良いデザインとは動きを創るものだと、良かった会議から思った話
会議、会議、また会議という動き方だった昨今だったのですが、社長にまでエスカレートして、一旦小休止の状態に落ち着いていきました。
色々な会議に参加すると、やはり良い会議といまひとつの会議があるなと感じます。個人的には、良い会議かどうかの差はデザインだと思っています
参加した時に発言が出るかどうかや、皆が積極的に参加してくれるかどうかよりも、しっかり会議がデザインされていることの方が数倍大切なのです。
皆で仕事をするには会議が必要
残念ながら会議は仕事を増やす仕事です。会議をやったからといって、仕事が減ってくれるわけではありません。
それでも会議をやるのは、その方が仕事が早く進むからです。それは仕事は皆でやるものだからです。
ではどうして皆でやると会議が必要かというと、ボトルネックの考え方があるからです。誰かが突出して仕事を進めても全体の仕事は終わりません。
全体を考えないと、どこかの工程で引っかかってしまい、ある人は手待ちにもかかわらず、ある人は忙しいというような状況が生まれてしまいます。
そのようなことがないように、全体としてどのように進めようか、という話をするのが会議の一番の役割だと考えています。
良い会議は次に誰が何をするのかがクリア
全体として仕事がスムーズに流れるためには、①何の仕事を、②誰が、③どのタイミングで終わらせるかを計画することが必要です。
この3点が確認できれば会議のゴールは達成。逆にこの3点が確認できていなければ、会議を終えてはいけないのです。
そして良い会議の主催者は、自分の想定を持って会議に臨んでくれます。自分はこうしたい、理由はこうだからと、過程を会議で共有してくれます。
人は納得しないと動かないものです。どんな良いプランでも、なぜそう考えたのかを納得してもらうために、過程を共有することはとても大切。
良い会議は、触った瞬間にどう使えば良いのかわかる良くデザインされた製品と同じように、自然な流れで次のステップを教えてくれるものです。
会議をデザインすることの意義
デザインとは計画的な行為であると言われます。つまり、使う人が自然にアクションを起こせるように計画することがデザインであるとも言えます。
「動きを創ること」がデザインであり、「受け取った人が計画した通りの動きをするように、準備の限りを尽くすこと」がデザインすることです。
そしてそれを、全体的な視点から考えられるかどうかが創り手の力量です。自分の視点ではなく、より俯瞰的な目線で。
チームではなく部署。部署ではなく部門。部門ではなく本部。本部ではなく会社。会社ではなく市場。市場ではなく産業。産業ではなく経済。
会議で言えば、そのような「鳥の目」を持った人が会議の主催者になってもらえると、会議は上手く進みやすいと感じています。
良いデザインは、鳥の目と蟻の目でできる
「鳥の目は大事」には、実際の仕事を行動レベルで理解しているという前提があります。地表が見えなければ意味がありません。
そんな鳥の目とは真逆の「蟻の目」とも言える、物事を仔細に分かっていること。この両方の目によって、物事は上手くデザインできるものです。
ちなみに、昨今叫ばれる働き方改革がいまひとつ上手く進んでいないと感じる場合は、この2つの目を同時に持っている人がいないケースが殆どです。
定時に帰る、テレワークをするといった、手段と部分最適に走り、全体の繋がりが上手くデザインされていないため齟齬が出るのです。
良いデザインは自然な動きを創ってくれます。そしてそれには鳥の目と蟻の目の両方が必要だよなと、会議の日々からなんとなく感じました。
デザインとは
特定の目的を最良な方法で達成するために
要素をどう配置すべきか計画することだ。
Design is a plan for arranging elements
in such a way as
best to accomplish a particular purpose.
椅子で有名なイームスさんの言葉です。私たちは日々何かをデザインしています。それは、仕事であったり家庭であったり、遊びであったり。
どのデザインにも目的と起こしたい行動があり、そのために計画があるのだよなと感じる今日この頃なのでした。
皆さまの良い人生のデザインのお役に立ちましたら幸いです。
ではでは。
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