自分の誕生日は過食嘔吐

私は15年以上神経性過食症を患っている。
最近はうっかり体重計に乗ったので拒食モードに移行していた。
摂取カロリーは1日600kcalまで。
毎日1時間トレーニング。
ブラックコーヒーをガブガブ飲んでせかせか動き回る。
家事も捗るし、食べない自分を褒められる、痩せていく自分が好き。
自己肯定感が上がる。良いと思う。
こんな日が毎日続けばいいが、続かない。
人と関わりながら生きているから、必ずイベントごとがある。
イベントがあると私のペースは乱れる。
それはホワイトデーだったり、お出かけだったり、帰省したり、誕生日などなど。
自分の許容範囲外のものを消化することはとても辛い。例えば糖質が多く含まれているお米やパン、麺類、ピザ、ポテト、ケーキ…。
これを食べたら人生終わる、今までの苦労が水の泡、無理、無理、スイッチが入ってモードが変わってしまう。拒食モードでいたいのに。自分を褒めていたいのに。

「私、食べないから」と一言言えばいいのにそれが言えない。弱い自分。いい顔をしてしまう。
愛想よくニコニコ食べる人の方が好かれるのではないかと思ってつい食べてしまう。自分がない。
それに内心、正直食べたい気持ちもある。
カロリーの高いものは美味しいから。
そういう弱い自分がいる。そんな理由からイベント時はなんだかんだで食べてしまう。
そして後悔。罪悪感。無力感。絶望。自己評価も下がる。
自分の誕生日なのに夜に指を突っ込んで吐いている。バカだ。15年前と何も変わっていない。
幸い歯は溶けていないのが唯一心の救い。

あぁ、痩せたい。痩せたら自分に自信が持てる。自分に自信が持てるようになったら、ご近所の方々に顔を上げて元気よく挨拶したい。
子どもたちに関わるすべての人たちにも元気に挨拶したい。おどおど怯えたくない。
それから家族写真を撮りたい。
子どもたちの写真は沢山あるけれど、一緒に写っている写真はほぼない。
私は写真や動画が大嫌いだ。
しかし、痩せて自信がついたら少しは好きになるかもしれない。
BMI17になりたい。そしたらきっと全部幸せになる。全てがうまくいく気がする。そんな事ないとわかっているけれどそう思わずにはいられない。何故ならば私は摂食障害だから。
30過ぎれば治ると思っていた。
おばさんになれば太ってても世間は許してくれるだろうと甘えた思考でいた。
でもいまの時代子どもを産んでも綺麗なママは沢山いる。全然許されない。綺麗でいないと。
私は後何年細くて綺麗な人を目指さなければならないのだろう。
いや、別に目指さなければならないことはない。その土俵から降りるか降りないかは自分の選択。私が降りないだけ。
私いつまでこんな事するんだろう。
私は飛び抜けて綺麗になりたいとか細くなりたい訳じゃない。普通にあぁ細いなってだけでいい。
痩せたい。デパスが回ってきた。焦点が合わない。おやすみなさい。

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