産後腰痛について
こんにちは!トレーナーの沢田です!
本日は産後の腰痛についてお話ししていきます!!
まず大前提として、妊娠中あるいは産後では赤ちゃんをずっと抱いている状態が続きます。
ということは単純に、重りをずっと持っている状態であると言えますので、根本的に腰痛になる原因をなくすというのは不可能です。
ですがここでは、赤ちゃんを抱いているから腰痛になる。と一括りに終わらせないで、体の中で起きていることや、なぜ腰痛になるのかなど様々な視点から見てお話ししていきます。
産後のトラブル
産後に起きるトラブルTOP3は
1位 ひざ痛
2位 腰痛
3位 痔
と言われています。
まず疼痛というのは、直接的にその場所にエラーがある場合と、全く別の場所にエラーがありそこをかばうようにして疼痛が起こる場合があります。
このようなデータが統計で出ていますが、これらをかばうためにも他の箇所に疼痛やエラーが起こる可能性があると言えます。
腰痛と諸疾患の関連性として、妊娠中に腰痛があった方の37%は、産後も腰痛を感じていると言われています。
これはお腹の中に赤ちゃんがいたため腰痛になっていたと考えられますが、産んだ後も腰痛が続くということは、赤ちゃんの抱っこを続けているからなのか、あるいは腰痛を引き起こしているアライメントが改善されていないのか、ということが考えられます。
妊娠中に腰痛を感じる方は、妊娠前から腰痛を感じる方が多いです。
産後に腰痛や骨盤帯痛を感じている方は産後うつのリスクが3倍とわかっています。
これは単純に、痛みに関するメンタル的な面や慢性炎症に関するものなど様々な原因が考えられますが、骨折や急性痛、擦り傷以外、特に慢性痛に関しては自分の感情や体温、時間帯などによって痛みの有無や上限は大きく変わると言われています。
ここから言えることは、腰痛や骨盤帯痛を感じている方がうつになりやすいのか、あるいはうつや精神疾患などの予備軍である方が痛みを感じやすいのかは定かではありません。
もう一つ産後腰痛になる原因として、リラキシンというホルモンの影響があります。
これは恥骨結合などの骨盤帯周辺の靭帯を緩める働きがあります。
骨盤帯の靭帯が緩み。それを保護するために周囲の筋肉が働き緊張してしまって腰痛を引き起こすということが考えられます。
産後女性の76%は仙腸関節痛を訴えると言われています。その中でも57.2%は恥骨結合に痛みを感じています。
仙腸関節
仙腸関節は仙骨と腸骨を結ぶ関節です。
かつては不動関節と言われていましたが、最近では特に歩行時では2〜3cmほど動くと言われています。
ここには骨盤を安定させるための靭帯がたくさんあるため、仙腸関節が大きく動きすぎるということは通常はありませんが、痛みを訴える場合はリラキシンによって靭帯が緩んでしまっているということがあります。
仙腸関節に付着する靭帯は、仙骨を後傾方向に促す仙結節靭帯や仙棘靭帯などがありますが、前傾方向に促す靭帯は後仙腸靭帯などしか存在しません。
つまり靭帯の数や力のかかり方などを見て、後傾方向に働きやすいと言えます。
仙骨が前傾している状態をニューテーションと言います。
この時腸骨は内側に閉じながら前傾していきます。これを締りの肢位と呼びます。
この時の骨盤は安定性が高いと言えます。
反対に後傾してくることをカウンターニューテーションと言います。
この時腸骨は外に開きながら後傾します。これを緩みの肢位と言います。
骨盤の安定性は低いと言えます。
カウンターニューテーションが起こると、せん断力というものがより強く働き、腰痛などを感じやすくなります。
すると、その周りの内腹斜筋や腹横筋などが過剰に働き筋緊張が起こることもあります。
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