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『銀河鉄道の父』映画感想文

令和5年5月5日公開の映画『銀河鉄道の父』を鑑賞してきました。
2017年に直木賞を受賞した門井慶喜氏の長編小説『銀河鉄道の父』を映画化した作品で、監督は『八日目の蝉』を撮った成島出監督です。

わたしは宮沢賢治のファンだから、宮沢賢治の書籍は過去に多く読み漁っているのだけど、父過ぎる父の宮沢政次郎が、物語の主人公になることで、宮沢賢治の『春と修羅』に巣くう修羅は、仏のごとき父の存在あってのことなのかと、映画鑑賞してから改めて思いを馳せたりした。近くに仏がいなければ、自分が修羅の中にあることに気づきようもないということだろうか。

宮沢賢治の持つ独特の卑屈さや、暗さのようなものは、菅田将暉がキラキラと演じていたから、かなりマイルドな感じになっていた気がする。

有名な『雨ニモマケズ』のメモは没後発見されたので、臨終のシーンで、父の政次郎が賢治の枕もとで暗唱することなど、絶対ないのだと頭でわかっていながらも、映画を観ていて息ができなくなるほどに気持ちが揺さぶられた。(大げさでもなく、ほんともう少しシーンが長いければ、危うい)

宮沢賢治は生きている間に人気のあった作家ではないし、彼が薄命でなかったら、彼の作品が世に広く知られ人気を得るに至ったかどうかはわかならい。

ただ知られてしまえば、彼の佇まいに共感する人は多いと思うし、彼の背景を持って詩を読み、心がざわざわする人もあると思う。そんな宮沢賢治ファンの持つ感情に寄せてくれているこの映画は、ファンのみならず多くの人に観て欲しいなと思いました。

シンプルでベタに泣かすように作っているなんて
書いていいのか分からないけど・・・。
家族というものを美しく描いた映画でした。

宮沢賢治没後90年の今、
核家族化が進み、3世代で暮らしている家はめったにない。家族の在り方は、たった90年で大きく変わってしまったかもしれない。

それでも親が生まれた子を光だと思う本能は、消えることはないのだ。
たとえ、子の方はそう思っていなくても・・・。

『今まで子が光という意味がわからなかったけど、今はひしひしと感じています』と、6か月前にお母さんになった彼女が、つい最近言っていたしね。


【おまけ】
GWはずっと家で、ひたすら洗濯をしていました。
ダウンやセーターなどエマールを使って冬物を洗面所で手洗いして、花粉も黄砂も終わったから 寝具なども一気に洗濯機をまわしまくり、布団もふわふわに干してやりました。
最後はタオルケットと夏物寝具までいくかー。
風つよくないといいな・・・。

いつも読んでくださり
ありがとうございます。٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

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