見出し画像

ドイツの風刺歌

 「ドイツは〇〇であるのに、日本ときたら……!」このフレーズは今に始まったものではありません。ドイツを範に仰ぎ日本が近代化した時から始まったのです。しかしながら、政治的な出来事を笑いに変えるドイツ人の姿を見ると、日本人は……と思ってしまいます。化政文化という輝かしい風刺の伝統はもっているはずなのにね。

 YouTubeサーフィンをしていたら、こんな替え歌を見つけました。"Extra 3"というドイツの政治番組内で放送された歌で、ドイツ鉄道のお粗末なサービスを笑う内容です。ドイツ鉄道は、かつてはヨーロッパ屈指の定時性を誇っていましたが、近年は遅れがちだとか……
https://m.youtube.com/watch?v=XUaB0Jjf21M&feature=youtu.be

 この番組では他にもいろいろな替え歌を放送しています。次に紹介したいのが、ショルツ政権の門出を祝う曲です。ここドイツでも、政界のお偉方は緞帳の裏の駆け引きがお好きのようですね。
https://m.youtube.com/watch?v=PVVO0aAB6ZI

 政治を笑うことも時には必要だと、私は思います。いろいろな問題を真正面から糾弾するのもいいけど、そんな言葉は聞き手をお腹いっぱいにさせてしまいますから、時には搦手から笑いをもって闘うのもありです。失言、汚職、停滞、撤回……私たちはしばしば目の前の景色に絶望します。しかしそんなときに、笑いは、絶望の淵から私たちを救って居場所に戻してくれるのです。笑いは、絶望に対して中指を突き立てる行為であり、一種の革命なのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?