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『ミセス・ハリス、パリに行く』映画感想文
公開中の『ミセス・ハリス、パリに行く』を鑑賞してきました。
2022年に公開した映画の中で、これは一番好きな作品かもしれない。
第二次世界大戦後のロンドン、白熱灯にライトアップされたロンドン橋の上でひとり佇むおばさん。小包を開けるか否か悩んだ挙句、コインを放り投げ決めようとする。コインはゆっくり夜空に舞い、ゆっくり落ちてくる。でもおばさんはそれをキャッチ出来ず、コインは川へと落ちてゆく。
そんな冒頭シーン。
このシーンだけで、自分の意志では開けられない小包だということや、コインをキャッチできないあたりで、おばさんの開封したくない心情までも表現しているようにも見えました。
この作品が、良作と思う基準みたいなものを考えてみると、ムダなシーンがひとつもなく洗練されていること。登場する人物・場所・衣装・音楽・小道具までもが、魅力的であること。場面ごとの起承転結が、きちんとされていること。そして何より重要なのは、勢いです。
どんどん物語の世界に引き込んでゆくチカラがあること。
この作品は、そのすべてを満たしていました。
やっぱりこの時代の作家さんは、本当に素晴らしいです。
おばちゃんが、クリスチャン・ディオールのドレスにときめいて、パリに行っただけの話なのに・・・花柄のブラウスに花柄のエプロンなのに
✨超良作!!!✨
真面目であること、人を愛すること、親切であること、笑顔でいること、ときめくこと。普遍的な女性の生き様が、とにかくキュートで美しかった。
喜劇なのにわりとはじめの方から、ずっと泣きながら観ていました。
おばさんはミセス・ハリスを好きにならずいられない。
それと、ディオールの専属モデルのナターシャ役を演じた
アルバ・バチスタは、きっとスタアになるんじゃないかな?
彼女の存在感は、『レオン』ではじめてナタリーポートマンを見た時と同じ感覚がありました。きっと世界が放っておかない。彼女に見惚れるだけでもこの映画を観る価値はあると思うな。
新年早々いい映画を観れて、これは春から縁起がいいね!
何よりキャストの皆さまの演技がいいしね。(おっと)
【あらすじ】
アメリカの人気作家ポール・ギャリコの長編小説を、「ファントム・スレッド」のレスリー・マンビル主演で映画化。
1950年代、第2次世界大戦後のロンドン。夫を戦争で亡くした家政婦ミセス・ハリスは、勤め先でディオールのドレスに出会う。その美しさに魅せられた彼女は、フランスへドレスを買いに行くことを決意。どうにか資金を集めてパリのディオール本店を訪れたものの、威圧的な支配人コルベールに追い出されそうになってしまう。しかし夢を決して諦めないハリスの姿は会計士アンドレやモデルのナターシャ、シャサーニュ公爵ら、出会った人々の心を動かしていく。
【おまけ】
映画の前に、日比谷のデリーモさんへ行きました。
TOHOシネマ日比谷と同じ建物に入っています。
少々行列していましたが、80分あったので、いけるとふんで並んだけれど、
テーブルにパフェが登場したのは 映画開始15分前。
チョコパ初めだというのに余裕なし!!!
![](https://assets.st-note.com/img/1673108630585-lLipfxcolK.jpg?width=1200)
別途 備忘録の記事にする予定
焦りつつも、なんとか上映時間には間に合いました。
ふうー。
いつも読んでくださり
ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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