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ちょっと気になったデザイン 2023年10月

こんにちは、ちょっと株式会社の久保田です。

涼しさを通り越して寒さを感じる季節になってきました。すっかり秋です。
毎月更新って言ってたのに、もうすっかり隔月ペースになってしまってます。

今月も気になったデザインをピックアップしてみます。



写真集「恋に落ちた瞬間」タイトルロゴ


amazonの販売ページより画像引用

いきなりアイドルの写真集です。乃木坂46の田村真佑の写真集です。
東京メトロの駅構内(たぶん渋谷)にあった駅貼り巨大ポスターを見かけ、そのタイトルロゴの美しさに見惚れて足を止めてしまいました。

周囲の視線も気にせずアイドルのポスターをマジマジと見つめ、さらにはスマホで撮影しているおじさん。我が娘には絶対に見られたくないシーン。
そして撮影した画像はこちら。

「ち」「た」特徴からA1明朝をベースにしていると推測。ポイントとなる箇所をアレンジして雰囲気を出してます。

文面にある「瞬間」をストレートに表現するならスピード感とか刹那的なデザインになるはずです。
具体的に言うと、もっとウェイトは細め、そして文字間と行間は狭く。

しかしこれ、ものすごく力強さを感じました。
墨溜まりを作った太めのウェイト、ところどころ溶け落ちてるような崩したデザイン。

このタイトルが意味している「瞬間」は時間的な意味ではなく、起点や出来事といった「その時」な意味合いで使われていること。
記憶にしっかり刻み込まれていて、永遠に忘れることができない「瞬間」なんだろうと、デザインから読み取りました。

なんて年甲斐もなくロマンチックな解釈をしてしまうくらい、そんなメッセージが感じられるタイポグラフィでした。


ダイソーのブラックジャックB6ノート


画像は手塚治虫オフィシャルサイトより

最高です!
もう商品の画像を見た瞬間に購入決定。
ブラックジャックは好きだけどコレクターではないし、最近ノートに書き記す機会もほとんど無くなったんだけど購入意欲が振り切れました。
やっぱり秀逸なデザインは物欲を支配しますね。

ノートのリング部分ってデザイン的には邪魔な存在だと思います。(作ったことないから分かりませんが)
それを見事に逆手に取ったアイデア。邪魔であるはずのものを無くてはならないものに置き換える発想力。
このデザインアイデアが降りてくるなんて、どれだけデザインの神様から愛されているんだろう。

ってテンション高めで書きましたが、実はまだ購入できてません。
何度もダイソーに行ったんですが売ってないんですよ・・・

あと六本木ヒルズの東京シティビューで開催している『手塚治虫 ブラック・ジャック展』のキービジュアルもカッコいいんですよ。

ブラックジャックのカッコ良さは当然のこと、多重露光的なグラフィックのビジュアルが痺れますね!

公式サイトのKVもいいんですが、やはり縦位置のポスタービジュアルの方がバランスが整っていて最高です。
会場限定の公式画集と合わせてポスターも欲しい。


ジャパン・フィルムコミッションのロゴ


日本各地にあるフィルムコミッションをまとめる団体です。映画の制作支援もされているようです。
公式サイトはこちら。しかしKVのテキスト可読性はこれでいいのか??

先月劇場で観た『グランツーリスモ』のエンドロールに挿入されてました。(作品が違うかも)
話題作は漏らさないよう足繁く劇場に通って観ているんですが、このロゴをエンドロールで見たのは初めてでした。もっと見掛けてもいいはずなんですが・・・

ロゴは見たままに「日の丸」と「富士山」と「映画・フィルム」が上手く組み合わさったデザイン。
日本を分かりやすく表現できるモチーフのチョイス、角度の付け方やアールの美しさ、2色のカラーリングなどなど、上手いなぁって感動したデザインでした。

気になって検索して判ったんですが、これ4年ほど前にランサーズで公募されて80点以上の中から選ばれたものでした。
他の応募デザイン案も閲覧できるんですが、これが選ばれるのは納得。

公募なのでギャランティも公開されています。
クライアントが非営利NPO法人なので理解はできますが、もう少し高い価値があるんじゃないかなぁ・・・

そんなモヤモヤも含めて気になったデザインでした。


PS5『Marvel's Spider-Man 2』のインゲームUI


10月20日にリリースされた「Marvel's Spider-Man 2』、前作を超えるボリュームでガッツリやり込んでます。
語りたい箇所はたくさんあるのですが、その中から好きなUIデザインのポイントをひとつだけ。

このゲームはニューヨークを縦横無尽にスイングする移動シーケンス、そこからシームレスに移行するバトルシーケンスがメインパート(インゲーム)になっています。
この常時表示されているインゲームUIにはさりげない工夫が施されています。

パッと見て分からないかもしれません。なので分かりやすいように色をつけてみました。

奇跡的に撮れたUIだけ見やすいキャプチャ
移動シーンとほとんど同じのバトルシーンUI

UI部分にだけ色を置くと一目瞭然。左右にある各UIに中央に向かうような傾斜がつけられています。
この手法ってそこまで珍しいものではありませんし、3年前にリリースされた前作でも採用されていたデザインです。それが今作でもしっかり継承されていました。

爽快なスイング移動はこのゲーム最大の特徴&魅力です。
リアルに作り込まれたニューヨークの街中をスパイダーマンが豊かなモーションで飛び回る。この気持ちよさは他のタイトルでは味わえません。
そんな気持ちいい前方向への移動を補助するよう、UIに傾斜をつけてスピード感や浮遊感を持たせているんだと思います。
この小さな工夫が最高の没入体験を支えているようにも感じました。

他にも見所がたくさんあるゲームでした。
ピーターとマイルズのコンビネーション、あいつもこいつも出てくる豪華なヴィランたち、アベンジャーズファンを喜ばせる(泣かせる)アレなど最高のゲームでした。
そしてそこまでポリコレ臭さを感じさせない他人種や多様性への自然な配慮が素晴らしい。特にヘイリーがメインになるシーンでは言葉にできないような体験をさせてくれました。

どハマりしてトロコン済みなので追加DLのニューゲーム+を楽しみに待ってます。
そして今年のGOTYってかなり激戦になる気がします。


・・・


以上です。

ピックアップしてませんが、カロリーメイトの「人間に栄養を」のプロモーションサイトも最高でした!
明確なコンセプトと表現アイデア、皮肉めいた感じも大好きです。
他にも亀田製菓ぽたぽた焼きのキャラクターが変わったことや、テレビ東京の新ロゴなどグッとくるものがたくさんありました。

目に入ってくるデザインの中から気になるものについて考える。時間にすれば数分くらいなんですが、この時間が大事だと思っています。

ぼちぼち年末モード、今年も残り2ヶ月です。ラストスパートです。
それでは。

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