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帯状疱疹でかゆかゆ大魔王になっている話

この夏、オットが帯状疱疹になった。

身近な職場の先輩が帯状疱疹になり、

「これは大変ツライから、早く予防接種を受けた方がいい」とマジな顔で注意勧告を受けたオットは、
以前、エライエライツマがあんなに勧めたにもかかわらず重い腰をあげなかったくせに、いそいそと接種方法を調べて、自治体から補助が出るという情報もゲットして、意気揚々と来週に接種の申し込みをした。

ものすごいスピード感である。

やればできるじゃないか、オット。

てか、その態度をみるにつけ、以前えらいえらいツマがあんなに親切に勧めたのを全く意に介していなかったことに、時空を超えてまた腹を立てる。
ちっ。

そして翌日、まさに翌日。

「なんかなぁ‥内臓が痛いっていうか、腹回りの奥が痛い感じなんだよなぁ」

とつぶやくオット。

仕事で多忙を極めていた時期だったので「すぐに病院へ行った方がいいよ」と言うえらいえらいツマのアドバイスをまたしてもスルーして

「いや、でもこの間の健康診断でも何もなかったし、その前の不明熱の時も結局いろいろ調べたけど診断が出なかったしなぁ・・」

と言う。

いや、健診の結果とか関係ないから!いま、この症状だってことをちゃんと診てもらった方がいいよ!
と繰り返し説得するえらいえらいツマのアドバイスをまたしてもスルー。

「う~ん・・でも今日から北海道へ出張なんだよなぁ」

え。そうなん?

じゃ、行く前に病院へ寄って行けば?

と最後のアドバイスも

「フライトの時間あるしなぁ」

と華麗にスルー。

むむむぅ。

これはあくまでそのまま行くつもりだな(´-ω-`)

しかたない。大人なんだし、もし調子が悪くなったら現地で病院に行くだろうと思い、「とにかく変だったらすぐ病院へ行ってね」とえらいえらいツマは最後のアドバイスを送る。

「うん!そうするよ!」⤴


ん? キミ、やけに返事がライトだな。


もしや・・・

と思い、一応聞いてみる。

「ねぇ、北海道で美味しいもの食べる予定があるの?」

すると、満面の笑みでオットは言った。

「そう!!じんじんじんじんジンギスカァァァン!!」

とワケのわからぬメロディにのせて、ジンギスカンを食することを白状した。

まぁ北海道だからな、それはそうだろう。

「しかもすごくおいしいお店らしいんだよな!お酒もいろいろあるらしくていや~楽しみだ!!」

と、え、キミ、出張は仕事だよね?と
今一度確認したいような浮かれポンチぶり。


これは病院などに寄って、フライトが遅れ、大事なジンギスカァァァァン!の予約時間に遅れたりしたら大変である!というただそれだけの熱意を全身から放っているオットに、もうえらいえらいツマからのアドバイスなど、瞬時に溶ける氷粒のようなものであった。

むなしい・・・。

オットに何を言っても、頭の中はすでに、謎のジンギスカァァァァン!!で満たされているので、もう何も届かない。

ジンギスカァァァァン!に敗れる糟糠のツマ。

そんなわけで、オットは出発した。予定どりのフライトで。


そして数日後、帰宅したオット。

ジンギスカァァァァァァンを思う存分食し、ビールもむっちゃうまかった!!とご満悦で話をしていた。
うんうん、そりゃよかったね、とジンギスカンに負けたツマは力無く頷く。


そしてその日の夜、草木も眠る丑三つ時・・・

「やばい・・帯状疱疹かもしれん・・」


浮かれポンチのオットからラインが届いたのである。


次回につづく・・・(BGMは火スペでどぞ)






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なんとなく毎日読むのが楽しみだなと思っていただける文章を書き続けたいです。チョコ先生は腎臓と膀胱にステントを通しており、てんかん発作もあり、さらに胆嚢液体膿腫で胆のうを摘出し、いろいろとオペしてる身の上ゆえ、いろいろともろもろと服薬や治療食などにお力添えをいただけると嬉しいです!