『The Myth of Excellence』から読み盗った3つのこと
みなさん、こんにちは。
今回は星野リゾートの教科書のひとつである『The Myth of Excellence』から読み盗りました。(「能動的な読書」を目指しておりますので、「読み盗(と)る」というアグレッシブな言葉を使わせてもらっています。)
では、本書の概要と読み盗った3つのことを書いていきます。
本書の概要
タイトルの『The Myth of Excellence』は直訳すると『優秀さの神話』ですが、ナンセンスな訳だと思います。((自分で訳しておいて何を言っている。))副題の「Why great companies never try to be the best at everything」(なぜ優良企業は完璧を求めすぎないのか )が、本の内容を的確に表していると思います。5つのカテゴリ(価格・アクセス・商品・サービス・経験)に分けてまとめられています。
では、『The Myth of Excellence』から読み盗った3つのことを書いていきます。
まず1つ目は、
①知ってもらって、好んでもらって、選んでもらう
ということです。
本書のカギとなっている方程式があります。
それぞれの三角形が3層構造になっており、水平方向で式になっています。左の三角形は、カテゴリ(価格・アクセス・サービスなど)によって変わってきます。左の三角形と真ん中の三角形[接触(Meet)→差別化(Differentiate)→独占(Dominate)]の足し算で方程式の答え(右の三角形)が導かれます。方程式の答えは上に向かって[認知(Accept)→好感(Prefer)→希求(Seek)]の3層構造になっています。
こちらは価格の場合の方程式です。左の三角形は[誠実性(Honesty)→一貫性(Consistency)→代理性(Agentry)]という3層構造になっています。価格の場合は、生活レベルやバックグラウンドをよく理解してくれている「顧客の代理人になること」が模範解答を導くのかなと思います。
顧客へのアプローチは「知ってもらって(認知)→好んでもらって(好感)→選んでもらう(希求)」の三段階である と読み盗りました。
続いて2つ目は、
②翻訳や言い換えには十分に注意する
ということです。
概要にも書きましたが、タイトルにある「MYTH」は直訳の「神の話」という意味ではないと思っています。これまで読んできたビジネス書でも「神話」という言葉をたんくさん見てきました。そしてその度に違和感を感じていましたので、自分なりに解釈してみました。
ビジネス書で使われる神話(MYTH))とは、
みなさんの思っている○○は存在しないかもって話
と私は勝手に意訳します。
だから「The Myth of Excellence」は「みなさんの思っている優秀(Excellence)は存在しないかもって話」と解釈しました。
これまた個人的な意見ですが、一対一で完全に対応している単語は存在しないと思っています。言葉が違えば文化も違うし、仮に言葉が同じでも、人によって受け取るイメージが違うときって結構あると思います。
「MYTH≠神の話」であるように、言葉には明確な境界がないので、翻訳や言い換えには十分に注意するべし と読み盗りました。
最後に3つ目は、
③「代わりにしてくれること」への価値が高まっている
ということです。
「今のサービス」と「未来のサービス」について、こう示されています。
Commerce Today(今のサービス) : You recognize me(承認してくれるかどうか)
Future Commerce(未来のサービス) : You represent me(代理してくれるかどうか)
AIやロボットについて私が書けることはありませんが、それらが物凄いスピードで迫ってきていることは実感しています。noteでもAmazonでもそうですが、「おすすめ」されたものは高確率で『「おすすめ」してくれてありがとう。』というものばかりです。
この本の初版は2001年ですが「承認から代理への移行」という主張は今も納得感があるように思います。
「代わりにしてくれること」への価値が高まっている と読み盗りました。
おしまいに、サカナクションの山口さんの動画をシェアいたします。AIやロボットからの「おすすめ」を浴びていていいのか、6:02くらいからのお話が参考になりました。
まとめ
『The Myth of Excellence』から読み盗った3つのこと
① 顧客へのアプローチは「知ってもらって(認知)→好んでもらって(好感)→選んでもらう(希求)」の三段階であること
② 言葉には明確な境界がないので、翻訳や言い換えには十分に注意すること
③ 「代わりしてくれること」への価値が高まっていること
次回は『Parsonnel』(Robert L. Mathis, John H. Jackson 著) から読み盗ってみます。
最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました。
では、またです。
貴重なお時間をありがとうございます。よき時間となりますように。