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【Sマナ02】読まれるためには他の誰にも似せないこと

昨日から初めてみた『SNSで学ぶ経営理論』、思ったよりご好評を頂けております。多謝。当面、話のネタに困ることはなくなりました。

「経営理論」と聞くと大層なもののように聞こえるのですが、実はみんな感覚的に分かってやっていることだったりします。

ただ、感覚的なことを言葉にする。さらに体系化することは、並大抵の努力では出来ません。発信をしている皆さまならご共感頂けるかなと思います。

独占状態を目指すことが大切

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前回では、SNS は「完全競争」な、競争の激しいものであるとのお話をしました。情報を交換する場なので、経済学に習って「市場」と呼んでみます。

そんな SNS市場で他の人よりも「超過利潤」と呼ばれるリターン、いいね・スキやフォローですね、を得るためには「独占」を目指す必要があります

市場の参加者は限られています。そのため、いいねやスキ、フォローの量も限定的です。発信とはそんなリターンの取り合いであるとも言えます。

これを独り占めすることはあり得ないのですが、「完全競争」から抜け出して、独占の状態に近いところを目指していくことが目標です。

まあ、いいねやフォローの数を有限と考えたり、それを取り合っていると考えるのも夢が無い話なのですが、現実の一面でもありご容赦下さい。

完全競争の条件を崩す

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では、どうすれば独占状態に近づけるのかと言うと、「完全競争」の条件をを崩していくことが必要です。

簡単に完全競争の条件を振り替えると、①多数のプレイヤー、②自由な参入・退出、③差の無い製品・サービスです。

ここで、経営理論が注目したのが、完全競争の条件2つ目の、参入・退出が自由という点です。

もちろん、市場に参加すること自体は自由なのですが、より細かく産業レベルで見てみると、参入・退出の壁があるのです。

経営理論の「産業」レベルの括りとして、SNSには「話題」があります。noteですとカテゴリですね。そして、各話題には壁の高さに差があります。

エッセイといったカテゴリは皆が書きやすいカテゴリです。逆に言えば、多くの方が取り扱う話題とも言えます。

この参入の難易度のことを、経営理論では「参入障壁」と呼びます。

「参入障壁」が低いカテゴリでは、多くの人が発信するため、競争は激しくなり「完全競争」に近づきます。逆もまた然りです。

SNS市場における話題を「参入障壁」という観点で見てみると、どの話題で競争が激しいかが想像しやすいのではないでしょうか。

細かく見るとさらなる壁

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ここで、経営理論の花形であるマイケル・ポーター先生が出てきます。

ポーター先生は、産業の壁だけで見ると個別の会社の違いを説明できないとして「企業グループ」というより細かい単位を打ち出したのです。

「企業グループ」とは、製品の作り方やコストの構造などの、特徴が似ている企業を一つの「グループ」として考える考え方です。

SNSで言えば、同じ「話題」を扱う発信者の中でも、発信の頻度、発信の長さ、主張の強さ、親しみやすさといった、発信者の特性が異なることです。

SNSで同じ話題を扱っていたとしても、人気がある人が出てくるのは、発信者の特性が異なり、他の人にはマネができない「壁」があるからです。

このグループの間の壁のことを経営理論では「移動障壁」と呼びます。

それまでの「参入障壁」からさらに細かく、企業グループ視点での壁とその移動の難易度を発見したことで、経理理論は発展しました。

そして「移動障壁」が高いほどグループの中のプレイヤーが減っていき、独占に近づいていきます。オンリーワンになっていくということですね。

SNSでも話題選びに次いで、発信スタイル選びはとても大切です。この「移動障壁」を如何に上手く創るかが、他の人との違いを出す要になります。

差別化とは他の誰にも似せないこと

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多くの人が「差別化」が大切と言います。ただ、あまりにも「差別化」が一般化して、なぜ大切なのかは感覚的にしか言われていない気がします。

差別化が大切なのは、人と同じだと「完全競争」に巻き込まれてしまって、リターンである「超過利潤」が得られないからです。

そのリターンを得るために、「参入障壁」「移動障壁」という壁を創り、差別化を図り、完全競争からの脱却を試みるのです。

差別化とは逆に言えば、他の誰にも似せないことです。他の誰でもない自分を大切にすること。それこそが差別化なのです。

この差別化を図ることで、完全競争の条件である、③差の無い製品・サービスの前提も崩れます。段々とリターンが出る雰囲気になってきました。

話は飛びますが、『進撃の巨人』の主人公は​​物語のスタート当初、ウォール・マリアという高い壁で囲まれた街で暮らしています。

この壁は、​​​​外の世界との行き来を阻む壁であると同時に、主人公たちを守っている壁でもあります。まさに「参入障壁」としての壁です。

差別化もこれと同じで、​​自分を守ることであると同時に、自分の限界を決めてしまうことでもあります。だからこそ、壁の創り方が本当に大切。

悔いが残らない方を自分で選べ

作中最強の、リヴァイ兵長のセリフです。何が正解かなんて誰にも分かりません。せめて、悔いが残らない方を選ぶこと。人生はその積み重ねですね。

ということで、次回からは壁の創り方に話は移っていきます。

ではでは。


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