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ローテーターカフ

棘上筋
棘下筋
小円筋
肩甲下筋

この四筋

肩関節を安定させる役割
脱臼や痛めたりしないようになど

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棘上筋
起始:肩甲骨の棘上窩(肩甲棘の上)
停止:上腕骨の大結節上部
作用:肩関節の外転(若干外旋)
大体30°まで強く働く。

棘下筋
起始:肩甲骨の棘下窩(肩甲棘の下)
停止:上腕骨の大結節中部
作用:ファーストポジション(気をつけの状態)での肩関節の外旋

小円筋
起始:肩甲骨の外側縁下部1/3
停止:上腕骨の大結節下部
作用:セカンドポジション(手を横に広げた状態)サードポジション(前習えの状態)での肩関節の外旋
サードポジションの方が強く働く。

肩甲下筋
起始:肩甲下窩(肩甲骨の内側)
停止:上腕骨の小結節(大結節の反対側)
作用:肩関節の内旋
内旋筋で一番強い。
半羽状筋


故障

この四筋のうち棘上筋が一番故障しやすい。

棘上筋というのは肩峰をくぐって上腕骨に付着しているため、僧帽筋や棘上筋が拘縮して上腕骨頭が上に上がってしまうと、肩峰と上腕骨頭に挟まれてしまう。
これがいわゆる棘上筋のインピンジメントというもの。
40肩、50肩の人は80〜90%の割合で巻型あるいは肩の挙上。
この状態で肩をあげたら挟まるため痛いのは当たり前。

次に故障しやすいのは棘下筋。

テニスや野球、バレーボールのアタックなど、肩関節を思いっきり内旋した時に反対側に引っ張られ(伸張性のストレスがかかる)痛めてしまう。



連結

これまでこの四筋は別々のものとして考えられてきたが、最近の研究ではこの四金は深層線維において連結していることがわかっている。
つまり、それぞれが外旋や内旋を単体で行なっているというよりかは、全体で連結して相互に安定を保っているというようなイメージ。

小円筋は上腕三頭筋と筋連結している。

棘下筋は菱形筋と筋連結をしている。


肩甲上神経

棘上筋と棘下筋を支配している神経。

この神経は肩甲切痕と棘窩切痕を通っているため上腕骨頭が上に上がると神経絞扼が起こりファーストポジションでの外旋動作がうまくできないと言ったようなことが起こる。


上腕骨頭の滑り込み

肩を屈曲あるいは外転する際、上腕骨頭は下方に下がるようになっている。
これは棘下筋と小円筋の働きである。
そうすることで肩峰との接触を防いでいるのだが、ある筋肉が邪魔をすることがある。それが肩甲下筋だ。
肩甲下筋が拘縮すると、上腕骨頭の滑り込みができなくなる。
その状態でピッチングなんかを続けると肩の怪我に繋がる。



肩の痛みの判別

棘下筋と小円筋は同じ外旋筋であるが、主に働くポジションが違う。

小円筋であれば腕を下ろした状態での外旋。

小円筋であれば腕を外転あるいは屈曲させた状態での外旋。

これらを踏まえて、テニスのような腕下垂状態での内旋運動時に痛いのか、腕相撲のような肩関節屈曲、外転状態での内旋運動時なのかでどちらの筋肉が主な原因なのかある程度判別できる。

多い例としては棘下筋。



鍛え方

よくある鍛え方として、ゴムチューブで内旋外旋運動をしている人がいるが、それをパフォーマンスアップと捉えた時に効率は悪い。

ゴムチューブというものはだんだん負荷が強くなっていく。
つまり負荷のピークは最大内旋位である。

しかしピッチングのピークはボールを投げる瞬間である。
投げ終わった後は脱力している必要がある。

つまりピッチングの最終内旋位は脱力していなければいけなはずが、ゴムチューブでの動きが体に染み付くと力んだフォームになってしまう。

このことよりパファーマンスアップとして動きと連動させるのであれば、ダンベルで鍛えた方が効率が良いと言える。


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