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ところでお酒の神様って誰?

皆さんは、お酒の神様といったらどなたを想像しますか?

「酒神(しゅしん)」と聞くと、多くの方はギリシャ神話に登場する「バッカス」を連想されるのではないでしょうか。

では日本では?

日本で日本酒は、そもそも神様に捧げるものでした。ご神事には必ず「御神酒(おみき)」が存在しました。 最古の日本酒は巫女がつくる「口噛み酒」だといういう話もあります。(米を口の中で噛んで、唾液と混ぜて発酵させる)

神話によるとお酒の神様としては、
大物主大神(おおものぬしのおおかみ)
少彦名神(すくなひこなのかみ)
大山咋神(おおやまくいのかみ)
大山祇神(酒解神・さかとけのかみ)
木花咲耶姫(酒解子神・さかとけこのかみ)
などがあげられます。

その神様を祀っているのが以下の神社です。

●奈良・大神神社(おおみわじんじゃ)

奈良県桜井市にあり、日本で最古の神社といわれています。酒神の二大神である、大物主大神(おおものぬしのおおかみ)と少彦名神(すくなひこなのかみ)が祀られています。

毎年11月14日には新酒の醸造安全祈願大祭が執り行われます。また、新酒ができたしるしとして酒屋の軒先にかける「杉玉」は、もともと三輪山の神杉の葉を球状に束ねて作られたものです。

●京都・松尾大社(まつおたいしゃ)

京都市右京区にあり、京都の西一帯を支配していた秦氏によって、西暦701年(大宝元年)に創建された京都最古の神社。

秦氏に酒造りの技能者が多く見られたことから、室町時代末期頃から「酒造第一祖神」として崇拝されるようになりました。 境内には「お酒の資料館」が設置されています。

●京都・梅宮大社(うめのみやたいしゃ)

京都市右京区にあり、酒解神(さけとけのかみ)、酒解子(さけとけのみこ)を主祭神としています。

木花咲耶姫命が出産した際に、酒を造ってお祝いをして、これが酒造りの祖とされていることから酒解神と呼ばれるようになりました。子宝・安産の神社としても有名です。

●出雲・佐香神社(さかじんじゃ)

島根県出雲市小境町にあり、『出雲国風土記』の記載から「酒造り発祥の地」とされています。

主祭神は久斯之神(くすのかみ)で、醸造の神といわれ、少彦名神の別名ともされているようです。室町時代から続いているという特殊神事「濁酒祭」が行われています。

●清酒発祥の地・正暦寺

奈良市東南の郊外の山間にあるお寺で、寺院醸造の中心的役割を担っていました。正暦寺において近代醸造法の基礎となる酒造技術が確立されたので、「日本清酒発祥の地」とされています。


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