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思春期・青年期を迎える子供をもつ親にとって大切なこと

※これは過去記事を再編集したものです。2011-03-04 


久々の講演会でよい気づきをもらってので、忘れないように書きとめておこうと思います。

講師は、クリニックでお世話になっている先生でした。


お題は『思春期から青年期の6年間の追跡調査から』


これだけでも、ものすごく興味を引きませんか?

6年間、アスペルガー障害の成長を長期にわたって調査!

思春期を抜けだし、大学生となり、社会人として自立したアスペの若者たちの軌跡をたどります。


このような中長期的なスパンで、対象者の成長発達を事例研究するって、私は出会ったことがありません。

それとは別に、自閉症やアスペルガーに関する最新のトピックを知ることもできた講演会でした。


1.中学高校は戦場。帰宅してぼ~っとしてていい!「何もしていない」訳じゃない

2.17~20才で限界が見える。それで、いい。自分の限界を知ることは大事。

3.14歳、17歳で、自分の抱えているものに気づいてショックを受ける(周りと違って変?!と知る)→うつ

4.中学→現状維持でいい!自分をkeepするので精いっぱいの時期だから

5.ソーシャルスキルの効果、結果が出るのは20歳以降。結果をすぐに求めない。待つことの大切さ。

6.親は子供の得意不得意を熟知するべし。できないものは捨てる勇気。

7.身分証明書=アイデンティティとなるものを取得しよう。

8.ロングパートナーの存在は大切。自分の過去を知る人は成長がわかるから。

9.医療の力は、早期発見、研究、投薬。教育現場は鈍感。遅れている。




高機能自閉症である、自分の子供たちが、上手く社会に適応するには

今、何が大切なのか・・・

その見通しを、一番の支援者である母親が知る事がどんなに子供の成長にプラスになるか!

私は、子育ての軸を作るために、こうした講演会、勉強会に参加してきました。

そこで、大学の先生方や、発達障害の分野で尽力していらっしゃる専門家の語り、深い知識、教育的愛情に触れ、実践的な勉強をすることで、すぐに生活の中に応用できることの楽しさ、面白さを感じました。


表現は変かもしれませんが、発達障害児者の支援の面白さ、に目覚めて、

とうとう大学にまで着てしまったのかもしれません。

知れば知るほど、自閉症やアスペルガーへの不思議な魅力はましています。

先入観がなく、見たまんま感じることの素晴らしさ。

自分の背負った重荷に気づきつつも、一生懸命頑張れる純粋さ

高機能であるがゆえに、周りから理解されず、自分自身も戸惑いを感じる複雑さ・・・

本当に、生きることが大変な子供たちです。

そんな彼らが本当にいとおしい。

私も、ADHDという障害を抱えて思春期、青年期を駆け抜けたつらさを味わったからこそ、

彼らの苦労が分かります。

まだまだ生物学的な研究は未知の部分が大きいですが、結局、最後はヒトの力。

支援で必要なものは、人間同士の関係性ではないでしょうか。

これに尽きるという気がします。

ヒトを支えるのは、ほかならぬヒトの存在なのです。

そう思うと、30才過ぎて大学で心理学を学んでいることは決して、無駄でも、遅くもないと思えるのです。

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