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PMS(月経前症候群)とピルー辛いのなら婦人科へ

私には、小学生ではじめて生理が来たときからPMSの症状があった。
思春期は生理が安定しないこともあるというのは聞いていたし、症状が出るのも仕方ないと思っていた。大人になれば楽になるはずだと信じていた。

しかし中学、高校、大学、、、と年齢を重ねても改善しない。
それどころか、症状のバリエーションが増えた。
身体症状も精神症状もあった。
具体的には、1週間~10日ほど続く便秘とそれに伴う肌荒れ、腹痛。
生理の1~2日前になると腹痛で動機がし、目の前が真っ白になって意識が飛ぶ。
精神症状としては、悲観的になり、ちょっとしたことで地獄へ真っ逆さまに落ちるように死にたくなってしまう。2日前くらいになると死にたいのに死にきれないことにボロボロ泣くという、そこだけみれば精神科通院案件だ。

これらの症状は生理が始まると、びっくりするくらいに収まる。
死にたい気分はどこへやら。1週間ためにためた便が一気に流れる。
肌荒れも落ち着き始める。

一方で生理痛は小学生~20歳くらいまでは全くなく、動けなくなるほどの生理痛もちの友人や、薬を飲まないと勉強できないという友人を見ては、大変そうだなあと思っていた。
私が子供のころはPMSという概念もさほど知れ渡っておらず、私自身も知らなかった。だから、自分の症状がPMSだと知るすべもなかった。

ところが、大学生になってPMSという概念を知り、生理痛も出始め、なんとかならないかと感じるようになった。
大学生のときは一人暮らしをしていたから、家で意識が飛ぶと倒れっぱなしになってしまう。外出先で倒れるのもまた危ないのだが。
実際、家の外で倒れることも小学生の頃からあり、そのまま救急車で運ばれたことも何度もある。でも、決まって病院では「異常はありません」と言われてしまっていた。
医者に異常がないと言われるうえに意識が戻ればけろっとしているので、親もさほど問題視していなかった。

社会人になってから生理痛がほぼ毎回出るようになり、程度も市販薬が必要になるくらいまでになってしまった。なので婦人科に行った。そこでピルを勧められた。しかし母が精神科の薬を躊躇するのと同じような理由で、ピルには大反対。母から「そんなもの」と聞かされていた私は、母の考えを引き受け、また副作用も心配でなかなか手を出そうとしなかった。

ところが、あるとき職場の後輩がピルを飲んでいるということが発覚する。私はすごく気になっていたので、後輩に話を聞くとその後輩はPMSがひどくて飲んでいるとのことで、ピルを飲んでから症状は完全になくなったという。その話を聞いてからまた久しぶりに意識が飛ぶことがあり、意識が飛ぶときは毎度もう死ぬかもしれないと思うくらい痛く苦しく、やっぱり婦人科でピルを出してもらうことに決めた。

超低用量ピルというものを飲み始めてから、4年が経過した。
怖がっていた副作用も、最初の3か月くらい断薬期間中に少し頭が痛くなる程度で、全く問題がなかった。血栓の心配もなんのその。アメリカへの長時間フライトもへっちゃらだった。

現在は3か月連続投与できるものを服用している。生理になるたびセクシュアリティやジェンダーの観点から自罰的な感情を抱いていた私は、薬でその回数を減らせたうえ、断薬の症状として生理のような現象が起きているだけで生理が起きているわけではないと解釈することで自罰感情を抱くこともなくなった。
もちろん、これまでに挙げたすべての症状は完全におさまっている。便秘とはさよならし、意識がなくなるのは睡眠中だけだ。死にたくなることもない。
よって、生活の質が格段に向上した。もっと早く飲んでおけばよかった。子供の頃から服用しておけばよかったとすら思う。

もし、生理痛やPMSの症状で悩んでいる人がいたら、まずは婦人科に行ってほしい。それが自然な現象なのだからと我慢する必要はない。大体、生理は毎月来るものなので、仮に1週間続くとするとその前10日くらいから、人によっては生理後数日間は具合が悪い人もいると思う。そうすると、月の半分は具合が悪いことになる。これは損でしかない。文字通り、人生の半分は損している。
わけのわからない気分に振り回される日々とはもうおさらばだ。自分の身体と感情は自分でコントロールできる。もちろんそれは薬の力によるものだが、それを選択するか否かは自分自身だ。

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