嫌な仕事をどうやってするか

私の仕事はコマーシャルアートという部類になります。

どういうものかというと、自分が作りたいものでなく、クライアントが望んでいるものを提供する仕事です。

 

そのようなプロになったら自分が好きなタイプでないものでも作らなければいけません。

 

当たり前です。それがプロなんですから。

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 (好きを破壊した映画ドラゴンボールエボリューションより)

 

では好きでない仕事が来たときどうすればいいのか?

 

まず大事なことは、自分が好きなもの、好きな系統は何かを自分で自覚していることです。

そうすれば少なくとも、好きでないものをやるときの得体の知れないモヤモヤの正体が分かります。

 

そして好みでない仕事が来たときに、これは嫌なことだと捉えないことです。

 

嫌だというのは感情です。

そうなるとなかなかコントロールできなくなってきます。

 

その代わりに苦手なこととして捉えるのです。

 

苦手というのは客観的な事実です。

 

単純なことなのですが、嫌だという感情で捉えるのと、苦手という事実で捉えるのでは心の負担が全然違うのです。

 

嫌だ、で捉えてしまうと、その仕事が終わるまでずーっと気分が悪いだけでなく、そういう時に限ってなかなかOKが貰えなかったりします。 

嫌だという感情は自分が生み出すアートにも影響するのです。

 

しかし苦手だと捉えることができれば、じゃあどうすればいいかという道が明確になってきます。

 

苦手だからチャチャっと終わらせてしまおう、と集中できるかも知れないし、苦手だからもっとできるようになるように少し勉強しよう、とかポジティブに捉えられることができるかも知れません。

 

そうやってプロとして自分の引き出しを増やせるのです。

引き出しを増やしていったら、苦手なものでもできるようになってきて、それが好きに変わる場合もあるのです。

 

そしてプロとして自分の能力が上がっていくプロセスは、他に変えがたい喜びが常にありますね。

 

色々書いてきましたが、最後に、才能とは何か?という最初の疑問のまとめです。

 

まず才能とはあなた自身が持っているものです。

自分が好きなものを自覚してとことんそれを磨いていった時に、他の人がすごいと思えるものを生み出すことができるのです。

 

それは決してやらされた努力では出せないものです。 

努力すれば必ず上手くなります。しかしそれは一種の技であって、本質的な才能とは違います。

 

磨くことを努力とも捉えられるかも知れませんが、当の本人にとっては好きなことをやっているので努力しているという自覚もありません。

ただ他の人から見ればものすごい努力をしている風に思えるのです。

 

人に遠慮して生きていた人にはなかなかそれを出せません。

 

好きなこと、得意なことがわからなければ、家族や親しい友人に聞いてみるのもいいでしょう。

自分が得意なものは何か? 何をしている時に没頭しているのか? 

何をしている時、話している時が幸せそうか?

 

あなたが当たり前のように無意識でやってること、できていることが、他人にとってはすごい事であったり、それが実はあなたの才能だったりするのです。

 

それをとことん磨いていくといいでしょう。

 

誰でも必ずそれがあるはずです。

世間の常識、他人の言動に囚われずに、自分の得意、好きを伸ばす方向を見つけてそれを伸ばすために勉強と努力をしましょう。

 

そうすればいつかあなたも才能がある人と呼ばれるようになると思います。


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