GIMP画像加工(2): レイヤーの使用
これまでの経緯
この記事は、メンバーシップ向けの内容で、今現在取り組んでいる課題と解決方法の紹介記事です。
これまでメンバーシップ内では、100均材料を使ったライティングボックスの作成をしてきました。ネットでも多くの方々が同様の材料での作成をしてまして、実際組み立て後、使用してみるとヘタな市販のライティングボックスよりも使い勝手が良いことが判りました。コストパフォーマンスも高く、応用範囲も広い優れものです。
このライティングボックスを使用して、商品写真の撮影テストを前回までしてきました。その過程で、メンバーさんから質問・疑問があり、それを解消するのが今回GIMPを使った写真の画像加工となります。
なぜ、GIMP なのか?
画像加工処理ソフトやレタッチソフトには多くの製品があります。私自身はフォトショップを20年近く使用してます。しかしメンバーシップ内で共通のソフトとしてフォトショップを選択するのは不適切だと判断しました。
理由は、誰もが入手出来ない からです。もともと有料だったもので値段も高く、途中からネットと連携したソフトとなり毎月使用料を支払う様なタイプになってしまいました。私は一時ネット対応になってからも使用してましたが、現実的な問題として使用している機能がネット対応になる前のバージョンでも出来る事がほとんどだったので現在ではネット対応になる前の古いバージョンを使ってます。
メンバーの方々に有料で安くはないレタッチソフトの購入を求めるわけにはいきませんので GIMPの使用となりました。
10年以上前に使って以来、久しぶりにダウンロードしてみたところ現在のバージョンはかなり使い勝手良くなっている様に思います。基本的に出来る事はフォトショップと同じですので、慣れれば私自身も今後はGIMPを中心に作業していこうかと考えています。
GIMP採用のメリットを箇条書きにしておきます。
無料で、誰でも制約無しに使用出来る
フォトショップとほぼ同じ事ができる
WindowsでもMacでも使用出来る
現在の課題: 商品写真の加工 :: 問題点
以前は、作成したライティングボックスを利用して商品写真の撮影方法を試しました。とくに金属物など鏡面のある商品に撮影している機材や人物が映り込む、という問題を解決するための工夫を研究してきました。
この度は、前回テストで使用したカットグラスの撮影で、取っ手のガラス部分の表示が不明瞭になってしまう事の解決方法を考察します。
上の写真において、取っ手の部分が不明瞭な点を解決する、と言うものです。
普通の写真としては問題ありませんが、商品写真として商品そのもの隈なく隅々まではっきりとさせる、というのも商品写真としての1つあり方です。
いくつかの解決方法
上記の様にカメラで①の部分にピントをあわせた時、当然②の部分はボケるなどして不鮮明になりがちです。それは③の様にそれぞれの焦点距離が異なるからです。特に今回の題材のカットグラスで黒バックにした場合は顕著になります。
これを解消するには幾つか方法があります。
望遠レンズで比較的離れて撮影する
標準レンズもしくは、より広角のレンズで撮影する
①と②の焦点を当てて別々に撮影した2枚の写真を1枚に合成する
撮影した写真をトレースしてベクトルデータに落とし込みイラストレータ等で加工する
取っ手のエッジを強調する部分ライティングを施す
上記の内、今回は3の別々に撮影した2枚の写真を1枚に合成して取っ手部分を明瞭にした商品写真を作成してみるのがテーマです。
レイヤーとは?
GIMPでもフォトショップでも、レイヤー というものがあります。
簡単に表現すれば、複数の透明のセルロイドがあり、それぞれに違って絵を描いてそれを重ね合わせる様な機能です。
今回の勉強は、このレイヤー機能の使い方が中心です。
使う素材は、以下の2枚となります。
実際に行う作業
上記2枚の写真は同じカットグラスですが、コントラストや明るさ、サイズが全く異なります。また、下の写真は斜めになっています。しかし、下の写真の方がグラスの取っ手の方が鮮明になっています。
つまり、下のグラス取っ手部分を上のグラスに合成する、というのが今回の問題解決の作業となります。
この場合、必要なスキル、というか作業としては、
レイヤーの操作方法
画像の縮小・拡大・回転・ゆがみの修整
レイヤーの透明化
明るさ・コントラストの調整
という機能を勉強することになります。
以上、現在メンバーシップでやっている事やこれからやっていく事の紹介でした。
興味のある方はメンバーシップのお知らせ掲示板をご覧下さい。メンバー以外の方にも解放している掲示板で、現在のメンバーシップ内の活動の全体像が判る様になっています。
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