ふるさと納税でスタジアム建設!?広島市民もできるの?専業主婦はどうしたら?解説します!!
初稿:2019年09月27日
改訂:2021年12月03日(2021年の現況に合わせて全面改訂)
2022年12月04日(2022年の現況に合わせて軽微な修正)
2023年09月02日(2023年の現況に合わせて軽微な修正)
今回はいかがでしたかブログ風にお送りしています。
ようやくスタジアム寄付の話が表に出てきました(中国新聞9月27日付)。
10月1日からの寄付受付に備えて、今までふるさと納税をしたことがない人や、頻出疑問でもある専業主婦だったり広島市在住だったりした場合はどうなるのかなどを解説していきます。
①ふるさと納税って何?
ふるさと納税制度の仕組みについては、以前も紹介した動画を再掲。めっちゃ返礼品のことを強調している点を除けばよくできています。もっと詳しい話を聞きたい人は近隣の税務署で教えて貰いましょう。
ふるさと納税の本質は「税」ではなく「寄付」です。あくまでも、寄付した金額(自己負担2000円と控除上限を超えた額を除く)を所得税や住民税の税額を計算するときに控除してあげましょうという制度。
故郷に寄付した金額だけ現住所で納める税金が減るから、「ふるさと納税」という言い方をしているのです。
②専業主婦はふるさと納税できるの?
専業主婦がふるさと納税をすることはできません。
厳密に言うと、寄付そのものはできますが納めるべき所得税や住民税がない以上、控除(還付)しようがないので全額自己負担になってしまうという話。
たとえば、夫(サラリーマン)、妻(専業主婦で収入無し)の夫婦の場合、二人がそれぞれお金を出して芳名板を掲出したいと考えている場合は、夫に5万円以上のふるさと納税を2回して貰い、芳名板を出すと共に負担額を妻が夫に支払うというような方法をとった方が家計に優しいと思います。
また、広島で実施される寄付活動は5年間実施される予定です。
⇒事業計画が固まったので6年間(2024年まで)に延長されましたが、芳名板掲出や記念カード・内覧会といった寄付特典は2023年9月30日までの納付が対象なので注意して下さい
つまり、単純に5万円と考えるのではなく、毎年1万円ずつ積み立てて5年後にまとめて寄付することでプレートGet!という考え方もアリでしょう。
③広島市民もふるさと納税できるの?
結論から言うとできます。
根拠は地方税法37条の2(ただしその寄附によって設けられた設備を専属的に利用することその他特別の利益が及ぶ場合を除く…まぁそんな個人はいないので無視していいでしょう)。
中国新聞も次のように報じています。
市内在住者でも寄付そのものはできますし、控除(還付)を受けることに問題はありません。京都でもネームプレートについては府民であるかどうかが問われていませんから(チケットは不可)、広島も同じく市内在住者がネームプレートに名前を出すことは可能だと予想しています。 ⇒可能です!
ただ、安心して寄付できるように、その辺のことをきちんとアナウンスしてくれるといいなと思います。
④いくらまで寄付できるの?
実際にどの程度までなら自己負担額2000円で済むのか…というのは、各種ポータルサイトで年収・家族構成などを入力・計算してみてください。
このシミュレーション結果の範囲内の寄付金であれば自己負担2000円を除いて、全額が所得税・住民税(翌年度)から控除(還付)されます。
一例ですが、共働きでお子様が1人いる年収500万円の家庭であれば、寄付額が40,000円までなら自己負担2,000円で済むようです(概算なので保険や住宅ローン親と同居など条件が異なれば金額は変わります)。
では、このような場合ふるさと納税ができないのでしょうか?
これは専業主婦のケースと同じで、上限を超えた部分が自己負担となる場合があるだけで寄付そのものはできますし、芳名板への掲出は可能です。
京都のように寄付額を通算する仕組みをやってくれると嬉しいですね。 ⇒残念ながら本制度は採用されませんでした。1度に寄付した額で寄付特典の判定があります。
⑤確定申告しないといけないの?
個人的にはふるさと納税というシステムは素晴らしいと思っていますが、その最たる理由が確定申告が不要な点にあります(一定条件あり)。
このように毎年確定申告をしていない人は書類を郵送するだけで翌年の住民税から控除してくれるのです。サラリーマンにとっては便利なシステム。
寄付をするとその自治体から「ワンストップ特例申請書」というのが送られてきます(受付サイトによっては申込時に発行申請する必要がある場合もあるし、自治体によっては言わなくても送ってくれたりする)。
赤字に圧倒されますが、要するに住所氏名を記名押印してチェックしたものにマイナンバーカード(または免許証等+通知カードor番号入り住民票)のコピーを付けて送り返せばOK。封筒も大体セットで送られてきます。
余談解説を2点ほど。
以前はマイナンバーを提示しなくても受け付けてくれていました。
ただ、「ないとダメ!」という自治体もあったので最初からコピーを付けておいた方が無難。
正直言って窓口の人と色々やりとりするのは面倒だったので。
どうしても番号提示は嫌だ!という場合は確定申告すれば回避できる可能性があります。
番号提示がなければ確定申告を受け付けない!みたいな運用はしないよとなっていますから。
まぁ、原則番号の提示は求められることになっているんですけどね。
「ワンストップ特例申請書」のチェック内容について簡単に解説
① 地方税法附則第7条第1項(第8項)に規定する申告特例対象寄附者である
…確定申告しなくてもいい人であるという要件。
確定申告しなければいけないならそっちでやってねと。
② 地方税法附則第7条第2項(第9項)に規定する要件に該当する者である
…同時に6カ所以上寄付した人は駄目よという要件。
⑥子供の名前でネームプレートを出したい!
子供の名前をネームプレートに出すことはおそらく可能です。 ⇒家族の名前を掲出することは可能です!
このように寄付の方法はクレジットカードまたは口座振り込みの2択。クレジットカードで寄付する場合、カード名義人と寄付者の名前が異なっているとシステム的に拒否される可能性が想定されます。したがって、子供の名前を出したい場合は口座振り込みを検討するべきでしょう。
これはセレッソ大阪の寄付振込用紙(りそな銀行)です。これを子供の名前で行えば子供の名前をネームプレートに出すことは可能だと予想します。金額的にもまずないとは思いますが、贈与税の基礎控除を超えるなど一定の場合は贈与税が課税される場合があります。まぁまずないでしょうが。
⑦グループ名でネームプレートを出したい!
これができるかどうかは10月1日の発表待ちです。 ⇒できます!
ちなみに京都はできていたので広島市の英断を待ちたいと思います。
レノ丸28号とかの明らかな仮名なども同様です。 ⇒ニックネームや公序良俗に反する名称、広告に当たる商品名などの掲出はできないようです。
⑧他サポに向けて
そちらの応援するチームが使用する新スタジアム建設の募金活動が始まったら自分はちゃんと寄付しますので(これまで京都もW大阪も寄付してます)、ご支援よろしくお願いします。
⑨広島市民に向けて
繰り返しになりますが、ふるさと納税の本質は「税」ではなく「寄付」です。ただ、加熱する返礼品合戦の中で控除上限までは自己負担2,000円で美味しいものがもらえる制度と変質しつつあります。
ならば返礼品をもらえない広島市民にとってふるさと納税をする意味があるのか。ふるさと納税をしないでも住民税として徴収していくのだから、自己負担がない分そっちの方がいいんじゃないかと考える人もいるでしょう。
しかし、寄付額の使途を指定できるというのがとても重要なのです。何もしないで住民税として徴収された場合、その使途は広島市が決定します。そうではなく、広島にスタジアムが必要だと考える人がこんなにいるんだ!とアピールするのにこのふるさと納税は大きな役割を果たすでしょう。
前述したように寄付は5年間6年間受け付けられる予定です。可能であれば、無理のない範囲内で毎年少額でもいいので継続して寄付していくというのも一つのサポートなのかなと思います。
よろしくお願いします。あ、「いかがでしたか」って書くの忘れてた。
この記事が参加している募集
サポートして頂いた金額は、広島のスタジアム建設募金に全額寄付する予定です。