見出し画像

【窯まつり・絵付】の道行#13「試される意志」

こんにちは。上出惠悟です。

大変辛い一年の幕開けとなってしまった2024年、今年はどんな一年になるのでしょうか。いつも翌年の干支のデザインを考える際には、良い年になるようにと祈りをこめて描くのですが、そんなことは本当にちっぽけなことなのだと思い知らされます。と書くとお前にどんな力があると思っているのかと突っ込まれそうですが、祈ることは決して意味のないことではないと思っています。

地震で割れた寿福老

干支の製品に限らず、それを作っている職人たちの仕事にも作り手ならではの思いがこもっています。今回は【窯まつり・絵付】の道行の最終話、「なぜ人の手で作るのか」について絵付師達とざっくばらんに話してみたことについて書いていきます。

参加者はおなじみ山崎、橋本、奥出の3名

「なぜこの時代に、わざわざ時間をかけて手で絵付することを続けるのか」、これは難しい問いのように思います。彼女達ももちろん明確な答えを持っている訳ではありません。「もう少し楽な仕事だといいと思わない?例えば絵付をやめて全部ハンコにするとか」と私は訊ねてみました。少し意地悪で極端な質問でしたが、すぐに反応がありました。

ここから先は

2,885字 / 11画像

月に2〜3本くらいが更新目標(絶対に1本は書きます)。現在公開している全てのマガジンがここで読めます。

上出長右衛門窯の道行

¥500 / 月 初月無料

現在進行中の新作開発の紆余曲折するストーリーを、テキスト、写真でお伝えしています。旅は道連れ世は情け。これまで秘密にしていた新作とそのアイ…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?