どこでも生きていけそうだねと言われて、どこでも生きていけないんだと悟った
「どこでも生きていけそうですよね」
昨日も、人生の中で言われ続けてきたことナンバーワンのコメントを頂きました。まったく。か弱い私をいったい何だと思っているのか。
自分のことを、メンタルが劇的に弱いガラスのハートと思っているのですが、なかなか周りの評価がついてきません。とても残念。
ところで、何でこのコメントをよく頂くのかと考えてみると、確かに色々な所で活きやすいスキルを持っているからではありそうです。
どこでも生きていけるとは何か
「私、この会社2社目なので、あまり慣れなくて」
「転職したてですから緊張しますよね」
「しょこらさん、緊張してないように見えますよね」
「私、この歳ですけど5社目ですから…」
どこでも生きていけるとは、環境に適応しやすいことである、と言い換えることができます。つまり、適応能力が高いということ。
私がこれを言われやすいのは、仕事の中で「ミドル」を主戦場としているからだと思っています。
どの職場でも、マネジメント層としてのトップと、現場であるフロントの、仲介役であるミドルな立ち回りをすることが多いのです。
トップには事業を俯瞰する力が必要となり、フロントには事業の深い理解が必要になります。どちらも事業を進めるにあたって欠かせない視点です。
ただ、この2つの視点は、往々にしてかけ離れているため、架け橋が必要となることが多いのです。つまり両方とそれなりに話せる人。
トップの気持ちもそこそこ分かって、フロントの気持ちもそこそこ分かる。で、お互いの言っていることを翻訳する仕事であるとも言えます。
これができると、確かにどこでも生きていきやすいのかもしれません。本来的には不要なポジションであるとも思っていますが。
どこでも生きていくためのスキル
「なんか話まとめるの上手いですよね」
「まあ、話をいい感じでまとめるのが仕事ですしね」
「その点、結構営業に似てますね」
「確かに。社内で仕事を頂く営業かもしれませんね」
そんなミドルの生命線とも言えるスキルが「構造化」です。物事を何かの軸で整理するスキルです。
簡単に言うと、どんなことでも表と箇条書きでまとめることができるスキルとも言えます。
人の話はまとまっていません。あっちに飛んで、こっちに飛びます。それを何かの考え方の軸を持って上手く配置してあげることが構造化です。
意見の大きさや、強さ、方向性、対立関係など、様々な要素を「うまく」まとめること。
この「うまく」がポイントで、相手がなんとなく心地良いと感じてもらえるまとめ方が「良い」構造化なので、判断するのはあくまで相手です。
そのため、単に整理できるだけではなく、相手のことを知っていないといけないですし、だからこそ正解がなくて面白いスキルだったりもします。
構造的に一人で生きられない
「そんな経験だと、どこでも生きていけますよね」
「いえいえ、そんなことないんですよ」
その先までは言わなかったのですが、ひとつだけあまりにも致命的な弱点があるのです。
結局、私は自分一人では何もできません。
主な立ち回りが「繋ぐ」ことですので、繋ぐべき二人が必要になるのです。誰かがいるからこそ、自分が活きてくる。
また、「うまく」まとめるのは上手なのですが、「本当に」理解はできていないのです。トップもフロントもそれぞれ「ならでは」の悩みがあります。
それを「なんとなく」「いい感じに」まとめているだけですので、本当に理解は出来ていない。自分でやってみろと言われても、出来ないのです。
それでも、「いてくれてよかった」と言って頂けることもあるので、価値がある働き方ではあるとは思うのですけれどもね。
ただ本当に、自分は人に依存しているんだなと、改めて思ったものです。
心の面でも一人で生きられない
そんな働き方が心地よいと思っているのですから、やっぱり私は人に必要とされたい気持ちが強いのだと思います。
私と関わって良かったと言ってもらうこと。誰かに必要だと言ってもらえること。それが私の頑張りの源泉なのでしょう。
そして、そんな気持ちになるのも、その人のために頑張りたいと思えるからです。相手のことをスキになることが必要なのです。
つまり、スキル面でもメンタル面でも、どこでも生きていけそうな感じがしつつ、結局、どこでも生きていけないのが自分だったのです。
これはnoteでも同じです。日々noteを書けるのも、ひとえに読んで頂けているからです。
私の見てきた世界を、読んで頂いている皆さまに繋いでいるという構造は、仕事と全く同じだったのだなぁと改めて感じた今日なのでした。
いつも、本当にありがとうございます!
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