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すぐに覚えられなくても大丈夫。腸セラピーは頭ではなく、身体で覚えるもの。

こんにちは。

腸セラピスト歴10年・漢方養生指導士・日本腸セラピー協会代表の加藤です。

さて、今回は、腸セラピースクールがはじまると生徒さんから必ずいただくセリフをご紹介いたします。それは・・

加藤先生、先生のようにうまく施術することができません! 

腸セラピースクール初日の生徒さん

腸セラピースクールを運営し、もう何十名もの生徒さんのサポートをしてまいりましたが、必ずと言っていいほど、毎回、いただくこのセリフ。

お聞きするたびに思います。「 当たり前ですよ。」

そして、こう伝えます。「 考えるな! 感じろ!! 」

みなさん、一生モノのスキルを身につけたい、手に職をつけたい、セラピストとして自分らしく働いていきたい、そんな思いからスクールを受けにきてくださいます。

でも、その手技(腸セラピー)が、すぐに覚えることができて、すぐに身につけられると思っているのでしょうか? そんなにかんたんに身についてもいいのでしょうか?

イメージしてみてくださいね。お花や料理、習字を習いにいって、初日から「先生のようにうまくできません!」とは言わないですよね。

少し、厳しい言い方になってしまいましたが、一生モノのスキルだからこそ、覚えることには時間がかかるんです。

ただ、生徒さんを指導していて思うのは、多くの方が、身体ではなく頭で覚えようとしてしまっていることが気がかりです。

身体で覚えるという感覚を忘れてしまっている、そんな生徒さんが多いです。

身体で覚えるという感覚がわからないという方は、自転車の補助輪を初めて外して走ったときのことを思い出してください。

自転車に乗る前に、教科書を事前に読んで、頭で理解して乗った方はいないはず。

乗っては転んで、ゆらゆらして

「 絶対、持っててね! 絶対、手を話さないでね!!」

「 絶対、持ってるから大丈夫! 」

と言われながら、振り返ってみたら手を離されていて、裏切りを経験しながら何度も何度も自転車に乗って、次第に自転車の乗り方を身体で覚えていったのではないでしょうか?

身体で覚えたことってそんなにかんたんに忘れたりしませんよね?

私も、学生時代の頃約10年間ほど武道を習っていました。もう武道から離れて20年経ちますが武道の型はいまだに実演できます。

身体が覚えてるんですよね。頭ではなく身体の持つ知性ってすごいんです。

個人的には女性は男性よりも「感じる」スキルはとっても高いと思うんです。

せっかく素晴らしいスキルをもっているのにもかかわらず、多くの生徒さんはすぐに頭で理解しようとして「 難しい 」と連呼します。

そもそも、私がスクールで指導している腸セラピーは「 手技 」なんです。手で覚える技であって頭で覚える技ではないんです。

ここで、「 頭で覚えるよりも身体で覚えるならかんたん!! 」と思われたかたもいらっしゃるかもしれません。

それは、大きな勘違い。頭で覚えるよりも身体で覚えることのほうが何倍もの時間とエネルギーがかかるからなんです。

頭でわかるよりも身体がわかる、ことのほうが大変なんです。

指導する側の私も、頭の理解に重点を置いて規則的なタッチを指導して「はい、おしまい!!」だったら楽だろうなあ、と思います。

書籍、ネット、SNSでは、いまは簡単でわかりやすい情報が求められる時代ですよね。

分かりにくいものはつまらないもの。場合によっては、分かりにくい情報を発信している人は疎まれる。

噛まなくてもよい喉越しのよい情報が好まれていると思います。

しかし、この腸セラピーという手技は「わかりやすくてかんたん!」ではダメなんです。

なぜなら、私がこの腸セラピーのスキルを届けたい理由の一つに、「女性の方がこの手技で人のお役にたって自分らしく働くことができる自立したセラピストになってほしい」という願いがあるから。

ちょっと大袈裟かもしれませんが自らの人生を開拓していくにはそこらへんに落ちているかんたんに拾える木の枝ではだめなんです。

それは鍬のようなもので地道ながらも確実に開墾できるようなものでなくてはならないと思っています。

当協会の腸セラピーは時間をかけて向き合い続け丁寧に育てていく、子育てのようなスキルだと思っていただけたらと思います。

大丈夫。

焦らずに向き合っていけば、身体が自然と覚えていきます。


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