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ブルーピリオド展〜アートって、才能か?〜

【総合】◎
【展示】◎
【空間】◎
【立地】△
【価格】○

アートを題材としているこの作品の良いところが全て表現されている。
本来はアートをマンガに落とし込んだ作品であったのに、我々読者からすると、作中のアートがコマから飛び出し、現実世界と繋がったような、不思議な感覚に陥る。当然、そのアート自体のクオリティも高い。


マンガ、アニメで人気を集めている『ブルーピリオド』。
ストーリーやキャラクターの心理描写とその表現が素晴らしく、子供はワクワクし、大人は真面目に向き合える作品である。
そんな魅力を、美術大学の受験や大学生活、美大生のアルバイトなど「アート」を通して描いている本作は、必然的に芸術に関する知識や作品が多数登場する。
それらアート作品を一つの空間に集めることで、コンテンツイベントとしての興奮と、美術の展覧会としての刺激を同時に味わうことができた。

マンガの読者はご存知だろうが、作中に登場するアート作品は、ピカソやゴッホなど歴史的に有名な芸術家のものに加え、現役のアーティストや美大出身者が描いたものである。
キャラクターが制作したものとして登場するのだが、元々は通常のアート作品としてキャンバスやスケッチブックに描かれたものが、マンガの世界に落とし込まれているのである。
その、元となった作品を直に見ることができるのが本イベントだ。

マンガやアニメのファンが満足できるイベントでありながら、アート初心者でも楽しめる美術展としての要素も強い。
他のコンテンツに基づくイベントとは立っている位置が大きく異なる、オススメの空間であった。

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