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一年の終わりに

こんにちは。前回書いたquintetのお話が途中ですが、今日は一年の終わりに感じていることをお伝えさせてください。(quintetの続きはまた今度書きますね)

今年もあとわずかですね。12月は、所属している合唱団で本番の演奏が4日に渡って計7回ありました。昨日すべての演奏会が終わって、ほっとしています。駆け抜けました!

12月というと、日本の合唱団に所属していたころ、コロナ前は、第九の演奏におおわらわでしたが、シンガポールの合唱団に参加してみたら、こちらではクリスマスコンサートの書き入れ時でした。

クリスマスコンサートの曲は、ポピュラーソングに加えて、「飼い葉桶」「東方の三博士」といったことばが出てくるミサ曲が多数。日本でクリスマスというと、楽しむためのイベントという意味合いが強いと思いますが、シンガポールではキリストの誕生を祝う行事、という側面を強く感じます。私の感覚としては、地下鉄の駅の数と同じかそれ以上に教会があり、ふだんから教会に通うひとも多いようです。クリスマスの日には、礼拝のためか、大勢の人が教会に集まっているのを見かけました。

クリスマスの飾りが施された教会


短いあいだに新しく覚える曲がたくさんあり、演奏のため毎週末のようにシンガポールのあちこちを訪問するのは、なかなか大変でした。でも、英国やフランス、ドイツ、バスク地方の民謡だったり、ミサ曲だったりするクリスマスの曲に触れるのは楽しく、学びのあることで、また、演奏がなければ外国人の私には縁がなかったであろう場所に行き、シンガポールの素顔に触れることができたのは、とてもうれしかったです。

常夏のシンガポールでは、日差しが眩しくて、White Christmas ならぬ Bright Christmasでした。全然”White”じゃないね、という私に”Bright”だね、と言ったのは、アルトのK。うまい!

演奏の最後、White Christmasを歌っているときに、人口の雪が降り出す一幕もありました。

White Christmasには、よく省略される最初の部分があるのをご存じですか?

私は今回はじめて知ったのですが、こんな歌詞なんです。

The sun is shining, the grass is green,
The orange and palm trees sway.

There's never been such a day
in Beverly Hills, L.A.
But it's December the twenty-fourth,—

And I am longing to be up North—


太陽が輝き 青々とした芝生
オレンジとヤシの木が揺れている

このロサンゼルス・ビバリーヒルズにそんな日は決してないけれど今日は12月24日。。。
北部にいられたらどんなにいいだろう。
https://xmas-eigo.blog.ss-blog.jp/2015-11-20

常夏のシンガポールにぴったりの曲だなと思いました。よかったら、リンク先からお聴きください(私たちの演奏ではなく、カーペンターズです)

一昨日のクリスマスイブ、演奏会場に向かう車の中では、はなうたでクリスマスソングを合唱。

「Emi、次は何を歌いたい?」と聞かれて、何も考えずに答えたのは「O come Emmauel!」

「あ〜いいね!」
「それってコダーイの?歌ったことあるの?」

「歌ったことはないんだけど、聞いたことがあって、歌ってみたいの!」

「俺ら、去年演奏したよ」

高校時代にハンガリーの女声合唱団「プロムジカ」のCDで聴いて以来、厳かで、静かで、強く祈るようなコダーイ作曲の”Veni, Veni Emmanuel”は、大好きで、いつか歌ってみたい曲です。通っていた大学の構内にはチャペルがあり、毎年アドベントの時期にはこの曲のチャイムが流れていました。それを聞くたびに、合唱で歌ってみたいなぁと思っていたものです。

演奏会に向かう道すがら、こんな会話ができるなんて、なんて幸せなんだろうと思いました。ところ変わっても、気が合う合唱仲間に出会い、好きな曲について話したり、一緒に演奏したりできるなんて。

今年はシンガポールで合唱団に入り、その経験をnoteに綴り、読んだ方からリアクションをいただくこともあり、とても充実した時間を過ごすことができました。来年もマイペースに、シンガポールでの合唱の理解を深め、歌の実力も身につけて、noteでその過程をみなさんと共有できたらなと思います。いつも読んでくださり、ありがとうございます。みなさまどうか、よい年末年始をお過ごしください。

シンガポールの街は、今日もまだクリスマスイルミネーションに彩られていました

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