うつわを育てる楽しみを教えてくれる結城智子さんのうつわ
結城さんのうつわは、何と言っても、優しくあたたかい。
どんな食べ物でも、例えば少し失敗したお料理を盛り付けたとしても、受けとめてくれるおおらかさがあります。
日頃から作家さんの作られるものは、作り手の方の人柄を表しているように思っているのですが、きっと結城さんはそんな方なんだろうなと、勝手にそう思っています。
私が初めてお迎えしたうつわはオーバル皿だったのですが、こんなに使い勝手がよかったなんて…!と、オーバル皿の使い勝手のよさを教えてくれたと同時に、作家さんのうつわを日常使いする楽しみを教えてくれたうつわでもあります。
結城さんのうつわは、優しいクリーム色にさらっとしたマットな質感、厚みのあるぽってりとした形と、柔らかな揺らぎがあることが特徴的です。
このおおらかさのある柔らかな揺らぎが、私はとてもすきで、食卓にあたたかさを添えてくれるように思います。
おそらく型を使って作陶されているのだと思いますが、
とても愛らしいうつわなのですが、盛り付けをするとうつわの主張がなく、すっと食卓に馴染みお料理を引き立ててくれる、優秀なうつわです。
洋食でも和食でも、スイーツでも、用途を選ぶことなく使うことができるので、我が家の食卓では、毎回必ずと言っていいほど、結城さんのうつわが並んでいます。
厚みがあり、しっかりとした形状をしているので、本当に文字通り、ガシガシと使うことができます。
作家さんのうつわは日常使いには向いていないのではと、少し悩まれている方がいたら、迷わず日常使いのうつわとして、使ってほしいと思います。
我が家の夫は、作家さんのうつわを扱うときに、もし欠けてしまったら…と少し気を使うようですが、結城さんのうつわは安心して使うことができるようです。
そして結城さんのうつわの一番の特徴は、うつわを育てる楽しみがあること。
うつわを育てると言うと、何のことかと思うかもしれませんが、結城さんのうつわは初めからうっすらと貫入が入っており、使えば使い込むほどに貫入が入っていく仕様となっています。
どういった方法で作陶されているのかは分かりませんが、(いつかその秘密を知りたいものです、、)
経年変化を楽しめるものとなっているため、使えば使い込むほどに、愛着もむくむくと湧いてくるかと思います。
我が家のうつわも、お迎えした当初よりは、少しずつ薄いグレーのような貫入が入ってきており、育っていく様子を楽しんでいます。
オーバル皿をお迎えした少し後に、八角皿もお迎えしたのですが、その違いを比べながら、うつわが育っている様子をにまにましては眺めています。
経年変化について、貫入が入ると、当初のうつわの印象と大きく変わってしまうのではと、思う方もいるかと思います。
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