腸内細菌の共生
今から約40億年前に深海に発生した古細菌から生命は始まりました。やがて細胞内にミトコンドリアを共生させることにより、エネルギーを効率良く生成できるようになりました。その力で爆破的な進化を遂げ、約20億年前に多細胞生物学が出現し、約10億年前に腸だけで生きる腔腸動物が海の中で発生します。
やがて腔腸動物の腸に沢山の腸内細菌が棲むようになり、宿主から栄養をもらい、宿主の消化吸収を助けるようになりました。ここに腸内細菌との共生が始まったのです。
最初、腸は消化や排泄だけではなく、呼吸や血液循環など全ての生命活動を担っていましたが、やがて腸は働きに適した、心臓・肝臓・腎臓・肺・胃などの臓器を作っていきます。先端の神経の集まりから脳が作られるのは、今から5億年前です。
腸内細菌の共生によって、腸は働きが軽減されてエネルギーを生物の進化に注ぎ込めるようになったのです。そして、できたばかりの脳に血液やエネルギーを注ぎ込み脳が大きくなっていきました。
腸内細菌の共生なくして、今のような高度な人間はなかったのです。
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