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座談会:ちょっと社の資金調達についてお話しします

こんにちは。
ちょっと社の広報 yuiです。

ちょっと社では二週間に一度、ライブ配信で座談会を行っています。
今回は第5回座談会「ちょっと社の資金調達についてお話しします」の内容を書き起こしてみました。
資金調達の知識が少ない初心者向けの内容になっています。

今回弊社小島と共にゲストをお迎えして対談を行いました。
ゲストはベンチャーキャピタルのMIRAISE 布田様です。

布田 隆介
MIRAISE / Principal & CTO
1988年4月25日生まれ、宮城県出身。関西大学法学部卒。ACCESSPORTにてソフトウェアエンジニアとしてキャリアをスタート。動画検索エンジン、ポータルサイト、ソーシャルゲーム開発に携わる。その後スタートアップ数社を経て、面白法人カヤックにモバイルエンジニアとして入社。2015年に教育ベンチャーTRUNK株式会社を共同創業しCTOに就任。2017年、東大松尾研主催のData Science Online Courseを修了。デジタルハリウッド大学非常勤講師。2018年、MIRAISEの創業に参画。
https://www.miraise.vc/


小島
:まずお聞きしたいのが、スタートアップって何ですか?

布田様:厳密な定義はないと思います。ベンチャーキャピタル等から出資を受けて短期間で事業を大きくすることを目指している会社です。
スモールビジネスとスタートアップは別物です。スタートアップは新しいビジネスモデル、新しい技術、仕組みを使って事業を大きくするモデルのことを言います。期間は5年だったりと様々ですが、上場するスピード感が求められます。会社の売上だけだと成長が難しいので、投資が必要になってきます。最近だと「メルカリ」が有名ですね。個人でビジネスをやっている人は「freee」とか「マネーフォワード」もご存知だと思います。海外だと「テスラ」「Airbnb」「zoom」「Slack」などがあります。

小島:続いて、ベンチャーキャピタルとは何でしょうか?

布田様:投資の会社のことです。投資先はスタートアップ企業で、その企業の株式を一部いただいて、代わりに出資することをしています。株主になるので一緒にビジネスを考えていきます。最終的に上場したりM&Aというところを達成していきます。 こういったことをしている会社をベンチャーキャピタルと言います。 ベンチャーキャピタルにも種類がありますが、スタートアップにも事業規模によってステージが3段階ほどあります。

シード:これからビジネスしていく段階。アイディアは持っている。
ミドル:事業の方向性で固まっていて、売上も出てきている。これから大きく伸ばす段階。
レイター:上場間際

この中でもミレイズはシードに特化しているベンチャーキャピタルで、エンジニア出身の経営者がいる会社に特化しています。日本だとミレイズだけだと思います。海外はエンジニアの起業家がほとんどなので普通になっています。海外では移民にしか投資しないという専門のベンチャーキャピタルもあるほどです。特に多い領域はヘルスケアやエンタメ、BtoBやSaaS専門などのベンチャーキャピタルでです。

小島:出資するのは布田さんがお金持ちだからですか?

布田様:それは違います。ベンチャーキャピタルが他の投資家などからお金を集め、それをもとに出資をしています。自分のお金で投資しているわけではありません。投資先が上場した時に利益を我々も投資家にお返しするビジネスになっています。小島さんがしていた投資家に向けたピッチをVCも同じくしています。先日2号ファンド(2つ目のファンド)を組成してプレスリリースを配信しました。2号ファンドのお金が集め終わったと言う状態です。これを元にエンジニア中心の企業に出資していきます。いわばミレイズもスタートアップ企業となります。

小島:ミレイズはどういった視点をお持ちですか?

布田様:ミレイズは2018年に立ち上げました。元々代表の岩田はスカイプジャパンの社長で、その後ヨーロッパ最大のベンチャーキャピタル「Atomico」で出資活動をしていました。大きなファンドなのでユニコーン企業になるように会社の創業者と接していると、ほとんどがエンジニアでソフトウェアを作っていました。日本に目を向けるとエンジニアがそこまで起業していません。ここを変えていかないと日本のソフトウェア事業が伸びていかないと思いました。岩田も自分もエンジニアだったのと起業も経験しているので気持ちがわかる立場でした。技術的な目利きがシードステージからできます。投資家サイドにエンジニア出身の人が多くないので技術をエンジニアでないと理解するのが難しいと思っています。

小島:ちょっと社とミレイズの出会いは?

布田様:ミレイズの投資基準がエンジニア(コードを書いたことがある)が創業者であることです。私は投資先を見つける役割を担っています。個人でサービスを作っていたり、新しい会社を普段から調べています。その一環で2021年5月に小島さんにDMをしました。その時はタイミングが合わなかったけれど、一年後に小島さんから連絡が来て出資が決まりました。
ミレイズの場合、出資は早ければ1ヶ月で決まります。平均で2ヶ月くらいです。シードなので資金に余裕がないし、調達活動を長引かせず事業に専念していただきたいので早めに出資できるようにしています。
出資額は初回で平均2000-3000万程です。
ミレイズの出資先をいくつか挙げると、バーチャルオフィスの「oVice」があります。2019年にシードで出資しています。45億円を調達している会社です。他にも、バックエンドサービスの「Hexabase」があります。プレシリーズで出資しました。エンジニア以外だと判断がつかないような企業が多いです。

小島:どういった情報源をもとに出資を決定しているんですか?

布田様:起業家がどういうタイプなのかを見ています。
あとは、どこをAPIにしていてどこを自前にしているか。どういう課題をどういうソフトウェアを開発するか。
ミレイズで社内のリサーチはしているので、ニュースをチェックしたり次にこういう技術が来そうとかこういうスタートアップなのではないかという調査を元に探しています。
ちょっと社は社内でのリサーチから探しました。WordPressに変わる新しい技術を使っている企業に可能性を感じました。小島さんからJamstackで開発していてエンジニアが集まってきていると言う話を聞いていたからということもありました。


小島
:出資を決める際に直接話すことは必須ですか?

布田様:リモートだけで済ます時もありますが、ほとんど会うことが多いです。

小島:ミレイズさんは今後どのあたりに注目していますか?

布田様:先日これから来る技術予測を「ミレイズプレビュー」としてリリースしました。WebAssemblyは明確にアメリカのベンチャーキャピタルがこぞって出資しています。WebAssemblyを使ってホスティングをする会社等です。ブラウザ以外でも使えます。
Dockerの創始者がWebAssemblyがあったらDockerを作っていないと言っているほどです。



小島
:組成ファンドでの利益配分はどういう取り決めになっているのでしょうか?

布田様:ファンドによって決まっています。10年のファンドが多いです。



小島
:ストックオプションとは何ですか?

布田様:本来株は上場しないと買えませんが、上場する前に社員が株を買える権利を付与することです。上場した時に上場時の価格よりも安く買う権利があります。ボーナス用のまとまったお金になります。会社は社員に長く働いてもらうために用意します。退職時に給料とは別にお礼金のようなかたちになります。

小島:最後に視聴者に向けたメッセージをお願いします。

布田様:ミレイズは引き続きちょっと社を支援していきます。エンジニアで起業を考えている方はまだ明確なイメージがなくてもお話できるかと思います。ご相談ください。



座談会の内容は以上です。

YouTube LIVEでアーカイブを残しておりますので、気になる方は見てみて下さい👇


さらに!
今週の水曜日、2/22 19:00〜JamstackのLT会をリアル開催します!
既に現地参加者は募集人数を上まっていますが、オンラインでも配信しますので是非ご参加ください!

詳細は以下をご覧ください👇


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