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芝居小屋に感激「平成中村座十一月大歌舞伎」

チケットが取れたので、「平成中村座十一月大歌舞伎」の第一部を観に行ってきました。
初めて行った浅草寺境内の平成中村座は、わくわくしっぱなし。

五重塔を見ながら右に曲がって、本堂の裏手の仮設劇場へ向かいます。


「あー、こんな風に作ってあるんだー!」
「ここにもこんな工夫が!!」みたいにキョロキョロキョロキョロ。

五軒長屋

十八世中村勘三郎さんの「江戸時代の芝居小屋の雰囲気さながらに、テントで歌舞伎を上演したい」という熱い思いから誕生したという、この平成中村座。

“楽しむ”ってこうゆうことだよねぇ、としみじみしました。
開演前後と幕間に、この五軒長屋でお買い物ができるんです。

そして、
勘三郎さんの思いはこんな形でも会場に残っていました。


さて、入り口で靴を脱いで入場。
小屋っぽいです。

マスクの注意も粋。


席は竹席(1階長椅子席)で、上手から観劇しました。開演までは撮影OK。

舞台も花道も近い!!
一番太鼓を聴くこともできました。

後方の入り口から撮ると、こんな感じです。

第一部は、
「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」
「舞妓(しらびょうし)の花宴(はなのえん)」
「魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)」
の三作。


踊りより芝居が好きな私ですが、この日は七之助さんが踊る「舞妓の花宴」を楽しみにしていました。だって、七之助さんって美しいんですもの。

厳かな舞から、娘の恋心を可憐に表現し、衣装を変えてからは大人の色香を存分に振りまき、最後は派手に舞い納め。赤、桃色、白とお衣装も美しく。
いやー、まさに眼福。
惚れ惚れするとはこうゆうことなのでしょう。


「寿曽我対面」は、以前歌舞伎座で観たことがありますが、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出てきた曽我兄弟の話だと思うと、より興味も湧くもの。
幾度か繰り返される、兄が血気はやる弟を制する場面は悔しさが伝わってくるようでした。
祝いの席の場面なので、舞台が華やかです。
パンフレットの見返しには、この場面の絵が載っています。

「魚屋宗五郎」は、映像では観たことがなく、舞台は初見。
勘九郎さんの達者な演技で、宗五郎の気持ちが痛いほど伝わってきて、ハラハラしたり涙したり笑ったり。
「楽しかったねぇ」のセリフが切なく……。今こうして思い出すだけでグッときます。


楽しかったです。
ほんとに。

次の「平成中村座」も来たいものだと、浅草寺とスカイツリーを眺めながら思いました。

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