鳥獣戯画の楽しみ方にせまる〜その2〜
誰がどんな目的でいつ描いたものか――未だ謎に包まれている『鳥獣戯画』。この謎にせまるために、甲・乙・丙・丁それぞれの巻の成り立ちと魅力について、東京国立博物館の主任研究員・土屋貴裕(つちや たかひろ)さんに聞きました。(聞き手=編集者・ライター/草野恵子)
――『鳥獣戯画』は誰がどんな目的でいつ描いたものなのか、未だに謎に満ちていることが、私たちの探究心をさらに掻きたてます。そもそも、どのような制作意図によってつくられたものなのでしょうか?
『鳥獣戯画』は平安時代から鎌倉