れないときもあり、そういうときはより時間をかけて迂回しなければならなかったようです。
通学に小舟を使うというのは、なかなかないことなのではないかと思います。それに加えて、現在道路や橋などの環境が整備されてきているなかで、日本のむかしのくらしを知るという意味でも、とても貴重なお話だと感じました。
<囲炉裏に立てて、焼き魚>
また、T様は子どものころ、川での釣りも楽しまれたとのことでした。
T様の語り口から、囲炉裏を囲んだ家族団らんの様子があざやかに目に浮かびました。囲炉裏については、以前テレビで見たことがあるのですが、囲炉裏でじっくりと焼いた魚はとてもおいしそうで、わたしもいつか食べてみたいなと憧れの気持ちをいだいています。高知の清流で育ったお魚はきっとすごくおいしいのだろうと思います。
また、T様が釣りに使用していた釣竿について、当時手づくりのものを使っていたそうです。
T様によると、山に住んでいた当時、肉はあまり手に入らなかったそうです。T様の釣ったお魚は、おいしい食材であるだけでなく、貴重なたんぱく源だったのだなと思いました。
T様は終始にこやかで、冗談も交えながらとても楽しく思い出を聴かせていただきました。わたしにとっても、川とともにくらしを営む方々にとっての日常を知ることができ、今回もとても貴重な経験となりました。
T様、素敵なお話を聴かせていただき、本当にありがとうございました!
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