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#18 ALSからのご縁①

ALSになったから今までに、たくさんの人に出会い、助けられてきた。

検査入院した時、毎日ベッド右横のカーテンを空けて話す友人ができた。
彼女も難病を発症し、入院していた。
彼女との出会いは、その後の私を大きく変えることになる。

この年は、ロンドン五輪がやっていて、病院のデイルームで一緒にサッカーの日本戦を観戦したのを覚えている。

まさか、検査入院して友達ができるとは思ってもみなかった。

彼女は、私より7歳も年上とは思えない外見。
可愛いらしくて気品があり、よく笑う。美人だから笑顔が映える。
そして、とてもclever。
私には、どれひとつもない。

そんな彼女と、たくさんたくさん話をした。
検査入院の不安な中、たわいのない話は、私の不安を忘れさせてくれた。

彼女と連絡先を交換し、先に彼女が退院した。

その後、彼女の自宅に遊びに行かせてもらったり、電話でお互いの近況を話したりした。

そんなある日。
「うちの人がしよっぺちゃんに会わせたい人がいるから、研究室に一緒に行こう」
と、ご主人の勤務先である大学の研究室に案内してくれた。

そこには、彼女のご主人と談笑されている女性がおられた。
その女性は、ALSのお母様を20年間介護しておられた遺族で、当時の日本ALS協会の理事をされていたKさんだった。

Kさんは、特別講師として東京から来ておられた。
忙しい中、ALSのこれからのこと、介助者をどう確保するかなど、寝たきりになるまでにやれることを教わった。

友人とそのご主人とのご縁がなければ、Kさんとの出会いは絶対になかった。

Kさんは最後に、

「隣の市に住んでいるNさんを必ず訪ねて行きなさいね」

このNさんが、今の在宅生活、いや障がい者としての生き方を導いてくれた恩人となった。

こうして、ALSになったからこその不思議で有難い出会いが続いていく。

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