見出し画像

イカメンチカツと、イカ肝レシピの研究

「イカを清く正しく料理できるようになりたい」という思いから、昨年7月より月に一度はイカと戯れることを続けています。

そうこうするうちに、うっすらとイカの輪(=イカリング)が広がり、イカ料理を共に楽しんでくださるパリ支部の方とか府中支部の方がいらしたり、ご本人にご自覚あるなしかかわらず、イカを料理していらしたPATAさん、ウィーンの街でイカを求めつつも見つからなければ日本から塩辛やイカくんを入手されてたPezioさんも、自動登録済みのイカ連盟メンバー様であります(笑)そしてイカの日である10日に、さらっとイタリアからもイカの便りが。「サラダの記事」のみと思うことなかれ…↓自動登録…。ポチっ。

また、少し前よりフォローさせていただいているasさんも、イカ連盟自体をご存知ないと思うのですが、先日↓以下のイカの塩辛記事↓拝見しまして、自動登録…。ポチっ。安心してください。ただのノリです。登録されたからってなんの縛りもないのがイカ連盟。asさんすみません。突然ぶち込みまして…。

そんなわけでイカ好きの一人として、皆さまのイカ料理やイカエピソードをいつも楽しませていただいております。改めましてありがとうございます。

さてさて、前置きが長くなりました。イカとの戯れはいつでも楽しめばいいことではありますが、三連休の中日にイカの日が当たるというのは、またとない巡り合わせ。

ということで今月は、私のイカバイブルの中でも特にめんどくさそうな「イカメンチカツ」を作ってみました。あ、イカを愛しているのにめんどくさいとは言葉が過ぎました。手間がかかりそうな「イカメンチカツ」です。

これ、本名は「堂々のイカメンチカツ」といいます。イカバイブルは料理本としては、いろんな意味で非常に難易度の高い本なのですが、料理のネーミングには奥行きがあり、気に入っております。

↑写真が醸し出す、そこはかとない雰囲気も気に入っております。

↑本日はスルメイカ様2杯です。せっかくなのでデパ地下からエリート連れてきました。

色が濃くってかっこいいし、足も長い。まな板の端から触腕2本が折り返して耳まで達しております。(触腕:実際には足でなく「腕」の役割。10本のうちの特に長い2本。伸縮し獲物取るのに使われるそうです)

↑材料です。メンチの具には、炒めた玉ねぎ、白ネギ、生姜、生パン粉です。衣のための溶き卵(ちょっと牛乳入り)、小麦粉、パン粉です。

ある時から宵越しのパン粉は持たない主義になったので、パン粉は使う時に食パンを「ガー」します。衣に使う方のパン粉(ステンレスボールに入ってる方)は、フライパンでのんびり時間をかけて水分飛ばしました。

↑恒例の内臓チェック!今回のお二人は、どちらも似たような内臓の持ち主。今回イカ墨だけを外して冷凍保存しました。これまで肝とセット保存はしているのですが、墨だけ別にするのは初めてです。2杯目の時に破けにくいコツが分かりました。写真向かって左側から剥がすのがよさそうです。

軟骨取り、胴皮剥ぎ、くちばしだの、ワタ掃除などなど、ずいぶん慣れたのでサクサク進みます…が、時にバイブルは突拍子もないことをさらりと言い放ちます。

「耳と足の皮もはぎとりましょう」

えーっと、イカの足が10本だから10日がイカの日で…だからイカが2杯の場合には、20本分の足で……「え?!20本ですかっ?!」ついでに耳も?!

↑途中の写真なんてあるものですか…。どれだけ時間がかかったことでしょう……。1足ずつ皮を剥がしながら、宵越しのパン粉を持たない自分を恨んだし、この1行を読み飛ばしていた自分を恨んだし…。

ともあれ、まるでイカ刺しの様なゲソとなりました。この機会にとくとご覧ください。そして私のとてつもなく温かい手に弄ばれたスルメイカ様、生ぬるくなってました。

↑その後、気を取り直してイカをミンチに。さすがイカですね〜、トロトロです〜。

↑具を投入!本当は「生姜」ではなく「生姜汁」と書かれてました。バイブル、こだわり強いんですよね、こういうところが。

↑混ざりました!

「さて、いよいよ成形だよね〜」…とバイブルみたら……また!!

「フードプロセッサーに具を戻し、なめらかにします」

えー!また「ガー」するの?容器を水に漬けちゃったのにー。具が入ったら量が増えたし何回転するのやら。。

このまま成形しちゃおうかとも思ったのですが、ゲソの皮取りあんなに頑張ったんだから、ここで手を抜くのも悔しい…ということで、容器洗って再度「ガー」。なんとか終えました。

↑ようやく「揚げ物モード」。一つはサンド用に四角くっぽくしてみました。

↑ゲソの皮むきの恐ろしさに気づいていなかった時に、のんびり水分飛ばしたパン粉に包まれて…。

粒度が均一じゃないので、パン粉の焦げ具合にバラつきでますねー。すでに揚げた後のようですがこれからです。

↑180度で揚げます。久々の揚げ物で緊張!!

↑できたー。左:生焼けチェック後、中央:サンド用に熱いうちにソース掛け、右:正規品。これ以外に既に今夜用にお皿に盛り付けられた正規品その2がいます。全部で4つできました。

↑合間にイカ肝レシピ研究の準備も。ニンニク、ジャガイモ、イカ肝です。

イカ肝は、これまで袋のまま炒めたりしてたのですが、今回は墨袋を外し、中の肝の液体だけを取り出しました。個体により濃さにはずいぶん違いがありますね、ケチャップ+ソースみたいです。

↑オリーブオイルで熱してニンニク香り出し

↑細切りしたジャガイモを炒めます

↑透明感でてきたら、イカ肝入れます

↑白ワインをじゃーっと入れてしばらく炒めます。味見しながら、塩こしょう、醤油を入れました。

↑仕上げに刻みパセリとレモン汁入れて混ぜてから、パルメザンチーズをかけてみました

↑ようやく夕食にありつけましたーーー。時間は23:00過ぎていました。

そもそも着手したのが19時過ぎてたのですが、それにしてもこんなに時間かかるとは…ゲソの皮取りにホントどれほど時間がかかったか…。

↑ジャジャーン!パクッといった後!すごくいい音しましたーーー!サクサクでおいしーーーー!!

バイブルでは添え物として「レモン・キャベツ・レタス・トマト」と書かれていたので、レタス以外を盛り付けました。

迷ったのがソース。「ソースをかけて召し上がれ」と書かれていないのです。一応用意したのですが、これ、レモンだけで十分!!なんでしょう、このおいしさ!

塩こしょうは「玉ねぎ炒める時に振る」とあり、他に調味料を入れてないのです。イカの美味しさと、生姜なんですねー。本当に本当においしかったです。揚げ物は大変だけど、また作りたい逸品でした。

ちなみに研究してみた「イカ肝ポテト」、これもまあいけます。ただやはり肝の強さや全体のバランスは、改良の余地ありです。まだ炒めたものが残っているので、パセリ・レモンも再度入れつつ、グラタン皿に入れてチーズたっぷりかけて、オーブンで焼いてみたいと思います。

イカの日のうちに記事は書ききれませんでしたが、いいイカの日でした!
それではみなさま、おやすみなさい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?