新しいことを受け入れるには「パスタをスプーンで食べない」ことが大切だ
昔、お世話になった会社に、ロータスというシステムを使っていた会社がありました。メールや予定表、文書や計算ソフトがロータスなのです。
ロータス1-2-3でその昔にはCMも流していた、IBMのシステムです。存在ぐらいは知っていましたが、まさか実践で見ることになるとは。
メールや予定表と言うとMicrosoftのOutlookが一般的。時折、大企業でも法人用のGmailを使っているところもあり、考え方の差が出る部分です。
中途採用が定着しなかった
その会社は、成長の波に乗っており、中途採用を増やしていくフェーズにありました。ただ、中途採用した人が定着せずに悩んでいたのです。
「中途採用が定着しないのだが、何が問題なのだろうか」
と、社長。少し話した後に、なぜロータスを使っているのかと聞くと、
「昔からいる社員に合わせて、昔からのシステムを使っている」
Officeに変えてみたらと聞くものの、熟年の社員の方も多く、これから変えることはかなり難しいとのこと。
その時は、「これ」が原因だろうなと感じたものです。
システムが変わってしまうと、外から来た人は力を発揮しにくくなります。Outlook/Excel/Wordの使えない世界は、それだけで結構なストレスです。
ただ、それはいろいろある中の一端で、一番の課題は外から来た人に「適応してもらおうとする姿勢の強さ」だったのかなと感じています。
思考のOSを合わせる
新しい事を始めるのは難しいものです。そして、それは同じで、新しいことを受け入れる方も結構大変です。
そんな「新しいことのショック」を吸収するためには、なるべく共通化できることは共通化する方がスムーズに進みます。
例えば、コンサルティングファームでは、新しいプロジェクトにチャレンジするかは、3つの視点で判断しろと言われていました。
これまでと、
1. テーマが同じか
2. クライアントが同じか
3. チームが同じか
このうち、2つ以上が同じだったら上手く進む可能性は高くなる。逆に、2つ以上異なったら、結構大変になるから覚悟しろ、というもの。
これはプロジェクトの難しさに加え、先ほどのシステムの話のような、基本的なOS=オペレーティングシステムが合っていることは大切だということ。
プロジェクトの難しさは、パワポやエクセルのファイル単位での複雑さのようなものです。
ただ、それ以前に、Windowsを使っているのか、MacOSを使っているのかという、根本的なOSが違うと、その苦労は計り知れなくなります。
誰かと新しい事を始める時には、なるべく考えが同じようなグループに入るといった工夫も必要ですね。
noteでもOSを合わせることは大切
そしてこれはnoteも同じだなと感じています。noteの基本OSは「ストーリー」です。
何か出来事が起こる、それに対して自分はどう思ったのかを書き綴る。そんな心情の変化を物語として伝えることがnoteの基本OSです。
Web一般にはもっと「情報」的なコンテンツが多いのですが、noteはずっと「ストーリー」に寄ったコンテンツの場なのです。
そのため、もっと読んで頂きたいと思うならば、もっとストーリー仕立てにしてコンテンツを用意することが大切です。
この情報とストーリーのバランスが、コンテンツでいうOSな気がしています。情報に寄せるのか、ストーリーに寄せるのか。それは媒体次第です。
媒体によっては、意識して詩的に寄せるものも多いですよね。ちなみに私は、「マンションポエム」が大スキです。
パスタをスプーンで食べない
こんな「考え方のOSを合わせること」は「パスタにちゃんとフォークを添える」ことだと思っています。
どんなに美味しいパスタも、スプーンだけでは食べられないのです。一度トライしてみてください。正気ではいられなくなってしまいます。
物事には適した形があります。それは、フォークだったり、考え方だったり、ストーリーの配分だったり。
そして、それはケースによって選択されるべきなのです。
ですので、「あるシステムが一番良い」というわけでも、「ある考え方が良い」というわけでもありません。
目的に沿ったものが、結局一番なのですから。
パスタはフォークで美味しく頂きましょう。
ではでは。
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