記録する18
映画「怪物」を見た。
映画を見終わったとき、あんまり良くなかったなとは思わない。今回の映画も例に漏れずよかった。
そして、これは割といい映画だったかも。振り返っているとより良い。ああ今ってこういう映画を作りたい人がいるんだとわかったのもよかった。なんだかんだフィクションとか人の意図とかが好きなのかもしれない。
タイトルの「怪物」ではないけれど、怪物という概念は好き。お化けも妖怪も好き。なにかよくわからないものに形と名前をあげました、って感じが好き。
わかるに昇華したかったよね、見える化したいよね、が詰まっている。作品を通して人の考えを見ている感じ。映画って作るのにかなりお金かかってるし、それだけ人も動くし、その人たちの作品から「怪物」を摂取している感じがする。どちらかというと、怪物より化け物なのかも。
薄っぺらく感想をいうと、怪物ってタイトルが良かった。このタイトルはすごくいい。あんまり言っちゃうとネタバレになりそう。もどかしい。言葉にしたいけど、言葉にしていいのかわからない。ネタバレが地雷な人もいるし。
他に思ったことは理不尽について。理不尽なことって多いよねと言って共感を得られること自体が怖いな。ただ生きていれば理不尽なことの一つや二つ起きる。不条理とは違う。子供独特な理不尽ってあってそれをかなり感じた。
誤魔化すために嘘をついたり、怒られるのが嫌だから黙ってみたり。思い出すときりないな。私も子供の頃、出て行く!って言って飛び出して近くのコンビニに居座ったりしたなあと思う。これも立派な理不尽。
子供のときは自身の感情に対しても、思い通りにならないことに対しても解決方法を知らなかった。知っていたら変な行動なんてとらない。小学生でも建設的な話がまだできない子だっている。そんな子供達が10人以上集まったら訳がわからなくなる。それを感じる映画だった。
そんな訳がわからない世界と真剣に向き合った人たちの実録怪談のような映画だった。子供との生活って難しそうだなとつくづく思ってしまう。
私が生きることができるようになります。