技術と味の違い

前に書いた監禁されてデッサンを練習する話を思い出してください。

あそこまですれば確かに皆うまくなります。

 

しかしそれは技術という一面がうまくなるのです。

多くの人が、上手く描く、作るという技術に囚われてしまっているのです。

 

そして高い技術イコール才能だと思われてる節もあります。

 

前に技術よりも大事なことがあり、それは知識だと書きました。

手を動かす前に、表現する対象を知るということですね。

 

しかしながら、その知識よりも大事なものがあるのです。

自分自身の才能を発揮するためには、それが必ず必要になってくるのです。

 

それは、、、

 

 

 

心なのです。

 

 

 

そうです。

私が販売している50万円の壺を買えば、その心が洗われるのです。

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合気道開祖植芝盛平翁(受注作品)
 

嘘です。

 

 

心とは何か?

 

 

表現するものを可愛くしたいとかかっこよくしたい、気持ち悪くしたいとかいう思い。

自分が作品にこめたい気持ちです。

 

上手く描く、作るというのは技術です。

そのためには知識が必要です。

 

しかしそれの根源である、自分がどうしたいのか? という気持ちが最も大切なのです。

 

こうしたら面白い、こうしたらカッコイイ、という好みは人それぞれ違います。

こんなことしたら受けないんじゃないか、とか笑われたら恥ずかしい、とか思わずに、まず、こんなのが好きなんだ! というのをとことんやってみることです。

 

そしてその好きなものを出したいという思いを根底に持って、その思いを表現するために勉強をすると、それは自発的な勉強になります。

 

しなきゃいけないという義務ではなく、私の思いを表現したいからというポジティブな勉強になるはずです。

 

そしてその実践が練習なのですが、その練習も、自分の思いを表現するためというポジティブなものになります。

 

好きなものを表現するという思いを根底に持っていれば、そのためのデッサンになり、そのための勉強になり、そのための練習になるのです。

 

そして、その好きを表現するために技術力を高めていったら、他の人とは違う、自分だけの何かが表現できるようになってくるのです。

 

技術を高めるために練習するのではなく、自分の好きを表現するために練習をするのです。

 

それがあなただけの味になります。

 

そして結果的に技術も高まるのです。

 

才能がある人と呼ばれるのはそういう人たちです。

 

やりたいことをとことんやってきて技術力を高めていったのです。

 

 

監禁されてひたすら技術力だけを高めていっても、ただの上手な人にしかならないし、気分も最悪だと思います。

しかし多くの人たちが、この例えのようにやらされている状態で苦しんでいるのです。

 

誰にやらされているのかというと、他でもない、自分自身なのです。

 

非常にもったいないことです。

 

ただの趣味でやっていて、アートの技術で食べて行く必要がないのであれば、とことん自分の好きなことを突き詰めていけばいいでしょう。

 

そうしているうちに、もっと上手くなりたいという欲は必ず出てきます。

その時勉強すればいいのです。

自発的な勉強になるから、確実に身につきます。

 

だけど、自分がすごいと思っている誰々がこの練習をしてきたから、自分もそうしなきゃ! という義務感でやってしまうと苦しくなるのです。

 

人は人と割り切って、自分の好きなものを自分で理解して自分に正直になること。

 

これが一番の上達の近道です。

 

 

しかし、プロになると自分の好きなものだけやって行くわけにはいきません。

 

むしろ好みでないこともしなければいけない方が多いかもしれません。

次回はそのことについて書こうと思います。



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