山

目をとじる

1日に2度ほど、目を閉じて、静かな時間をつくる。
この穏やかな時間が好きです。

とはいえ、私の場合、雑念が多いので(笑)目を閉じても、しばらくは雑念がビュンビュン飛び交います。
気になっていることなどが、どうしても頭の中に登場してくるのですが、そうしたことに気づいたら、もう一度呼吸に意識を向ける。
大切なのは、アチコチ意識が飛ぶことを責めないこと。
こうしたところで自分は出来ないんだと、落ち込む必要はありません。

4月末からの2週間あまり、目の前に起きる様々なことに気をとられ、こうした時間を取らなかったら、私はものの見事にガタガタになりました(笑)まるで、アスリートが1日トレーニングしないと、一ヶ月トレーニングしないのと同じ?というような状態になってしまったわけです。

最近、目を閉じると出てくる光景があります。
比叡山延暦寺の、開山から一度も消えていないという「火」がともっているお堂です。薄暗くて広いお堂の中に、ゆらゆらと揺れる焔が、穏やかで静かに燈っています。本当に静かで気持ちが落ち着く場所です。

一昨年の夏、急に思い立ち、夜行バスに乗って出かけた京都⇒比叡山⇒姫路という0泊1日の弾丸旅行で訪ねた場所です。

母の介護や色々なことで切羽詰っていたときでした。一人で静かになれる場所に行きたい。ボーっと車窓からの景色を眺めたいと思って、あがった候補が、出雲、高野山だったのですが、どこかに行きたいと思って珍しい時間にテレビのスイッチを入れたら、画面に映ったのが「延暦寺」でした。
私は偶然はないと思っているので、延暦寺に向かったという経緯があります。

我が家は真言宗で、いわゆる密教の世界、高野山が本山なのです。
なので、比叡山は何かそりが合わないかも…とずっと思ってきました(笑)
でも、比叡山に登って思ったのは、高野山と比叡山って、陰陽の関係というか、男性性と女性性というか、静と動というか、表裏というか、二つあるから意味があるんだ!という感覚でした。
高野山は、ものすごいエネルギーが強くて、力強い。
比叡山は、ものすごく穏やかで優しいエネルギーです。

あ。話が脇道にそれました。
あの時の私には、高野山は力強すぎたんです。

人も同じですよね、ぐいぐい引っ張られたり、押されたりして楽しいときもあるけれど、そればかりが続くと「そっとしといて」みたいになるのと同じです(笑)きっと、人にはそれぞれの波があって、その波にあったものを選ぶ必要があるのだと思います。

とにかく、私はあの時、延暦寺のお堂で穏やかな焔を見ていたら、「自分がどうこうしたい」ということではなく、全部天に委ねてしまおう。と思えて、心がものすごく静かになったのでした。
私にとっては、宝物のような時間でした。
そして、特別な場所になりました。
最近は目を閉じると、あの静かな灯と静かな空気と、そして何百年もそこにある木の匂いが甦ります。

それぞれに、心がやすまる時間や
場所は違うと思いますが、
自分にとっての特別な場所があったら、
毎日、少しだけ目をとじて、
その場に意識を向けること、お奨めします。

【静かな時間】

目をとじる。
風に吹かれて、
目をとじる。
ノイズからはなれて
意識を手放して
目をとじる。

次への
明日への
これからの
穏やかな自分のために
目をとじる。

あなたの希望がみえてくるから。

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