グリーンに癒されるはずの話。

数年前のことになるが、大学生のムスコが海外インターンへ1か月間出かけていたとき、めずらしくLINEが届いた。

「観葉植物を出窓に置きたいから、買い物ついでにいいの見つけたら買っておいて」。

ん?観葉植物?

ムスコの部屋はいつもきれいに片付いているので、観葉植物を置くスペースはあるが・・

いきなりのナチュラル志向に軽くどよめくワタシとムスメ。

しかし、「いや~グリーンで癒されたいのかな~!アイツだいぶ追い詰められてるのかな~あっはははは!!」

と豪快に笑うムスメは、それはそれで問題だぞと思うワタシ。(´-ω-`)

まぁそんなわけで、いくつかみつくろっておいたが、ムスコが帰国後、自分でも新たに買いにいったりして追加され、だんだんに出窓がとてもいい感じになってきていた。

やっぱり部屋にグリーンがあるといいよね、という感じ。

するとある日。またしてもムスコからLINE。

「風船とタコ糸と木工用ボンドって家にある?」

・・・・え?

タコか?!こんな季節にタコを揚げるのか?!?!

と盛り上がりそうになるキモチを押さえつつ(なんでや)、いやないよと答えて、いったい何に使うのか聞いてみると・・

どうやらエアプランツを飾るためのモノを手作りするのをサイトで見つけ、それを作るということらしい。


そして、これが

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こうなって

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こうなった。

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たまたまリビングで作業していたので、なんとなく見ていたのだが、この風船を針で割るというところだけ、どーしてもやりたくて

「1個だけワタシにやらせて!」と頼んでやらせてもらったが・・

ワタシが想像したように「ぱぁ~ん!」と勢いよく割れるわけではなく

しゅるしゅるするするぅぅぅぅぅ~

という感じで徐々に空気が抜けていくことに、文字通り気が抜けて戦意を喪失したワタシは

「あ、やっぱりいいや」と

あっけなく返却したのであった(風船をはずす作業もしないまま(笑))
いや、親なんだから最後までちゃんとやれよって話。

しかしこういう作業は、モノを作ることを厭わない、じつにムスコらしい感じ(笑)
この方、欲しいものがあると、わりと自分で手作りしていくタイプ。
部屋の本棚やらなにやら、欲しいイメージがちゃんとあると、全部自分で板を買ってきて塗ってトンカントンカンと作り上げるっていう人種。

なので、今回のことも、
いやいや、すごいな~・・植物もどんどん増えとるな~などとのんきに考えていたが

ふとそこで疑問がわいた。


この男、夏には留学で1年間日本を離れるのである。【注:数年前の話】

その間、この観葉植物のお世話は・・・いったい誰が・・・(; ・`д・´)

いや、ワタシ、植物のお世話をするのがイヤなわけではない。

ガーデニングも細々とやってるし、水やりとか面倒だという(ムスメのような)タイプでもない。


しかもなかにはエアプランツ もあるので、手間は半分である。

しかし、一瞬、ワタシは思い出してしまったのだ。

そう、その昔、amebaでピグライフにはまっていた時のことを。

当時、ピグでお庭を造るというのを、ママ友たちとやっていて、毎日パソコンの中のお庭のお世話をせっせとやっていたのであるが・・

そのとき、まだ自分のパソコンを持たせなかった小学生のムスコが、やってみたいと言い出し、ワタシのを一時貸してあげたときの出来事を!!

とりあえずやらせてみたら・・

ムスコは筋金入りのファーマーだったっ!!!(; ・`д・´)

実にシステマティックに、植物や花を植え、世話をし、水をやり、収穫し、それを使って料理をする。

スタミナをうまく使い、上手に、効率よく、植物を育てる。

無駄がない・・・・。

・・・なんか、く、くやしいっ!! ヾ(。`Д´。)ノ

なので、ムスコが小学校へ行ってるときに、土を耕して、勝手にトマトを植えてみた。うふふ、なんか楽しいぞ。お水もあげちゃおうかな~。
ついでにイチゴも植えてみよう!

やがて帰ってきたムスコ。

「なんでこ~ゆ~ことするかな~!
これじゃスタミナ不足で、収穫する前に枯れちゃうじゃん!」


えっ・・・・そうなのっ?!(((゜д゜;))) が~ん。

うきうき土曜園芸を楽しんでいたワタシの弾むココロは、
ムスコの冷たい一言により風船のように割れたのだった・・。
そして、ムスコから手出しをするなときつく言い渡されたワタシは

自分のピグだというのに、なぜかムスコに
「水やっていい?」「耕していい?」「収穫したいんだけど」
などとお伺いをたてなければならないハメに・・・・。

ちくしょ~。
なんか不自由なピグライフ・・・・。

しかもムスメのは、配置とかがすごくかわいらしいのに、
ワタシのを改造したムスコの作った庭は、無機質に長方形に耕してあり、
イチゴやトマトやジャガイモやキャベツなどの野菜類と
ベゴニアなどのお花類が、一緒に植えてある。

なんで全部一緒に植えるのよぉ~っ、と文句を言うと
「だって、この方が、水やりとかするのに効率がいいんだよ」。

・・やっぱりコイツは効率重視のファーマーだった・・。

でも、これまたくやしいから、配置を変えてやりましたともっ。
そしてまた怒られるハハ。

そんな暮らしが数か月過ぎ、飽きっぽいムスメのお庭はすでに荒廃していたが、ムスコの、いやワタシのお庭は、ムスコによる、計画的開墾と、計画的収穫により、着々と庭のレベルがア~ップ!

まぁ、それはいいだろう。

問題は・・・

ムスメもムスコも、ワタシに収穫を依頼して学校へ行く点であるっ。

これ、やめていただきたい!

母には母の用事があるわけで、母は一日中パソコンの前でお菓子食べながら

ピグをしているわけじゃないのだぁっ!!!!

一日中、noteを書いているわけでもないのだぁあああ!!!


いや、まだムスメはいい。

「おか~さん、もし時間があったら、スイカの収穫しておいてくれる?」。


「もし時間があったら」という仮定法を使いつつ、「しておいてくれる?」と遠慮気味に頼むその姿勢。

これなら、時間があったらやっておいてやろうという優しいハハゴコロも動こうというもんだ。


ところがムスコは違う。


学校への登校途中にメールをしてくるその内容は・・・・・


「スイカ、こまめに収穫」。

・・命令かよっヽ(`Д´)ノ。


その昔、コドモたちのたまごっちを首から提げて、時間になると世話をしているという母親たちを、ばっかじゃないの~と思って、冷ややかに見ていたワタシ。
でも、これも、携帯型ではなく自宅型なだけで、やってること同じじゃ~ん!!!
それに気づいたワタシは、「自分の庭は自分で管理」をスローガンに掲げ、その後一切の手を引いたのであった(笑)

まぁそんなムスコがオトナになって、観葉植物を育てるのだから・・

そう、間違いなくちゃんと育つ(笑)


とりあえずムスコ不在中の観葉植物を枯らさないことが、ワタシの大命題であったが、なんとか使命を全うして、枯れる前にムスコは帰国した。コロナのせいで(笑)

「ママ、セーフだったです」

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あったりまえよー!






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