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蕪木

店名:蕪木(かぶき)
種別:珈琲・チョコ専門店
国名:日本/東京 蔵前

今回は『ノスタルジー』って言葉がとても似合うお店です。店内写真NGのため今回は文章でお伝えします。
(大丈夫か💦)

木扉についた真鍮ドアノブを握り店内に入ると昭和の薬局にでも置いてあったかのようなショーケースにならぶチョコたち。それを横目に喫茶室の利用を告げ2階に上がるとまた同じ木扉。その扉を開けると鉄製の小さな三角のかさの裸電球が薄ぼんやりとした空間をつくり古い調度品を照らしています。

テーブル席が3席とカウンター席が6席くらいの小さなお店です。

コーヒーの香りと満席にも関わらず静寂が漂う店内で黒ずくめの店員さんが静かに席へと誘導し注文をとります。

カウンターにはコーヒーを煎れる黒髪の綺麗なお姉さんがカップとドリップをサーブする鍋を温めるためにケトルのお湯を注ぎます。その指先は美しい。

注文ごとに轢かれたコーヒー豆をネル枠に入れたらサーブする鍋に入ったお湯を捨てて、ネル枠より少し上の方からちょろちょろと円を描くように

ゆっくり

ゆっくり

ゆった~リと少しずつ

ケトルのお湯を注ぎます。

非日常の空間の中、目の前で丁寧に美しい所作で煎れてもらうコーヒーは格別です。

ちょろちょろとサーブされる鍋に落ちていくコーヒーの音は心地よくこの香りと音をきくために客は一様に静寂をつくっています。鍋に泡立ったコーヒーの泡をティースプーンですくって、いよいよコーヒーは金縁のコーヒーカップに注がれます。

注文したのは
透明感のある『琥珀』という名の浅煎りの酸味のあるブレンドコーヒーと真鍮の小さなお皿に数粒のったレーズンのチョコボールです。チョコボールにはちょっとラムネっぽい酸味と甘味のある粉が入っていておもしろい味の変化が楽しめていいなと思いました。

ここのチェイサーは白湯を出してくれるのですが、チョコやコーヒーの風味を堪能するにはやっぱり白湯がいちばんしっくりくる。

コーヒー豆もカカオ豆も豆の調達から焙煎までをしているお店です。もともとはチョコレートメーカーにお勤めした方が4年前独立し開店しました。2019年の暮れ頃にこちらの三筋に移転しました。

ここより美味しい珈琲店もここより美味しいチョコ店もきっとたくさんあると思うけれど、心にちょっと淀んだ澱がある時にここに来ると、まるでチョコを口の中にふくみコーヒーで溶かすようにしてすうーと溶けて消える感じがするこの空気感はとても心地よく、やっぱりまた訪れたいと思ってしまう…。

ショーケースにgreen bean to bar でちょっと気に入ったカカオ豆のチュアオが置いてあったのでそちらを帰りに買いました。ショーケースにならぶチョコたちはまるで墨のすずりでも入っていそうな箱に収められています。

チュアオのチョコの粒子感は蕪木さんの方が細かく囗どけもこちらの方が繊細です。豆の品質にそんな相違はないかなと思いました。

1Fで販売していたコーヒーのネル枠が素敵だったので購入しようとしたらネル枠は水洗していつでも水に浸し冷蔵庫で保管しなければならないと伺い、雑な私は少しためらいましたがコーヒーはこういうことがマメな主人担当なので…まあいいかと

2Fでじっくり味と香りを楽しみ
1Fで店主と雑談を楽しみ
こちらのお店が持つ空気感は
とても素敵です。
ご興味のあるかたは
ぜひお試しください。

▽蕪木
http://kabukiyusuke.com/

おまけ

蔵前といえばダンデライオンチョコレートさんがあります。秋に製造スペース拡充のため国内外のメーカーのチョコを多数置いていたラボがなくなり店舗1Fの販売スペースに置くということだったのでどの程度の小規模になったのか様子を覗いてきました。ダンデライオンさんに絡む4メーカーさんのチョコしかなく感覚的に他メーカーさんの販売量は3/4減でした。面白いチョコがたくさんあったのでちょっと残念です。

いつも読んでくださり
ありがとうございます。٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

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