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『ボイリング・ポイント/沸騰』映画感想文

映画『ボイリング・ポイント/沸騰』を鑑賞してきました。

鑑賞した場所は、ヒューマントラストシネマ有楽町で、今回はじめて行った映画館でした。有楽町の駅前にあるにもかかわらず、どのビルにあるか分からずに、何処やねん!と迷子になっていましたぁ・・・。Googleマップを見ながら目標のミニシアターに向かうのはいつも苦手です💧

映画が始まる前にどこの映画館でも鑑賞マナーや盗撮禁止などの映像を流したりしますが、こちらのミニシアターでは、のん(能年玲奈)がさかなクンを演じ、鑑賞マナーのショートムービーを作って流していて『じぇじぇじぇ』が、『ぎょぎょぎょ』になっていて可愛かった。

9月1日公開『さかなのこ』の宣伝を兼ねてのこととは思いますが、普通の宣伝よりインパクトがあっていいですね。
(あっ脱線しましたぁ)

それでは本編です。

いつもよりちょっと贅沢でおいしい料理を楽しみながら、心ほっこりのひとときを過ごす家族や恋人たち。そんな“レストラン”のイメージを覆す、驚きに満ちた映画が届けられた。ロンドンに実在するレストランで撮影を行った本作は、なんと90分間の全編ワンショット! 正真正銘のノー編集で、ノーCG。ロンドンの高級レストランを舞台に、崖っぷちのオーナーシェフの波乱に満ちた、予測不能なスリリングな一夜を描く。

公式ホームページより

90分間のワンショット映画は想像していたよりずっと良かったです。

たぶんあのレストランは、今の世界で働くわたしたちの現場そのものだから・・・だから、刺さってしまう。

法規は順守して営業しなければならないが、その判断は監督官庁の各担当の匙加減で緩くも、厳しくもあるということはよくある話。

忙し過ぎて発注手配のタイミングを怠ってしまうこと、判断を雑にしてしまい大きなトラブルに見舞われてしまうこと。どうしても抜けることができず休めないこと。お客様のむちゃぶりに対応すること。担当を変えろと言われたこと。自分の無力さにトイレで涙したこと。誰かの尻ぬぐいをすること。いい仕事をして褒めてもらうこと。誰かに迷惑をかけること。バイトだからと適当に仕事をしたこと。

その『はたらく』のすべてが、いつかの私であり、今の私でした。
そして、誰かの『はたらく』でもあるのでしょう。

ストーリーとしては普通でした。そんなにドラマチックな脚本ではありません。でもドキュメンタリーみたいに有り様のまま見せてくれる映像は、見る側に想像する余地を与えてくれる。

作り込まれているものに誘導されることなく?いや誘導されているのか?自分の引き出しの中身とその光景を照らし合わせ、場面状況を鑑賞する面白さはすごくありました。

接客すること、されることは日常的にあるし、料理は毎日つくるし、食べるわけで、レストランという舞台設定は特別感情移入しやすいのかもしれない。

副料理長カーリー役を演じていたヴィネット・ロビンソンが好きです。スターウォーズやドラマシリーズのシャーロックで演じていた時はキャラクターが好きだったけど、本作を観てからは、彼女本人が好きなんだと自覚しました。
変な人たちに翻弄されて『へっ?』ってする顔がたまらん。

働き方を改革する方向性をまちがっていませんか?そう問われているような・・・なんだか悩ましくなる作品でした。


〈おまけ〉
Sum41あたりのゴリゴリが似合いそうなので…

いつも読んでくださり
ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶







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