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坂本龍一トリビュート展

NTTコミュニケーションセンター(ICC)で開催されていた坂本龍一トリビュート展に行きました。面白そうだったので開催初日から行ってきました。

面白かったです。とても良くて展示を見ている途中で泣いてしまいました。良くて泣いたというより、こんなにいい音楽を作っている人が亡くなったなんて、、、という悲しみかもしれません。

インタラクティブアートでありながらインスタレーションアートでもあった今回の展示は非常に面白かったです。鑑賞しながらゾワゾワしました。

現代アートのジャンルとしてはインタラクティブアート、インスタレーションアート、インストラクションアート、コンセプチュアルアートをよく聞きます。今回行った展示は全部を内包している感じもしますが、1番強いのはインタラクティブアートなのかなと思いました。

観客が操作をすることによって空間が変わる、シンプルかつ大規模なインタラクティブアートでした。今まで見たインタラクティブアートといえば個と個の対話が多かったように思います。個人が作品に対してアクションを起こすことによって個人に跳ね返ってアウトプットされる仕組みはよく見ます。

インタラクティブアートの作品では会場で普通とは違う音が鳴る電子ピアノを弾かせたり、モーションキャプチャを使って個人の動きに作品を合わせるようなものだったり、人感センサーを使って目の前の映像が切り替わったりするような展示が多い印象です。

今回の展示は、1人の操作によって会場全体が変わる展示でした。なので1人の選択によって他者が否応なく巻き込まれるような仕組みだと感じました。また、変化に音を使っていたことが巻き込まれる規模の大きさにつながったのかなとも思います。

映像は壁面を透過しませんが、音は透過することができます。なので会場全体に音が響いていました。その音が常に誰かによって操作されていきます。おそらく観客は周波数を操作することができていたんだと思います。音にはあまり詳しくないのですが、周波数によっては響きやすい音もあるんだろうな、と思いながら展示を見ていました。

常に変化が加えられる空間で作品を観て、自身もその作品たちに影響を与えることができるのは、インタラクティブな要素がとても強いなと思いました。体験型イベントとは一線を画している感じもしました。ですが、どういった要素がその違いを生み出しているのかはまだ言語として表現できない私がいます。

もっと様々な作品に触れ、このよくわからない気持ちを言葉にできるようにしていきたいです。

私が生きることができるようになります。