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速い、古い、安い!ラビュー&SLの旅

一昨年、西武鉄道の最新の特急ラビューと秩父鉄道のSLパレオエクスプレスに初乗車しました。今年も花の綺麗なこの時期に是非ともご紹介したい鉄旅プランを見つけ、2年ぶりに行ってまいりました。最新の特急から最古!?SLへの乗り継ぎ、さらに大人でも合計5,000円を切るという激安プラン。「速い、古い、安い!」のもうこれ以上ないコスパ、乗り鉄の一歩は是非ここから!というところで、ご笑覧ください。

西武池袋から「ラビュー」

かつて、西武線の特急と言えば、レッドアロー(5000系)。つい最近まで、ニューレッドアローが走っていたのですが、2019年から、この特急のスタイルを刷新するラビューという新型の特急が西武池袋線に現れました。

レッドアロー5000系     ニューレッドアロー10000系 (wikiより)

特急の名称は「特急ちちぶ」ですが、現在は西武池袋線はすでに全車ラビューでの運行しています。西武秩父まで77分!

10:30発 ちちぶ11号 特急専用のりばから乗車です
15分前くらいにラビューが入線  見た目から、他にない顔
横からみると、これまた、今までに見たことがないフォルム
車体の窓も、足元まで見えてしまう規格外の大きさ! 
座席もご覧の通り、座り心地良さげの素材と作り

ということで、じっくりラビューを見たところで、女性の駅員さんの合図とともに定刻、出発。

窓広く、ホームの際まで見えます

おっと、ここで今回のルートを紹介しますと、西武池袋線ラビューで西武秩父。ここから秩父鉄道の御花畑駅まで徒歩数分。鈍行列車に乗り換えて、秩父鉄道の終点三峰口まで行きます。ここからSLに乗車。寄居まで約1時間半乗り、ここで東武東上線に乗り換えて池袋に戻ってきます。

日本鉄道旅行地図帳 乗りつぶしノートより

ラビューは所沢まで20分、飯能まで40分、速い! 飯能で、進行方向が変わります。飯能は広いスペース、頭端式ホームで、昔は終着駅、ラビューはスイッチバックの形をとり、秩父を目指します。

飯能駅 明るい頭端式のホーム
座席の反転も前の表示で説明! 行先案内もローマ字、ハングル、中国語表記 

飯能からは単線、山の中へ

東飯能を過ぎて約30分は高麗川沿いに山あいの単線を走ります。このあたりの里山の風景も、のんびりとしていて好きです。都心からこの里山の景色を眺めるには、おそらくこのラビューが一番速いです!

高麗駅 朝鮮半島から渡来の人たちが作った地域
しばし、車窓をお楽しみください 新緑まばゆい
畑あり
川あり
花あり

横瀬の手前、正丸トンネル(4811m)の直線のトンネルを速度を上げて走ります。トンネル内に信号所があり、上りの列車とトンネル内ですれ違います。

正面のTVには、こんな映像も流れるんで、トンネル内でも退屈しません^^)
トンネル内で、上りのラビューとすれ違い
芦ヶ久保 このあたりもマス釣り場、キャンプ場とこれからの季節楽しめるものが多いです

芦ヶ久保を通過したら、秩父の盆地が開けてきます。セメント工場が見えて来て、左手には、武甲山が見えてきたら、もう西武秩父です。

横瀬駅 通過 奥はセメント工場
レッドアローでお出迎え

秩父鉄道「御花畑駅」から終点「三峰口」へ

秩父西武駅から秩父鉄道の御花畑駅までは、徒歩で4,5分。裏道のような細い道を歩いて向かいます。

御花畑駅 別名「芝桜駅」

かなり古い駅舎です。ちょうど4月中旬から近くの公園の芝桜の丘は満開になるようで、芝桜駅ともいわれています。

レトロな駅舎
開業は明治34年(1901年)全線開業も昭和5年!

ここから終点の三峰口まで、鈍行で向かいます。

西武線に別れを告げ、向こうの山が武甲山 セメント採掘のため削られた山肌
お隣の影森駅からは、まだ現役のセメント運搬の貨車が並びます
ソメイヨシノはもう葉桜でしたが、枝垂桜は満開!

三峰口駅、到着。駅前はあまり食べるところがありませんが、臨時?の立ち食いそば屋さんがあるので、そちらでそばを頂きます。

関東の駅百選に選ばれてます 哀愁漂う終着駅
木造駅舎で年季入ってます
おそば、なかなかの美味

C58 パレオエクスプレス登場

蕎麦を食べ、少しふらふらしていると、遠くから汽笛が。本日乗る下りのSLが到着です。C58は戦前から戦後にかけて431台も造られ、主に東北で走っていました。この機関車は一旦廃車、のちに埼玉の小学校に展示されていたので、奇跡的な復活SLです。

乗車率は七、八割 下りの方が人気ですね
到着してまもなく、切り離し 回転台に向かいます

さてここから、SL公園の方で待っていると、SLはバックで回転台の方にやってきます。しばし、この位置で一度で止まって、30-40分ほど、点検。

この間、石炭を均し、各部位の点検、給水などなど

この公園、点検中は、間近でSLを見ることができるのも嬉しいです。
こうやってみると生き物のようで、きかんしゃトーマスとかジムボタン(古い!)とか、アニメが出来るの分かりますね。

さて、ここから出発準備。まずは、回転台で向きを変えます。こちらはなかなかの迫力です!

逆方向に向かうまでには、何工程か必要、行ったり来たりしながらです。進行方向に向きを変えたSLが最後客車に接続して、準備完了です!

客車は12系の4両編成

さて、客車ですが、こちらは、12系の4両編成。古い客車ですが、何が良いかと言えば、車内は、冷暖房完備、重油を動力にしていると思われます。そして何よりのPRポイントは、窓が全開に開けられるところです。JR内の客車は制限がかかっていて、窓が少ししか開かない。列車の旅で、窓からの風を思い切り感じながら、旅ができるのが何と言ってもイイ!!

車体はシックな紅褐色
窓は下半分、開けられます!
車内も落ち着きのあるワインレッドのシート

いよいよ出発!

発車! しかし、最初の汽笛、撮り損ねました…orz

もうここからは、スーツさんのように、全部youtubeで行きたいところですが…。上りのSLでの、いくつかの見どころをご紹介すると、以下。
①カーブと登坂区間の続く浦山口駅付近
(SLは極めて登りに弱いので、かなりの頑張りが必要)
②御花畑駅ー秩父駅間(こちらは出発の汽笛が撮れなかったので、おまけ)
③皆野ー長瀞間(荒川橋梁):長瀞の一番長い鉄橋通過(秩父鉄道の一番の見どころ!)
この3つの動画、どうぞ!
(もうここからは、テツの領域ですので、動画、いつもより長い!笑)

SLパレオエクスプレス、長瀞で乗られる方、降りられる方が結構いらっしゃいます。寄居ー熊谷間も桜・菜の花の素晴らしい所もありますが、実は見どころは、三峰口から長瀞間にもたくさんあるので、是非とも、SLを堪能したい方は、三峰口ー長瀞間に乗って頂きたいです!

今回は寄居駅下車、こちらでお別れ…

長瀞駅では、停車時間が少しあるので、皆さん外に出て、写真撮ったりしています。ここからは急な勾配は少ないですが、右側に荒川がちらりちらりと眺められながらの旅が続きます。

長瀞駅 数分停車

まだ、下り(熊谷→三峰口)のパレオエクスプレスには乗ったことがないのですが、緩やかな登りが続く路線だと思うので、機関車のけん引としては、そちらの方が、迫力があるのかもしれません。次回につなぎます。

寄居の町に入りました

寄居に到着。秩父鉄道の最初の開業当時の終点がここでした。構内はかなり広く、かつては貨車、荷物の行き来がたくさんなされたことを偲ばせる風景です。

寄居駅 

こちらで、出発の汽笛を聞いて、本日は、お別れです。
また乗りに来ますよ~

(参考:2023年4月8日の乗り継ぎ・料金等)
10:30 池袋発 特急ちちぶ(ラビュー)11号 
11:47西武秩父着 1,510円(運賃800円、特急料金710円)
(徒歩5分)
12:18御花畑発 秩父鉄道 鈍行
12:39三峰口着 450円
14:05三峰口発 SLパレオエクスプレス・熊谷行
15:37寄居着 1,920円(運賃820円 特別料金1,100円)指定席HPにて予約
 寄居~池袋 東武東上線 912円

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